チオノドクサの育て方
チオノドクサは地中海沿岸などの湿気の少ない国々で育った草花です。そのため、乾燥した地域で温度が低くないと生育しないのではないかと思われがちです。しかし、日本でも植え方や育て方を理解して環境を整えておけば、初心者でも栽培することが可能です。では、チオノドクサの最適な育て方についてご紹介します。
育て方①設置場所
チオノドクサは高山植物の一種です。暑さにはとても弱いというデメリットがあります。そのため鉢植えしたものは、開花するまで日当たりに気をつけた場所での育て方を意識しましょう。夏場は過湿がないよう風通しのある日陰で休眠させます。庭で植え付ける場所、落葉樹の下もしくは夏の日差しを防げる場所を選んで栽培することがポイントです。
育て方②植え付け
チオノドクサの植え付けは10月中旬~11月中旬が適期で、一般的には鉢植えをするのがおすすめです。植え方は4号鉢に5球くらいを目安にして、球根と同じ高さくらいに土を掘って植え付けます。花壇で地植えをしたい場合は、約20cmくらい土を掘り返し約3割くらいの堆肥と有機石灰を入れて、よく混ぜ合わせてから植え付けるとよいでしょう。
育て方③植え替え
チオノドクサの植え替えの際は、あまり球根の掘り上げをしないことです。鉢植えの場合は、葉が枯れたあとに湿気のない涼しい日陰にて、いったん鉢土そのままで夏を越させます。10月頃を目安にして植え替えを行いましょう。長年栽培する中で株が込み入ってきたら、間隔をあけ分球のための植え替えをします。チオノドクサの場合、とにかく球根を掘り上げないように注意することがポイントです。
育て方④水やり
チオノドクサが苦手にしているのは湿気です。水分が多すぎるのを最も嫌います。しかしその逆も好まず、乾燥しすぎた状態でも育たなくなってしまうのです。チオノドクサへの水やりのタイミングは、鉢土の表面が乾きだして見ためで白っぽくなったと気づいたら与えるようにしましょう。また葉が枯れたあとは休眠期に入るため、水やりの必要がありません。
育て方⑤肥料
チオノドクサを育てる際の肥料はあまり多く与えなくてもよいでしょう。開花して葉が青くなる頃まで、緩効性化成肥料を置き肥しておくか、液体肥料を適量だけ与えれば十分です。花壇で地植えしている場合、発芽した2月頃に骨粉入り固形油粕を与えます。また追肥をする際は、花後に即効性の化成肥料が最適です。
育て方⑥増やし方
チオノドクサの増やし方は2通りあり、1つは分球によるもの、もう1つは種まきによる方法です。球根を分ける増やし方は秋ごろが時期で、冷涼な場所で行わないと枯れてしまうのがデメリットです。一方、種まきでの増やし方が作業としては簡単です。採取したらすぐに種まきします。ただし発芽や開花するのに相当な時間がかかり、夏でも冷涼な気候で栽培しないと苗が育たないのがデメリットです。