ハルノノゲシとよく似た草花との見分け方
春の草花は見た目が似ているものが多いです。次は数ある草花の中から、ハルノノゲシと特に見分けがつきにくい草花との見分け方を紹介していきます。
たんぽぽとの見分け方
わた毛のある黄色い花はどれもたんぽぽと思われがちです。けれどもハルノノゲシとたんぽぽには、それぞれにわかりやすい特徴があります。
たんぽぽの特徴
たんぽぽの花の大きさは4cm程度と少し大きめですが、ハルノノゲシと見た目もつくりもほぼ同じです。たんぽぽの葉はロゼット状といわれる、地面から放射状に広がる生え方をします。そうすることで太陽の光があびやすくなります。茎は花をつけるためだけにあるので、葉はつきません。
ハルノノゲシとの違い
ハルノノゲシとたんぽぽでは、葉のつき方、茎の伸び方が全くちがいます。花のつくりはほぼ同じですが、ハルノノゲシは1本の茎に複数の小さな花がつきます。たんぽぽの花は1本の茎に大きな花が1つしかつきません。また、たんぽぽのわた毛はハルノノゲシに比べると密度がうすいです。
オニノゲシとの見分け方
オニノゲシの特徴
オニノゲシのつくりはハルノノゲシとほぼ同じです。とくに花だけでは見分けがつきにくい草花です。葉はハルノノゲシに似ていますが、固く、するどくてとげとげしています。寒さにも暑さにも強く、花は秋ごろまで咲きます。そのため繁殖力がつよくどこにでもある草花のイメージをもたれがちです。
ハルノノゲシとの違い
ハルノノゲシとのいちばん大きな違いは葉のつき方です。ハルノノゲシの葉は茎をいだくようについているので、茎に近いところははなれています。一方、オニノゲシの葉は茎をとり巻くようについています。また、オニノゲシは茎にせん毛は見られません。そしてハルノノゲシの葉は柔らかですが、オニノゲシの葉は触れると痛いので文字どおりオニと覚えておくと見分けやすいです。
ハルノノゲシとノゲシの違いは?
ハルノノゲシの別名
ハルノノゲシには、ノゲシ(野芥子)、けしあざみ、乳草という別名があります。そう、ハルノノゲシとノゲシは同じ花のことだったのです。ハルノノゲシの漢字名は「春野芥子」となります。同じキク科にアキノノゲシがありますがこれは別の草花です。
名前の由来
由来は花の咲く季節と葉の形
ハルノノゲシの名前はその名のとおり、春に咲くノゲシという意味でつけたとされています。対して、秋に咲く同じキク科のよく似た草花にはアキノノゲシという名前がついています。また、ノゲシという名前はアザミゲシという草花と葉がよく似ているためにつけられたとされています。
和名の由来には
ハルノノゲシの和名である「乳草」という名前は、茎や葉を傷つけると白い液体が出ることからつけられたという説があります。乳草という名前は他の草花にもありますが、レタスの和名「ちしゃ」はこれが変化してできたとされています。
まとめ
今回は、ハルノノゲシの花や葉の特徴や見分け方、ハルノノゲシとノゲシの違いをご紹介しました。道ばたでふわふわのわた毛のつく草花を見つけたら、すべてがたんぽぽだと思わずに、ぜひ見分けてみてくださいね。
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たんぽぽのわた毛