⑮バラ
バラはギフト・プレゼントの定番花として、活躍する場面が多い花ですね。四季咲き性の品種が多く、ほとんどの品種が春と秋の年2回、見頃の時期を迎えます。しかし切り花の人気が非常に高いことから、店や通販で、ほぼ一年中生花が購入できる植物です。花言葉も非常に多く、種類別・色別はもちろんのこと、花の状態や本数別の花言葉まであります。そのため、ネガティブな意味の花言葉も存在しています。
バラの花言葉
バラの全般の花言葉は「愛」「美」です。これはバラが昔から美と愛の象徴とされてきたことに由来しています。バラは非常に花言葉が多く、色別の花言葉だけでも大変な数になります。そのなかで、黄色は「嫉妬」「愛情の薄らぎ」、黒赤色は「死ぬまで憎みます」「憎悪」「恨み」、赤に白斑模様のバラは「戦争」「争い」などと、怖い意味の花言葉を持つものがあるので注意しましょう。
バラの花言葉まとめ
- バラ全般の花言葉:「愛」「美」
- 赤いバラの花言葉:「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」「美貌」
- 紅色のバラの花言葉:「死ぬほど恋い焦がれています」
- 濃紅色のバラの花言葉:「内気」「恥ずかしさ」
- 白いバラの花言葉:「純潔」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」「清純」
- ピンクのバラの花言葉:「しとやか」「上品」「かわいい人」「美しい少女」「愛の誓い」
- 黄色いバラの花言葉:「友情」「平和」「愛の告白」「愛情の薄らぎ」「嫉妬」
- オレンジ色のバラの花言葉:「無邪気」「魅惑」「絆」「信頼」
- 緑色のバラの花言葉:「穏やか」「希望を持ち得る」
- 紫のバラの花言葉:「誇り」「気品」「尊敬」
- 緋色のバラの花言葉:「灼熱の恋」
- 黒いバラの花言葉:「あなたはあくまで私のもの」「決して滅びることのない愛」「永遠の愛」
- 黒赤色のバラの花言葉:「死ぬまで憎みます」「憎悪」「恨み」
- 絞り模様のバラの花言葉:「満足」
- 赤に白斑模様のバラの花言葉:「戦争」「争い」
怖い・不吉な意味の花言葉:冬の植物編
ここからは、不吉で怖い意味の花言葉を持つ、冬の植物について紹介します。冬はほとんどの植物が枯れる、あるいは休眠する季節です。しかし数は少ないものの、冬に花を咲かせる植物は存在します。冬の庭を飾る貴重な彩りとなる植物たちですが、そのなかにも、不吉な怖い意味の花言葉を持つものはあります。
⑯スイセン(水仙)
スイセン(水仙)は冬~春にかけて咲く球根植物です。凛とした花姿と甘い香りから人気が高く、見頃の時期があうため正月花として用いられています。甘い香りは香水にも利用されていますよ。育てやすいため、ガーデニングでも人気が高い花ですが、花言葉は意外にネガティブです。花言葉の由来となった伝説も、ギリシャ神話のなかでも有名な話として広く知られています。
スイセンの花言葉
スイセンの全般の花言葉は少し不吉な「自己愛」「うぬぼれ」です。これは後述する有名なギリシャ神話の伝説に由来しています。種類別・色別の花言葉もあり、黄色いスイセンが「もう一度愛して欲しい」「私のもとへ帰って」、ラッパスイセンが「尊敬」「報われぬ恋」、クチベニスイセンが「素敵な装い」です。黄色いスイセンの花言葉は、全般の花言葉とは違う神話が元になっています。
花言葉の由来となった悲劇①
その昔、ナルキッソスという絶世の美貌を持つ少年がいました。その美貌の虜になる者が後を絶ちませんでしたが、ナルキッソス自身は誰も愛そうとしませんでした。やがてナルキッソスの傲慢さに激怒した神によって、ナルキッソスは泉の水面に映った自分自身に恋してしまいます。泉から離れられなくなったナルキッソスは、そのまま衰弱して命を落としました。その後、彼のいた場所に咲いたのがスイセンです。
花言葉の由来となった悲劇②
豊穣の女神デメテルには、ペルセポネという美しい娘がいました。ある日、花を摘みに出かけたペルセポネは、美しい白いスイセンを見つけ、それを摘みます。すると冥界の神ハデスが現れて、彼女を冥界へと連れ去ってしまいました。白いスイセンは、ペルセポネに一目惚れしたハデスが、彼女を連れ去るべく仕掛けた罠だったのです。その白いスイセンは彼女の手から離れた際に、黄色いスイセンに変わりました。
「もう一度愛して欲しい」はハデスの強引な愛情、「私のもとへ帰って」は、愛娘を奪われた母デメテルの気持ちを表しているんだよ。
スイセンの花言葉まとめ
- スイセン全般の花言葉:「自己愛」「うぬぼれ」
- 黄色いスイセンの花言葉:「もう一度愛して欲しい」「私のもとへ帰って」
- ラッパスイセンの花言葉:「尊敬」「報われぬ恋」
- クチベニスイセンの花言葉:「素敵な装い」
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「うぬぼれ」「自己愛」の花言葉は、神の呪いによるものとはいえ、自分自身に恋したナルキッソスの話から生まれました。