サチャインチとは？植物としての特徴やオイルとしての効果・効能をご紹介！

サチャインチは、南米ペルーを原産とする常緑つる性植物です。「インカナッツ」「グリーンナッツ」とも呼ばれています。原産地では古くから食用植物として親しまれてきました。種から採取できる油は貴重な栄養を豊富に含んでおり、美容・健康両面でさまざまな効果を期待されています。

サチャインチという名前は、かつて古代インカ帝国を支配していたケチュア族が使う言語「ケチュア語」が語源です。ケチュア語で「野生」や「木」を意味する「Sacha（サチャ）」と、「ピーナッツ」という意味がある「Inchi（インチ）」という言葉を合体させました。「野生のピーナッツ」という意味です。

サチャインチの特徴で真っ先にあげられるのは、星型の果実（サヤ）です。最初は鮮やかな緑色で、完熟すると茶褐色に変わります。そして果実のなかには、約1.5cm～2cmの種が入っています。この種がサチャインチナッツやサチャインチオイル（グリーンナッツオイル）など、食用や油の原料となります。

サチャインチは半多年生植物のため寿命が長く、15年～50年間は収穫が可能といわれています。実際に70年以上もの間、実をつけているサチャインチが存在します。ただし南米原産のサチャインチは、耐寒性が低い植物です。地域によっては温室栽培などの防寒対策をする必要があります。

サチャインチの種は古い昔から、食用や油をとる原料として収穫されてきました。原産地の人々にとって、サチャインチは貴重な栄養源として欠かせない植物でした。サチャインチの種や油だけではなく、葉も調理して食べていたといわれています。

サチャインチオイルに含まれている栄養成分には、美容に有効な成分も多いです。このため食事だけではなく、化粧品の原料としても利用されています。

オメガ3は不飽和脂肪酸、または必須脂肪酸と呼ばれる栄養成分です。血圧と中性脂肪を下げる働きがあるとされ、美容と健康の両面で高い効果を期待されています。しかもオメガ3は体内で生成することができないため、食事で適量を摂取するしかありません。サチャインチには、この貴重な栄養成分が豊富に含まれています。

オメガ6は、オメガ3とともに、不飽和脂肪酸または必須脂肪酸といわれる栄養成分です。オメガ6は白血球を活性化させて病気への抵抗力を高めたり、コレステロール値を下げたりする働きがあるとされ、アレルギーや生活習慣病の改善効果や炎症鎮静効果を期待されています。オメガ3と同じく体内生成が不可能なので、食事で摂取します。

サチャインチが美容と健康によい食品として注目されている大きな理由に、オメガ3とオメガ6をバランスよく含んでいる点があげられます。オメガ3とオメガ6は、どちらも体の健康維持に欠かせない成分です。しかし摂取量が多過ぎたり、バランスが悪かったりすると、体に悪影響をおよぼしてしまいます。しかし両方をバランスよく含むサチャインチなら、体への心配が減らせます。

ビタミンEは脂溶性ビタミンで、強い抗酸化作用が特徴の栄養成分です。活性酸素を除去し、血行を促進する働きがあることから、アンチエイジング効果を期待され、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。また、不飽和脂肪酸を含む油は熱に弱く酸化しやすいという弱点がありますが、サチャインチオイルはビタミンEの強い抗酸化作用のおかげで、ほかの油と比べて酸化しにくいという利点があります。

サチャインチは、肌や髪のケアにもすばらしい効果を発揮します。サチャインチには、肌や髪を作るために必須の栄養成分であるタンパク質（植物性）が豊富に含まれています。そして不飽和脂肪酸やビタミンEは、肌や髪の老化を予防・改善する効果が期待される成分です。サチャインチに含まれている成分の相乗効果によって、肌や髪の健康が守られます。

サチャインチは栄養たっぷりのスーパーフードです。ナッツ、オイル、パウダーと市販品の種類も広く、好きな食べ方で選べます。何よりもサチャインチの栄養効果の高さは、古代インカ帝国時代から親しまれてきた歴史が証明しています。サチャインチを上手に生活に取り入れて、美容・健康の維持に役立ててくださいね。