タブノキとは?花・葉・実といった樹木の特徴や管理方法をご紹介!

タブノキとは?花・葉・実といった樹木の特徴や管理方法をご紹介!

神社など神聖な場所の周りには立派な大木が植えられていることがあり、タブノキもその一つです。タブノキは、堂々とした佇まいとは裏腹にとても可愛い花や実をつけたり自然と共存するための進化がなされているのはご存知ですか。ここではタブノキの特徴や管理方法をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.タブノキとは
  2. 2.タブノキの特徴
  3. 3.タブノキの管理方法
  4. 4.まとめ

タブノキとは

出典:写真AC

まずはタブノキの基本情報をお伝えします。タブノキがある場所で有名なのは横浜開港資料館で、「玉楠」を思い浮かべる方も多いでしょう。自生場所や利用法、類似植物などタブノキのことを深く掘り下げてみると、いままで気づかなかっただけで意外と身近にある木だと感じられますよ。

基本情報

分類 クスノキ科タブノキ属
別名 イヌグス・タマグス・ヤマグス
樹高 5m~30m
樹径 ~3.5m
分布 東北~沖縄の森林・沿岸地、中国南部、韓国、フィリピン

タブノキは、クスノキ科の樹木です。とても強い品種で、樹高・樹径ともにほかの樹木と比べてとても大きくなります。庭木で育てるには大きな樹木ですので、主に街路樹・神社の鎮守森に植えられるのが一般的です。

生育場所

出典:写真AC

タブノキは耐潮性があり葉が密集して生えるため、防風林として東北~沖縄の沿岸部に植えられています。温かく水が多い場所が好きであり、瀬戸内海以外の海沿いや山林に自生していることが多いです。

名前の由来

古代朝鮮において、タブノキは生育が早く丈夫であることから「丸木舟」(木をくりぬいて作った船)として利用されていました。この「丸木船」のことを「トンバイ」と呼んでおり、そこから派生して「タブ」となった説と、日本書紀では古くから「霊(たま)が宿る木」と言われており、「タマノキ」→「タブノキ」となった説があります。

タブノキの利用方法

出典:写真AC

樹皮や葉を乾燥させてから採取される粉を「タブ粉」と呼び、粉と香料を混ぜて線香や蚊取り線香を作ります。また、染料としても使用されており八丈島独特の染め物である「黄八丈」の樺色としても有名です。木材としても頑丈で腐食しにくいため、建築物や家具に使われることもありますが、加工がしにくいのが難点です。

タブノキに似ている樹木

マテバシイ

どんぐりの木でおなじみのマテバシイ
出典:写真AC

マテバシイはブナ科の常緑高木です。もともとはマキとして使うために植樹されていましたが、その後自生して全国に広がりました。タブノキとの違いは、タブノキは葉裏が白っぽく、ちぎると香りがするのに対して、マテバシイは葉裏が灰褐色であり、香りもしないことが特徴です。

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マテバシイは日本固有種のブナ科の樹木です。葉っぱが大きく、どんぐりをつけることが特徴です。マテバシイは丈夫な樹木ですので、公園などで見ることができます。大きくなる樹木ですが庭木として育てることが可能です。そんなマテバシイの特徴や、育て方を紹介します。

クスノキ

クスノキの大木
出典:写真AC

同じ属性のクスノキは、タブノキと同様に神社の鎮守森に植えられていることが多く、タブノキよりも葉が小さく、樹皮の割れ目が深いことが特徴です。

クスノキってどんな木?樹木としての特徴や用途・利用法などを解説!のイメージ
クスノキってどんな木?樹木としての特徴や用途・利用法などを解説!
クスノキってどんな木?と聞かれたら、何と答えますか?街路樹、樟脳、神社の木?アニメ「となりのトトロ」の木を想像する人もいるかもしれませんね。身近なクスノキですが、いったいどんな木なのか、クスノキ(樟、楠)の特徴や用途を整理してご紹介します。

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タブノキの特徴

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