筆柿のおいしい食べ方
筆柿は比較的皮が薄く丸かじりできる珍しい品種です。濃厚な甘味となめらかな食感で、1個あたり約100gと小ぶりなのが特徴です。おいしい干し柿ができることでも有名でたいへん人気があります。ジャムや白和えにするのもおすすめの食べ方です。白和えには少し硬い果実を使用すると歯ごたえがありおいしさが増しますよ。
食べ方①干し柿
材料
- 柿(渋柿/甘柿):適量
- ひも(約50cm):柿の数の半分の本数
- 水:適量
- ひもが結べる程度の枝を残して、余分な枝を切り取る
- 清潔な布で柿をふく
- 柿の皮をむく、ヘタの部分はのこしておく
- 枝にひもの端をひっかけて柿が落ちないように固く結ぶ
- もう片方の端も同じように柿を結びつける
- 鍋にたっぷりの湯をわかす
- 柿を沸騰したお湯にそれぞれ5秒ほどつける
- 柿をお湯から引きあげ、ボールに移す
- 風通しがよく雨に当たらない場所に吊るす(柿と柿が触れるとカビの原因になるので注意)
- 約2週間で食べられる(ときどき果肉をやさしくもむとおいしくなる)
作り方
食べ方②筆柿とユズのジャム
材料
- 筆柿:お好みの量
- 砂糖:柿の約15%
- ゆず:適量
作り方
- 柿の皮をむいてひと口大に切る
- ゆずは皮と実をわけて皮を千切りに、果汁をしぼっておく
- 鍋に柿、砂糖、柿の順に重ねていれる
- しばらくおいて水分がでたら中火にかける焦がさないようにまぜ続ける
- 徐々に火を弱め、ゆずの皮と果汁を加える
- 好みの固さになったら火からおろす
食べ方③筆柿と春菊の白和え
材料(約8人分)
- 筆柿:10コ
- 春菊:1束
- 豆腐:1丁
- 白だし:大さじ1
- ゴマ油:適量
- 塩:1つまみ
- すりゴマ:適量
作り方
- 筆柿は皮をむいて種を取り、小さめの一口大に切りボールいれ下味用の塩をふる
- 春菊は下ゆでした後4cmほどに切り水気を絞る
- 水切りした豆腐と白だし、ゴマ油を加えて滑らかになるまで混ぜる
- 柿、春菊と豆腐を和え、すりごまを加える器に盛ってゴマを添える
旬の時期
筆柿は早生(わせ)の品種で成熟時期が早いため、一般的な富有柿や次郎柿より1カ月程度早く出回ります。筆柿の旬の時期は、9月下旬~10月下旬の1カ月間、出荷は11月上旬までと非常に限られた時期にしか出まわらないのが特徴です。渋い柿は選別機でより分けられて、アルコールなどで渋抜き処理をして出荷されます。
選び方
おいしい筆柿の選び方は、果皮に傷などがなく、ツヤがあり、オレンジ色が濃いものを選びます。小さくてもずっしりとした重みがあることを確認しましょう。新鮮な果実の表面にはブルームと呼ばれる白い粉がふいていることがあります。これは水分を保持するために分泌されるものなので、おいしい果実の目安としてください。
切り方
筆柿の上手な切り方をご紹介しましょう。まず、縦に十字に4等分してから皮をむくのがポイントです。果実の中に細長い種が数個入っていますので注意して切ってください。やわらかくなりすぎて切りにくい場合は、筆柿はそのまま冷凍してシャーベットとして食べることをおすすめします。
保存方法
通常の保存は新聞紙などで包んでから保存袋にいれ、冷暗所におきます。硬い筆柿なら2~3日でやわらかくなります。ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存もできます。ポリ袋をしっかり密閉して保存しましょう。果実がかたいうちに冷蔵庫で保存するとやわらかくなるスピードが緩やかになります。
出典:写真AC