グミの木の品種と特徴
日本には約15種ほどが自生していると言われています。落葉性の種類は日本全国で栽培が可能ですが、常緑種は比較的あたたかい地域で栽培されています。日本で代表的なグミの木をいくつかみていきましょう。
ビックリグミ
特徴
北海道から北陸地方、愛知県まで分布するトウグミのなかで、果実が長さ3cmほどと特に大きいものが「ビックリグミ」です。大きな実は味も甘くおいしいです。別名で「ダイオウグミ」とも呼ばれます。
開花時期
ビックリグミの開花時期は3月〜4月です。薄いクリーム色の花が密集してたくさん咲きます。
結実
実がなるのは6月〜7月です。しかしビックリグミは花の数ほど実にはなりません。結実させるためにはジベレリンという薬剤を使って成長を促します。ジベレリンは花が満開の時と、満開から2週間後に散布しましょう。もうひとつは受粉樹として「ナツグミ」を植える方法もあります。開花時期が合えば結実も期待できますが、確実なのは人工授粉をすることです。
アキグミ
特徴
アキグミは日本から東アジアに分布している低木の落葉樹です。日本では北海道の南部〜本州、四国、九州の日当たりの良い河原や山道脇などに自生しています。とても丈夫で増やすことも簡単なため、砂地の緑化などにも利用されます。
開花時期
アキグミは4月~6月に開花時期を迎えます。花の色は初め白色をしていますが、薄いクリーム色へと変化していきます。
結実
秋にオレンジから赤色の直径8mmほどの実を付けます。ほかのグミの果実は楕円球状ですが、アキグミはほぼ球状です。実は食べられますが、タンニンを多く含むため強い渋みがあります。
ナツグミ
特徴
日本の関東、中部、四国の山地に自生する落葉小高木です。庭木としても利用されています。 果実や葉の表面には星状毛があります。
開花時期
ナツグミは4月〜5月頃に薄いクリーム色の花を咲かせます。
結実
ナツグミの果実は5月〜6月頃に付きます。赤く熟すと食べられます。
ナワシログミ
特徴
常緑の低木で公園樹のほか、海岸の砂防用に植栽されたり、庭木として育てられています。新しく伸びる葉には星状毛が一面に生えるため、白っぽく見えるでしょう。ナワシログミは盆栽界では「寒グミ」と呼ばれています。中国では葉が生薬として用いられています。
開花時期と結実
ナワシログミは秋に開花し、小さな実を付けて冬を越し、春に赤く熟し食べられるようになります。ナワシログミとは稲の苗代(4月〜5月ごろ)を作る頃に実が熟すことから名付けられました。
ボタニ子
次はグミの木栽培のコツを紹介します!