桃の育て方!鉢植えでも育てられる?桃の種類から育て方まで詳しく解説

桃の育て方!鉢植えでも育てられる?桃の種類から育て方まで詳しく解説

みずみずしくて甘い桃は、子供から大人まで人気のフルーツです。しかし、あまり日持ちせず、傷みやすいうえに柔らかくて傷つきやすい果物でもあります。そんな桃の育て方は、さほど難しくはありません。今回は桃の育て方や管理のコツなど、詳しく紹介ます。

記事の目次

  1. 1.桃とは
  2. 2.桃の育て方
  3. 3.桃につく病害虫
  4. 4.桃の管理のポイント
  5. 5.桃の種類
  6. 6.桃の特徴
  7. 7.まとめ

桃は果樹の中でも病気や害虫に弱い植物です。よくかかる病気や害虫を把握して、適切な予防を試みましょう。

病気①縮葉病

縮葉病は、春先に気温が低い状態が続くと発症しやすい病気です。葉がまるで火であぶったかのように縮れて、やがて木全体に広がっていきます。ひどいときには枯れることもあるため、できるだけ予防しましょう。発病前の新芽の時期に、薬剤を散布すると効果的です。また、発病した葉を見つけたら切り取り、焼却してください。

病気②灰星病

灰星病はにじんだような斑点ができたと思ったら、あっという間に腐敗し、広がっていく、果実に発生する病気です。腐敗した実をそのままにしておくと、翌年も発病するため、すべて集めて焼くか、土の中に埋めてしまいましょう。袋かけをすることで、予防ができます。

病気③黒斑病

木全体に黒い斑点ができる黒斑病は、放っておくと桃が枯れてしまいます。雨が多く気温が高くなると発病しやすくなるため、梅雨時期には注意が必要です。できるだけ、事前に薬剤を散布して、予防しましょう。

原因と対処法

黒斑病の原因はカビ菌です。カビが木全体に回ってしまうと、木を切り倒さなくてはなりません。厄介なのは、カビの菌糸が雨などにのってほかの植物へも感染してしまうことです。病気の部分を切り取るか、ひどいときには木を切り倒して、土壌を消毒する必要があります。そうなる前に、薬剤を散布してください。

害虫①モモハモグリガ

モモハモグリガは、モグリガの一種で、葉の中にもぐりこんで、食害します。放っておくと木を丸裸になりかねません。発見が早く、被害が少ないなら、虫がいる葉だけを切り取り、処分することで対処できます。しかし、被害が大きくなってくると、薬剤を散布して害虫を駆除する必要があります。

害虫②シンクイムシ

桃の実の中に入り込んで食害するシンクイムシは、桃を食べるときに中から虫が出てきて気づいた、というケースも少なくありません。実には小さな穴が開きますが、注意していないと、気づくのは難しいです。そんなシンクイムシは、時期を少し早めて袋かけをすることで、予防できます。

害虫③アブラムシ

葉の裏にびっしりつく植物の天敵ともいえる害虫が、アブラムシです。どの植物にも付きやすく、植物の栄養分を吸い取ってしまうため、大量発生すると木が枯れます。薬剤で駆除できますが、鉢植えなどで管理できる場合は、歯ブラシや布巾などでこすり落としましょう。びっしりついた葉は切り取って処分してください。

桃の管理のポイント

桃の管理ポイントは温度管理です。桃の成長には昼夜の寒暖差が必要です。耐寒性や耐暑性は強いですが、年間を通して温かい沖縄や、真冬には-25度以下になる寒さの厳しい地域、北海道のように春先でも寒い地域はあまり栽培に向きません。ただし、温度管理に気をつければ鉢植えでも栽培・収穫は可能です。ぜひ、温度管理をうまくして、栽培に挑戦してみてください。

桃の種類

桃にはさまざまな種類があります。皮や果肉の白いものは白桃、皮や果肉の黄色いものは黄桃とも呼ばれます。栽培の歴史が長いだけあって、おいしい桃を求めて昔から品種改良も繰り返されてきました。ここでは、おすすめの桃を一部、特徴とともに紹介していくので、ぜひ栽培するときの参考にしてみてください。

