筆柿とは
基本情報
和名 | 筆柿(フデガキ) |
学名 | Diospyros kaki(ディオスピロス・カキ) |
英名 | Kaki fruit(カキ・フルーツ) Persimmon(パーシモン) |
科名 | カキノキ科 Ebenaceae |
属名 | カキノキ属 Diospyros |
旬の時期 | 9~11月 |
産地
江戸時代初期から筆柿は愛知県三ヶ根山麓に自生していると伝わります。愛知県額田郡幸田町の特産の柿として有名で、現在では幸田町と西尾市の1部が主要な産地です。その他、長野県や京都府でもごく少数ですが栽培されています。
名前の由来
筆柿の名前は果実の形が筆の穂先に似ていることに由来します。珍しい宝のような柿という意味で「珍宝柿(ちんぽうがき)」という別名を持ちます。もともとは男性のシンボルに似ていることからこのユニークな名前で呼ばれていたのですが、売り出すにあたりそのままでは都合が悪いということで漢字があてられたということです。
筆柿の特徴
不完全甘柿
柿は大きく甘柿と渋柿に分類され、はさらに種子と渋の関係によって「完全甘柿」「不完全甘柿」「完全渋柿」「不完全渋柿」の4種に分かれます。それぞれの種類の特徴は下記の図の通りです。
不完全甘柿の特徴
筆柿は不完全甘柿に分類され、1本の木に甘柿と渋柿が同時になるのが特徴です。甘柿に1割程度の渋柿が混ざり、種ができると渋がぬけて甘くなる特徴があります。不完全甘柿の仲間は、筆柿の他、西村早生柿(にしむらわせ)、禅寺丸柿(ぜんじまる)、蓮台寺柿(れんだいじ)などの品種があります。
種が長い
筆柿には細長い種が数個入っています。この種の形は富有柿の丸い種とはかなり異なり、ビールのおつまみにぴったりの「柿の種」にそっくりの形をしています。柿の種を考え出した人は筆柿の種をモデルにしたのかもしれませんね。
出典:写真AC