エシャレットとは?
基本情報
和名 | エシャレット |
学名 | Allium chinense 'shallet' |
分類 | ヒガンバナ科ネギ属ラッキョウ種 |
エシャレットは「若採りのらっきょ う」のこと
エシャレットという名の野菜はその名の響きから、特別な野菜であるように感じることもあるでしょう。しかし、実はエシャレットは品種名などではなく、らっきょうを若いうちに土寄せし、軟白栽培したもののことです。
エシャレットとエシャロットの違い
エシャレットはらっきょうであるとご説明しました。ややこしく思うのが、そっくりな名前を持つ「エシャロット」との違いでしょう。上の画像は「エシャロット」です。エシャレットの画像と見比べてもずいぶん違うように見えますね。
エシャロットは「タマネギの仲間」
エシャレットがらっきょうの若採りしたものであるので対し、たった一文字だけ違う「エシャロット」は玉ねぎの仲間になります。ユリ科に分類され、ニンニクよりは匂いがやわらかで、香味野菜としてフランス料理では欠かせない野菜の1つです。
エシャレットとエシャロットはまったくの別物
ここまでご紹介すればわかるように、エシャレットとエシャロットは名前はそっくりですが、植物分類も異なり、見た目も異なるまったく違う野菜同士です。
若採りのらっきょうは、市場に出回り始めた当初、「エシャロット」と呼ばれていました。しし、小型たまねぎの一種で、フランス料理やイタリア料理に用いられる香味野菜「シャロット(英名)」のフランス名が「エシャロット」で、前者と混同されたことから、若採りのらっきょうの方は「エシャレット」や「エシャ」と、小型たまねぎの方は「ベルギー・エシャロット」と呼ばれるようになりました。したがって、両者は、全く別種の野菜です。
引用元の農林水産省のコメントからもわかるように、当初はエシャレットをエシャロットと呼んでいたことで現在も「エシャレット」を「エシャロット」として販売することがあります。
つまり、「エシャレット」はらっきょうの赤ちゃんで「エシャロット」は小さな玉ねぎということですね。
「エシャレット」を「エシャロット」として販売することもあるようだから、見た目の違いでしっかり判断したいね。
エシャレットの栄養
らっきょうを軟白栽培した「エシャレット」にはどのような栄養が含まれ、どのような効能が期待できるのでしょうか。気になる栄養成分をご紹介します。
栄養①硫化アリルの1種「アリシン」
エシャレットがらっきょうであるということから、食べたことがない人もその香りや味は想像しやすいでしょう。その特徴的な香りの正体が硫化アリルの1種である「アリシン」です。
アリシンで疲労回復
アリシンは体内のビタミンB1の吸収をサポートしてくれます。ビタミンB1はエネルギーを作り出すのに必要な栄養の1つで、その吸収をアリシンがサポートしているといわれています。アリシンは効率的なエネルギー生産に大切な栄養であることがよくわかりますね。
アリシンの香りで食欲増進
ビタミンB1の働きをサポートするだけではなく、その香り自体が食欲を増進させる効能があるといわれています。あのスタミナを感じさせてくれるらっきょうの香りの正体は「アリシン」です。
疲労回復に高い効能を発揮するアリシンについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧くださいね。
栄養②食物繊維
アリシンに続いて注目したい栄養が「食物繊維」です。実はらっきょうは食物繊維が豊富で100gあたりに換算すると21gもの食物繊維が含まれており、ごぼうの約4倍にもなります。
食物繊維で血糖値上昇を穏やかに
「ベジタブルファースト」などといって、食事の際はまず食物繊維を含むものを最初に食べようという呼びかけを耳にするようになりました。糖質(でんぷん)を最初に口にしたり、糖質ばかりある食事をしたりしていると血糖値は急激な上昇を起こします。一方、食物繊維を先に摂取するとそれが穏やかになることが知られています。
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