種類①白鳳

白鳳は、一般的によく見かける白桃です。流通量が多く、人気の種類です。甘くとろけるような食感が特徴の、人気のある品種で、王道の桃といえるでしょう。「日川白鳳」「長沢白鳳」などの変わり種もあります。育て方もそれほど難しくはありません。収穫時期は7月中旬~8月ごろの中生種です。

種類②白桃

白桃は品質の安定した、きれいな白色の桃です。袋をかけて日に当てずに管理することで、美しい白色の実ができます。真っ白ではなく皮に薄い紅色がつくのが特徴です。甘さの中に渋みもある上品な味わいです。

種類③あかつき

あかつきは、首都圏でよく出回る中生種の桃です。生食にあう、糖度も高い非常に桃らしい桃といえるでしょう。1本あれば結実するため、鉢植えで桃を栽培するならおすすめです。収穫時期も梅雨明けと早いため、ほかの品種より病気や害虫の被害も少なく、桃の中では作りやすい種類です。

種類④なつっこ

なつっこは、桃にしては大きめで、赤みを帯びた皮が特徴です。酸味が少なく十分な甘さを味わえます。なつっこはうぶ毛が多く、皮は濃い赤色のものを選びましょう。収穫時期は8月下旬で、桃にしては若干遅めです。

種類⑤黄金桃

黄金桃は黄色い皮が特徴の桃です。甘みが強く、それでいて程よい酸味もあります。とろけるような食感は、黄金桃ならではといえるでしょう。収穫時期は8月下旬と遅めの桃です。

種類⑥暁星

暁星は、「あかつき」という品種の枝がわりです。薄紅色の皮で、甘みが強く酸味は少なめで、果肉はやや固いです。そのまま食べても美味しいですが、ケーキやタルトなどに使用しても。

桃の特徴

もともと中国が原産の桃は、福を招き、災いを退ける果物として昔から栽培されてきました。日本でも古いものは、縄文時代の遺跡から種が発見されています。日本神話に登場する、イザナギノミコトが黄泉平坂で追いかけてくる、死人の女神を退けるために投げつけた果物も、桃です。また、桃太郎や桃の節句など、さまざまな場面で桃は親しまれてきました。

ボタニ子

ボタニ子

そういえば、中国の話を見た時に仙人がよく桃を食べているね。

ボタ爺

ボタ爺

そうじゃな。仙桃とも呼ばれる桃は、不老長寿の食べ物として昔から中国でも親しまれておったんじゃ。

ボタニ子

ボタニ子

考えてみると、お祝いのときに桃饅頭も食べるねえ。桃ってすごい果物なんだね!

花の特徴

春の季語としても使われる桃の花は、種類によってずれはありますが、大体3月下旬~4月に咲きます。花の色は薄桃色のものが多いですが、中には白色の花や濃い紅色の花もあります。さまざまな桃の花を楽しみましょう。中には観賞用の花桃や菊桃などもあり、庭木や切り花として利用されます。

実の特徴

7月~8月が旬の桃の実は、多くの水分を含む甘い果物です。球形ですが縦に割れていて、特徴的な形をしています。あまりに甘い芳香は、多くの虫も引き寄せます。また、熟した実は柔らかく傷みが早く、保存期間は非常に短いため、完熟したらすぐに食べるのがおすすめです。

ネクタリンとは違う?

ネクタリンは、桃の変種であり、皮は赤く果肉には桃にはない酸味があります。果肉は引き締まり、桃よりも固く日持ちがする果物です。生産地は主にオーストラリアなどで、日本でも長野県などで栽培されています。

寿命が短い

1年目 植え付け
2~3年目 実が少しずつなり始める
10~15年 収穫寿命
30年 老木・寿命

桃は果樹の中でも寿命は長くありません。収穫のピークは10年程度で、そのあとは徐々に少なくなります。およそ30年程度で木としての寿命を迎えます。梨が80年、90年生きてもまだまだ現役で実をならせるのに比べ、桃は50年以上生きる木は稀です。

まとめ

旬の時期になると、店頭に並ぶ桃が大人気です。生食だけでなく加工してもおいしく、ジュースやスイーツにも大活躍します。生の桃は高級品ですが、自宅でも栽培できますよ。この記事を参考に、ぜひおいしい桃を育ててみてください。

asakamizuki
ライター

asakamizuki

野菜を愛するおばちゃん。今年こそ白なすゲット!

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