ビバーナム・ティヌスの育て方
ビバーナム・ティヌスは、ちょっとした工夫で病気になって枯れてしまうのを防げるということが、ご理解いただけたでしょうか。ここからは育て方を簡単に紹介します。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
鉢植え・地植え・生垣
鉢植え、地植え、生垣から育てる環境を選べますがビバーナム・ティヌスの完成形の樹高が大きく違ってきます。鉢植えでは小さく、地植えでは中くらい、生垣では大きく樹高が育ちます。花や実がしっかりついてほしい(切り花などが目的の)場合は鉢植えを、花だけでよい場合は地植えを、花や実がいらない場合は生垣をおすすめします。
植え付け・植え替え
植え付けは厳冬時期を除いた落葉時期が移植時期で11月~12月、植え替えは2月下旬~3月上旬に行い、根鉢より一回り大きな植え穴を掘り、植え土に同じ量の腐葉土を混ぜて植え付けます。植え付け移植後は支柱を立て、十分に水を与えて土と根鉢をなじませてください。植え付けるときビバーナム・ティヌス自体ではなく、根鉢まわりの土を中心に水を与えると病気になりにくいでしょう。
水やり
基本的にビバーナム・ティヌスの水やりは根幹部分に水をかけるようにしてください。暑い日はさっと葉や花や実に水を注いでやってもよいのですが、葉や花や水に直接水をかけるといろいろな種類の病気や害虫におそわれる可能性があります。ビバーナム・ティヌスは恒常的に同じ量の水を放出する習性があります。日陰の場合は水は控えめに西日の場合は水はたっぷりめにやるのがおすすめです。
肥料
花後の5月下旬~6月に緩効性化成肥料(チッ素N-リン酸P-カリK=10-10-10)を与えることが鉢植えで育てる(切り花にする)場合はより重要な工程になります。落葉後の11月~12月にも緩効性化成肥料や固形の油かすを与えると翌年のビバーナム・ティヌスの状態がよくなるのでおすすめです。3年で植え替えですから3年目の撤去時には落葉後の肥料は必要ありません。
耐寒性・土壌
耐寒性はあるので寒いのは大丈夫ですが、湿気にはとても弱いので湿気を避けて生育してください。日当たりと水はけのよい腐植質に富んだ場所が適しており、栽培は粘土質を除いて土壌を選びません。湿気の多い日本で粘土質な土壌を選ぶと鉢植えで育てても花が咲かない、実がつかない状態になってしまうので「土壌が粘土質でないこと」を確認してください。
挿し木
6月中旬~7月中旬が挿し木の時期で、その年に伸びた枝を6~7cmほどに切ってさし穂にし、葉を半分程度の大きさに切り鹿沼土小粒や市販の挿し木用土に挿すことで増やせます。植え付け植え替えの時期とは違うので注意しましょう。挿し木の時期以外の時期に挿し木をしても枯れてしまいます。挿し木部分だけではなく、本体全部が枯れてしまう場合もあるのでご注意ください。
まとめ
ビバーナム・ティヌスのつぼみは薄桃色に色づき花は白色と見た目に楽しく、実も食べられるのでとても楽しみの多い樹木です。さらに鉢植え、地植え、生垣と育てる場所もほとんど選ばないので、みなさんの庭ともきっと相性がよいのではないでしょうか。日本でもよく育てられておりガーデニング初心者にもおすすめです。ビバーナム・ティヌスに挑戦されてはいかがでしょう。