育て方③植え替え
デュランタはよく成長する植物です。庭植えの場合は植え替えは必要ありません。鉢植えの場合は1~2年に1度は植え替えます。根詰まりを起こすと、下葉が枯れたり花が咲きにくくなったりするからです。植え替えの最適期は4~7月です。土を3分の1程度崩して古い根を整理し、地上部を半分ほど剪定してから、一回り大きな鉢に植え替えます。
根付くまでは半日陰で管理
大きくしたくない場合は元の鉢に戻しても構いませんが、必ず古い根を整理して新しい用土に植え付けるのが大切です。4~7月以外の時期に植え替えたい場合は、真夏と真冬を避け、根を傷めないように土を崩さずに植え替えます。いずれの場合も植え替え後はたっぷりと水やりし、半日陰で管理しましょう。成長を始めたら日向に移動させます。
ボタ爺
次は、水やりや肥料など、日常の手入れについてご説明しますぞ。
育て方④水やり・肥料
鉢植えの水やりは、用土の表面が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと与えるのが基本です。成長が盛んで花をたくさんつける夏は特に乾燥しやすいので毎日、必要に応じて1日2回朝晩に水やりします。冬は寒さで生育が鈍るので、乾かし気味にしましょう。用土の表面が乾いてから数日たって水やりする程度が目安です。
庭植えは降雨で十分
庭植えの場合は、根付くまでは乾燥しないように水やりしますが、一度根付けば降雨だけで十分です。極端な日照りが続いたときは水を与えます。鉢植えでも庭植えでも、水やりの際に花には直接水をかけないことが大切です。過湿のため花が枯れることがあります。葉には霧吹きなどで水を与えると、ハダニ予防に効果ありです。
肥料は春~秋に与える
鉢植えの場合、肥料は春から秋(4月~10月)に与えます。緩効性化成肥料を置き肥として2か月に1回程度施しましょう。肥料に窒素分が多いと枝葉ばかりが茂って、花がつきにくくなるので注意が必要です。庭植えの場合の肥料は、4月と9月に骨紛入り固形油かすを与えます。花を複数回楽しむ場合は液体肥料を追加しますが、剪定も重要なので剪定の項をご覧ください。
ボタ爺
デュランタの増やし方は挿し木が一般的じゃ。具体的にはどのような増やし方をするのかのう。
育て方⑤増やし方
デュランタは、花を楽しむ品種も観葉植物の品種も、増やし方は同じです。主な増やし方は挿し木で、種からの増やし方については記述がありません。増やし方は、5~6月にその年に伸びた枝を2~3節(7~15cm)程度の長さに切って挿し木用にします。枝はよく切れるはさみで斜めに切り、下1/3の葉を取り除きましょう。
水上げしてから挿し木する
挿し木は30分~1時間ほど水上げをし、水分を全体にいきわたらせるのが大切です。上のほうの葉は先側半分を切り落とし、水の蒸散を防ぎます。発根促進剤を使うのもよいでしょう。挿し木に使う土は、湿らせた挿し木専用の用土か、清潔な鹿沼土やバーミキュライトです。
発根までは乾燥に注意
挿し木後発根まで1~2か月程度、明るい日陰で乾かさないように管理します。乾燥を防ぐために、空気孔をあけたビニールで覆うのも効果的です。十分に発根したら用土に植え替えます。庭植えにしたけれど冬越しできるか不安だという場合も、挿し木をしておくと安心です。
ボタ爺
これで増やし方はばっちりじゃ。病気や害虫にはどのような注意が必要なのかのう?
育て方⑥病気・害虫
デュランタはあまり病気にかからず手入れが簡単な植物です。害虫については注意すべき点があります。デュランタは3~10月にアブラムシの被害を受けることがあり、特に新芽や梅雨の時期が要注意です。殺虫殺菌剤を定期的に散布したり、風通しをよくしたりして予防します。アブラムシの分泌物がすす病などの病気を誘発させるので、早めの対処が重要です。
葉水で害虫や病気を予防
カイガラムシも風通しが悪いと発生しやすい害虫です。通気性を保ち、見つけたらこすり落とします。カイガラムシは湿度に弱いので、葉水を与えると予防に効果的です。デュランタの葉の裏はハダニがつきます。気温が高めで乾燥気味だと発生しやすくなるので、葉水を与えて湿度を保ちましょう。
出典:写真AC