ジュンサイの育て方!収穫までの栽培管理のコツをご紹介、生え方が特殊?

ジュンサイの育て方!収穫までの栽培管理のコツをご紹介、生え方が特殊?

ジュンサイは鮮やかな緑が美しい水生植物で、「食べるエメラルド」ともいわれる珍しい食材でもあります。そんなジュンサイの育て方は、管理のコツさえわかれば簡単です。そこでジュンサイの植え付けから収穫までの育て方を、栽培管理のコツと一緒に紹介します。

記事の目次

  1. 1.ジュンサイってどんな植物?
  2. 2.ジュンサイの育て方【栽培環境編】
  3. 3.ジュンサイの育て方【植え付け編】
  4. 4.ジュンサイの育て方【管理編】
  5. 5.ジュンサイの育て方【収穫編】
  6. 6.まとめ

ジュンサイの育て方【植え付け編】

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ジュンサイは苗から植え付けると、失敗がなくおすすめです。苗は一般的な園芸店では販売していないため、おもに通販で購入します。値段は比較的安く、初心者にもチャレンジしやすいです。ただし、ジュンサイはデリケートな植物のため、植え付けにはコツがあります。

①植え付け時期

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ジュンサイは水温が10℃前後になると成長を始めるため、春に植え付けます。ただし、30℃以上の高温になると成長がストップします。夏の気温が高い地域では秋の植え付けのほうが失敗しにくいです。秋に植え付けした苗は冬越しし、翌年の春に新芽が生えてきます。

②植え付け方法

ジュンサイの植え付けは地植えと鉢植えがありますが、植え付けの手順はどちらも同じです。まずジュンサイの苗をポットから取り出します。苗を取り出したら、根についた土を水できれいに洗い流します。次に植え付け場所に深さ5cmの穴をあけ、苗をいれて覆土したあと上から軽く手で押し固めれば完了です。

地植えのコツ

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ジュンサイの地植えは、鉢に植えたジュンサイをそのまま水中に沈めて行います。苗の大きさにあわせた植木鉢に基本用土を入れ、ジュンサイの苗を置き、上から土をかぶせたら、池・沼・田んぼの浅瀬に植木鉢ごと沈めます。複数のジュンサイを植え付ける場合は、株間(鉢の間隔)を15cm程度あけましょう。

鉢植えのコツ

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ジュンサイの鉢植えは、直接鉢に用土を入れて植え付ける方法と、地植えのように鉢植えした苗を鉢ごとスイレン鉢に沈める方法があります。鉢ごとスイレン鉢に沈めると、水を丸ごと取り換えるときに便利です。ただし、水質浄化のためにメダカを入れる場合は、直接鉢に用土を入れて植え付けたほうが管理しやすいでしょう。

ジュンサイの育て方【管理編】

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ジュンサイの栽培で唯一難しいのが「日々の管理」です。ジュンサイは「新鮮な水があること」が栽培の絶対条件で、栽培地の水の管理が欠かせません。さらに、気温が上がるにつれて成長スピードもアップするため、水の管理のほかにも毎日のお手入れとして取り組むべき作業があります。

①水質の管理

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ジュンサイは、新鮮な水がないと成長しません。しかも、水質が少し変わるだけでも枯れてしまいます。常に水質を管理することが重要です。窒素や鉄分などの成分も、ジュンサイの成長をストップさせる要因になるため肥料は使えませんし、水が濁ると枯れてしまいます。日ごろから水質チェックをしましょう。

ボウフラ対策にはメダカがおすすめ

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スイレン鉢で栽培するとボウフラが発生しやすいのですが、ジュンサイの栽培では農薬が使えません。発生を防ぐには、農薬の代わりにメダカをスイレン鉢に入れるのがおすすめです。メダカは水を浄化してくれるため、ボウフラ対策に効果があります。もちろんメダカにエサを与える必要はなく、水質の管理にも有効です。

②水温の管理

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ジュンサイの栽培では、水温の管理も重要です。ジュンサイは多年草の水生植物で、冬は土の中で株根が冬越しします。成長期に入るのは水温が10℃前後からで、成長適温(水温)は20℃~25℃です。水温30℃までは成長しますが、30℃以上になると成長が止まるため、夏は特に注意しましょう。

