つる植物の害
つる植物は人気者だけではありません。主に巻き付くタイプのつるのある雑草ですが、その旺盛な繁殖力が度々問題になります。クズやヤブカラシ、アレチウリは、他の植物に覆いかぶさって、近隣一面を枯らしてしまいます。ヘクソカズラなども近くの木の枝に絡んで折ってしまいます。カナムグラは葉も茎も触れると痛いので、撤去に苦労します。
花が美しい人気のつる性植物の品種
つるバラ:ピエール・ドゥ・ロンサール
ピエール・ドゥ・ロンサールは、多くの人々を魅了するつるバラとして、世界バラ会連合の栄誉殿堂入りをしています。薄クリーム色の花の内側に映えるピンクが、天使のほっぺのように愛らしい姿です。花が大きく存在感があるので、フェンスや壁面でおおらかに育てるとよいでしょう。病害虫にも強く、初心者におすすめです。
モッコウバラ
モッコウバラはトゲがないので、小さな子やペットがいても安心して庭で育てられます。色の種類は黄色と白で、小さな花が枝いっぱいに広がって咲く姿は圧巻です。生育旺盛で、寒冷地以外は葉が冬でも常緑で残るので、アーチなど以外にも、目隠しのためのフェンスにも利用できます。ただし、2~3月には一度落葉します。こちらも初心者でも育てやすい品種です。
クレマチス:プリンセス・ダイアナ
ガーデニングの本場である英国で「つる植物の女王」と呼ばれるクレマチスには、何百もの種類があります。故ダイアナ妃の名を持つプリンセス・ダイアナは、上品な緋色のチューリップ咲きの花が愛らしく、生育旺盛で強健なのでフェンスやアーチを覆って庭を彩ります。
ハニーサックル:ゴールドフレーム
ハニーサックルは、もともと日本に自生していたつる植物で、水葛(すいかずら)とも呼ばれます。ヨーロッパで品種改良され、独特の花姿とよい香りで人気があります。優雅なたたずまいですが、やせ地でも自生する強健な植物で育てやすく、あっという間に繁茂するので目隠し用のフェンスやパーゴラなどに最適です。
まとめ
つる植物の意味と定義、利用法などをつるの種類の違いとあわせてご紹介しました。庭や街を彩る美しいつる植物だけでなく、害をもたらすつる植物もありました。ほかのものに巻き付いたり寄りかかったりしながら、したたかに生きるつる植物を、人間たちはさらにうまく利用していきましょう。
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出典:写真AC