③ロベリア
ロベリアは4月~7月、季節でいえば春~初夏と、開花時期が長い植物です。また、鮮やかな花色と、かわいい花姿から、ガーデニングでも人気です。直立性とほふく性の品種があり、後者はハンギングバスケットやグランドカバーにも利用されています。後述しますが、ロベリアの花言葉はポジティブな意味と、ネガティブな意味の両方があります。ギフト・プレゼントにする場合は注意が必要です。
ロベリアの花言葉
ロベリアの全般の花言葉は「謙遜」「いつも愛らしい」「悪意」です。「謙遜」「いつも愛らしい」は、かわいい小花をたくさん咲かせる花姿に由来しています。そして怖い・不吉な意味の花言葉「悪意」は、ロベリアの根に有毒成分であるアルカロイドが含まれていることが由来です。種類別・色別の花言葉もあります。詳細は下記のまとめを見てくださいね。
ロベリアの花言葉まとめ
- ロベリア全般の花言葉:「謙遜」「いつも愛らしい」「悪意」
- ロベリア・カーディナリスの花言葉:「卓越」「優秀さ」
- 青いロベリアの花言葉:「謙遜の美徳」「拒絶」
- 白いロベリアの花言葉:「奥ゆかしい態度」「嫌い」
④ゲッケイジュ(月桂樹)
ゲッケイジュは雄花と雌花にわかれており、雄花は黄色、雌花は白色をしています。開花時期は季節でいえば春です。4月~5月にかけて開花します。いろいろな場面で活躍している樹木です。たとえば葉は乾燥させると、料理用ハーブになります。また、ギリシャ神話の太陽神アポロンの木とされ、勝者や英雄を讃えるために、ゲッケイジュの小枝で作った冠を授ける慣習があったことも有名です。
ゲッケイジュがアポロンの木になった理由
ある日、太陽神アポロンが愛の神エロースをからかいました。怒ったエロースはアポロンに恋をする矢を、河の神の娘ダフネに愛を拒絶する矢を放ちます。矢の魔力でダフネに恋したアポロンは彼女に求愛しますが、ダフネは拒絶しました。そしてついに、ダフネは父に頼み、自分の姿をゲッケイジュの木に変えてしまうのです。アポロンは「せめて自分の聖樹に」とこい願い、ダフネも受け入れました。
これ以降、アポロンはゲッケイジュで作った冠を「永遠の愛の証」として、常に身に着けるようになったんだ。
この逸話から、のちにゲッケイジュで作った冠(月桂冠)を、勝者や英雄を讃えるアイテムとして用いる慣習が生まれました。
ゲッケイジュの花言葉
ゲッケイジュの全般の花言葉は「栄光」「勝利」「栄誉」です。これは月桂冠が、勝者を讃えるために用いられていたことに由来しています。なお、ゲッケイジュは葉や花に固有の花言葉があります。ゲッケイジュの葉が「私は死ぬまで変わりません」、そして花に「裏切り」という、不吉な意味の花言葉がついています。
「私は死ぬまで変わりません」は、アポロンが月桂冠を「永遠の愛の証」としたことに由来しています。
唯一ネガティブな意味の「裏切り」は、雄花が黄色いことからつけられたんだ。
ゲッケイジュの花言葉まとめ
- ゲッケイジュ全般の花言葉:「栄光」「勝利」「栄誉」
- ゲッケイジュの葉の花言葉:「私は死ぬまで変わりません」
- ゲッケイジュの花の花言葉:「裏切り」
⑤マリーゴールド
マリーゴールドは4月~10月、季節でいえば春~秋と、開花時期が長い花です。丈夫で育てやすく、コンパニオンプランツにもなることから、ガーデニングでも高い人気を誇ります。贈り物にするときは花束、寄せ植え、アレンジメントとしてギフト・プレゼントに利用されています。ただし、マリーゴールドの花言葉は、ポジティブとネガティブの両方の意味があるため、贈る際は注意が必要です。
マリーゴールドはネガティブな意味の花言葉が多いため、以前はギフト・プレゼントには向かない花とされていました。
黄色は西洋ではネガティブなイメージが強いから、かわいい黄色い花もギフト・プレゼントに向かないといわれていたんだよ。
マリーゴールドの花言葉
マリーゴールド全般の花言葉は「嫉妬」「絶望」「悲嘆」「健康」「生命の輝き」です。種類別・色別の花言葉もあり、黄色が「健康」「下品な心」「可憐な愛情」、オレンジ色は「真心」「予言」という花言葉がつけられています。ネガティブな意味の花言葉が多いのは、黄色のネガティブなイメージと、ギリシャ神話の伝説が由来です。「真心」は、また別のギリシャ神話の伝説が関係しています。
「健康」「生命の輝き」は、マリーゴールドの明るく元気な印象を与える花姿が由来といわれています。
マリーゴールドに関するギリシャ神話①
水の妖精クリスティは、太陽神アポロンを恋い慕っていました。しかし、アポロンが愛したのは別の女性でした。女性に嫉妬したクリスティは、女性の父親に2人の関係を密告してしまいます。激怒した父は娘を生き埋めにしました。嫉妬から起こした行動が、人ひとりの命を奪ってしまったのです。このことを悔いたクリスティは、マリーゴールドの花に姿を変えてしまいました。
マリーゴールドの怖い意味の花言葉は、黄色のネガティブなイメージと、この悲劇の神話が関係してるんだよ。
マリーゴールドに関するギリシャ神話②
その昔、クレムノンという美少年がいました。彼は太陽神アポロンを慕い、毎日太陽を見ることを何よりの幸せとしていました。その思いはアポロンに通じ、2人は互いに思いあうようになります。ところが2人の仲に嫉妬した雲の神によって、太陽が雲に隠されてしまいました。愛する太陽が見られなくなったクレムノンは日々衰弱し、とうとう8日目に命を落としてしまいます。
クレムノンの死を悲しんだアポロンは、彼をオレンジ色のマリーゴールドに変えました。
オレンジのマリーゴールドの「真心」の花言葉は、クレムノンがアポロンに捧げたまっすぐな愛情にちなんだものなんだよ。
マリーゴールドの花言葉まとめ
- マリーゴールド全般の花言葉:「嫉妬」「絶望」「悲嘆」「健康」「生命の輝き」
- 黄色いマリーゴールドの花言葉:「健康」「下品な心」「可憐な愛情」
- オレンジ色のマリーゴールドの花言葉:「真心」「予言」
次ページは「怖い・不吉な意味の花言葉:夏の植物編」です。
出典:写真AC