こまめな水の入れ替えは水温管理に効果あり

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水温が上がりやすい鉢植えの場合は、こまめな水の入れ替えが水温管理に効果的です。鉢植えは地植えよりも水温が上がりやすいため、水を足して水温を下げるより、鉢の水をすべて入れ替えたほうが早く水温が下がります。気温が高い夏の時期は、1日に数回入れ替えるのがおすすめです。

③日当たりの管理

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ジュンサイは光合成をしながら水中で茎や葉を育てるため、日当たりの管理も欠かせません。特に成長期の日照時間は半日以上が目安です。植え付け場所の日照時間は事前に確認しておきましょう。ただし、日当たりがよいと水温が上がりやすいため、鉢植えの場合はこまめな水の入れ替えなどで水温を下げる工夫が必要です。

ジュンサイの育て方【収穫編】

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

ジュンサイは日ごろの管理が難しいですが、生育環境がよければ春~秋まで収穫できます。ただし、ジュンサイで食用になるのは若芽と若葉のみで、生え方や見つけるコツがわからないと簡単には収穫できません。そこで収穫前に知っておきたい、ジュンサイの生え方と見つけるコツ、さらに収穫のタイミングを紹介します。

①生え方をチェックしてから収穫

ジュンサイは水中に茎を伸ばす水生植物ですが、茎や葉の生え方には特徴があります。ジュンサイは土に植える植物の根の生え方と同じで、土の中に根を張ります。さらに、茎や葉の生え方も、一般的な植物の生え方と同じです。ただし、若芽や若葉は水面には出ないため、水中に手を入れて収穫します。

ぬるぬるしているのは若芽と若葉のみ

ジュンサイの食感の特徴であるぬるぬるは、水中の若芽と若葉のみにみられます。ゼリー状のぬるぬるは、水面に浮いた葉や土の中の根株にはありません。そのため、水の中でぬるぬるしたゼリー状の物体を探すと、ジュンサイの若菜や若葉が簡単に見つかります。

②収穫のタイミング

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ジュンサイの収穫のタイミングは3回あります。最初に収穫されるものは1番芽と呼ばれ、4月~6月に収穫します。6月~7月に収穫したジュンサイは2番芽、7月以降は3番芽といいますが、収穫量が多いのは6月までに収穫する1番芽です。

1番芽がぬるぬるが多くおいしい

3回ある収穫時期で特においしいのは1番芽のジュンサイです。1番芽は若菜や若葉の周りにあるぬるぬるの量が特に多く、生で食べたときの食感とのど越しがよいです。2番芽・3番芽も生で食べられますが、ぬるぬるした食感は1番芽よりやや劣ります。

③収穫後の保存法

旬のジュンサイは生でも食べられますが、下処理すれば冷蔵庫で保存もできます。下処理はたっぷりのお湯で1分~2分茹でるだけですが、茹であがったらすぐに氷水でしめるのが下処理のコツです。下処理をしないと食感も悪くなるため、おいしく食べるためにも旬のジュンサイは、できるだけ早く下処理しましょう。

茹ですぎると緑にならない

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茹でた後の氷水の処理が色を美しく見せるコツ!

ジュンサイは旬のものでも、下処理をしないと緑になりません。鮮やかな緑色は、お湯で下茹ですることであらわれます。ただし、茹ですぎたり、氷水でしめたりしないと火が入りすぎて緑になりません。

まとめ

Photo by t.ohashi

初夏の旬食材として有名なジュンサイは、新鮮な水と水温の管理ができれば、初心者でも栽培できる水生植物です。ぬるぬるした食感がおもしろい食材ですが、においなどのくせはなくどのような料理にもあいます。しかも、鉢植えでも収穫まで体験できるため、苗が手に入ればぜひ栽培にチャレンジしてみてください。

Akemi
ライター

Akemi

自然や植物と楽しく暮らすヒントを、わかりやすく紹介していきます。

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