12月に種まきできるおすすめの花【暖地編その1】
関西エリア以南の多くは、暖地に区分されています。しかも暖地に区分されている地域では、12月でも平均気温が15℃以上ある地域も多いため、発芽までの期間や栽培適期によっては庭に直接種まきをしてもOKな花があります。
①シレネ
冬の寒さがないと花が咲かないのが、シレネの特徴です。袋の形をしたがくに2cm前後の花をたくさんつけることから、庭用の園芸種として人気があります。開花時期は4月~6月ですが、暑さが苦手なので基本は一年草です。なお品種によっては宿根草タイプもあり、暖地・温暖地では冬越しもできます。
耐寒性
高温多湿に弱いシレネは耐寒性が強く、暖地なら12月でも種まきができます。ただし20℃以下では発芽しにくいため、温暖地・寒地では秋の種まきが一般的です。なおシレネは寒さに慣らさないと花が咲きません。冬でも15℃以下にならない地域では、種まきの段階から屋外で栽培したほうがよいでしょう。
種まきから開花までのお手入れ
種まきから1週間前後で発芽しますが、20℃以下になると発芽しません。そのため12月に種まきをする場合、発芽するまでは室内などで温度管理をします。庭植えの場合は発芽後に植え付け、鉢植えの場合は発芽後に屋外へ移動しましょう。一般的な開花時期は4月~6月ですが、暖地では3月下旬から開花し始めます。
花言葉
春から初夏にかけて美しい色の花を咲かせるシレネにはたくさんの花言葉がありますが、どれもシレネの花の印象からはイメージしにくいネガティブな言葉が多いです。代表的なものは「偽りの愛」ですが、そのほかにも「落とし穴」「未練」「罠」「しつこさ」などがあります。
②ホワイトレース(オルレア・グランディフローラ)
名前を見てもわかるとおり、繊細なレースのモチーフのような花を咲かせるのがホワイトレースの特徴です。花の大きさは5cm~10cmとコンパクトで、バラの開花時期でもある4月~6月に満開の季節を迎えます。なおホワイトレースは白い花を密集させて咲かせるため、色に深みのあるバラと一緒に栽培するのがおすすめです。
耐寒性
ホワイトレースは耐寒性が強いため、暖地・温暖地では冬でも屋外で栽培できます。ただし15℃以下になると発芽率が下がります。12月に庭へ直まきする場合は、15℃以上の日が10日前後続く日を選んで種まきしましょう。また、冬の寄せ植えにも使われる花のため、土の凍結に注意すれば鉢植えでも屋外で栽培できます。
種まきから開花までのお手入れ
暖地の場合は12月でも種まきOKですが、温暖地の場合は10月下旬~11月、寒地は9月上旬~10月上旬に種まきをします。種まきから1週間前後で発芽しますが、草丈が40cm前後まで伸びるため、強風で倒れないように支柱などで風対策をして開花時期まで育てましょう。
花言葉
レースのモチーフのような繊細な花が魅力のホワイトレースには、花の印象にぴったりな「優雅なたしなみ」「可憐」「細やかな印象」という花言葉があります。また、名前は似ていても種類の違うブルーレースフラワーには「無言の愛」という花言葉があります。
③スカビオサ
カラーバリエーションが豊富!特にラベンダーとワインレッドは人気カラー。
開花時期は6月~7月のため夏の花ですが、暑さと湿度が苦手です。夏に高温多湿となる地域では夏越しができません。また、色のバリエーションが豊富なのがスカビオサの花の特徴で、定番のレッド・ピンク・ホワイトのほかに上品なラベンダーやボジョレー、ワインレッドなどがあります。
耐寒性
本来は涼しい山地に自生する花で耐寒性は強く、暖地・温暖地であれば冬の種まきも可能です。ただし気温20℃以下になると発芽しにくいため、冬に種まきする際は発芽するまでの温度管理が必要になります。発芽率が高く、発芽までの温度管理がうまくできれば初心者でも簡単に育てられます。
種まきから開花までのお手入れ
発芽の目安は気温20℃です。12月に気温が20℃以下になる地域では発芽ポットで温度管理をし、発芽してから庭または鉢に植え替えます。また、耐寒性のある花のため暖地・温暖地なら冬の種まきもOKですが、高温多湿が苦手です。6月下旬~7月上旬の開花時期を過ぎると枯れてしまいます。
花言葉
鉢植えや寄せ植えのほかにも切り花として人気が高いスカビオサですが、花言葉は切ないものが多いです。代表的なものは「私はすべてを失ってしまった」ですが、そのほかにも「恵まれない恋」「愛を失う」など悲しい恋愛系の花言葉があります。
鮮やかなグリーンの葉と濃い色の花が美しい初春の花。