育て方③植え付け
ラセンイの植え付けは、8月〜9月が適期です。鉢植えにする場合は、水切れさせないように大きめの受け皿を使用して、受け皿に常に水をためておけるようにしましょう。盆栽として育てる場合は、ケト土を鉢に入れラセンイを植え付けたあと、株元にコケを貼り付けてたっぷりと霧吹きで水をかけてください。
育て方④植え替え
ラセンイは根が太く成長するため、放任で育てると根詰まりを起こしてしまいます。そのため、鉢植えの場合は2年〜3年に1回は植え替えましょう。植え替えも、植え付けと同じ8月〜9月に行うのが適しています。根を傷つけないように優しく掘り起こし、根についている古い用土を落としてから、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。
育て方⑤水やり
ラセンイは、水切れを起こすと株が傷んでしまったり枯れてしまったりします。毎日欠かさず水やりをしながら育てましょう。夏の暑い時期はすぐに水分が蒸発してしまうため、朝と夕方の1日2回水を与えます。鉢植えの場合は、受け皿に常に水が溜まっている状態をキープして、土の表面が乾かないように手入れしてください。
定期的な葉水がおすすめ
根から水分を補給するだけでなく、定期的に葉水をしながら育てると、みずみずしくて美しい状態が保てます。1日に数回、株全体に霧吹きなどを使って葉水を与えてください。
育て方⑥肥料
ラセンイは丈夫な植物のため、水さえ与えていれば肥料を与えなくてもすくすくと育ちます。しかし、成長が滞っている場合や大株に育てたいときには、3月〜5月と9月〜11月にかけて緩効性の化成肥料を株元に適量与えてください。肥料の与えすぎは肥料やけを起こして枯れる原因になるため、規定の分量を守って施しましょう。
育て方⑦切り戻し剪定
ラセンイは水を好む植物のため、常に多湿の環境で育てる必要があります。湿度が高いとカビが発生しやすくなります。適度に切り戻し剪定をして風通しをよくしながら育てましょう。込み入っている部分や伸びすぎた枝を切り戻し剪定して樹形を整えていきます。丈夫な植物のため、剪定で枯れる心配がなく、気になったときにいつ剪定しても構いません。
ラセンイの増やし方
ラセンイは株分けで簡単に増やせます。株分けに適した時期は8月〜9月のため、植え付けや植え替えと同時にするのがおすすめです。大きく成長した株を選び丁寧に掘り起こしてから、根を優しくほぐして簡単に分かれる部分で株分けしましょう。新しい用土に株分けし、たっぷりと水を与えて根付くのを待ちます。
ラセンイの害虫
ラセンイは水を好み、多湿な環境で育てる植物のため害虫が発生しやすくなります。風通しのよい場所で育てたり、適度に剪定などの手入れをしたりしながら育てましょう。
アブラムシ
アブラムシは年間を通して発生しやすく、ラセンイの汁を吸って成長する害虫です。大量発生する可能性が高く、ラセンイに必要な栄養分をたくさん吸われると、枯れてしまう恐れがあります。光り物が苦手な性質を利用して、園芸用のシルバーテープなどを張り巡らせておくと予防が可能です。
ハダニ
ハダニは、温度が高くやや乾燥している時期に発生しやすい害虫で、葉裏に寄生するのが特徴です。初夏〜秋のはじめにかけては葉の裏側までしっかりと観察しながら育てましょう。水が苦手なため、定期的に葉水を行うと予防できます。被害にあった部分は白色の斑点状になり、見た目も悪くなってしまいます。早めに切り取って処分してください。
カイガラムシ
カイガラムシは、名前のとおり貝殻のように硬い甲羅をもつ害虫です。茎や葉に寄生する性質があり、発見が遅れると大量発生してしまう恐れがあります。殺虫剤が効きにくいため、見つけたらすぐに歯ブラシなどを使って払い落としてください。カイガラムシの被害は吸汁だけでなく、ベタベタとした排泄物から「すす病」に感染してしまう危険もあります。
まとめ
ラセンイの栽培方法や枯れてしまう原因と対処法、株分けでの増やし方や害虫被害について紹介しました。暑さや寒さに強く初心者でも気軽に育てられ、盆栽や観葉植物など自分好みの仕立て方で楽しめる魅力的な植物です。茎がらせん状に成長する姿がアクセントにもなる個性的なラセンイを、ぜひ育ててみてくださいね。
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