月桃(ゲットウ)の効果効能とは?工芸品や食用としての利用方法も紹介

月桃(ゲットウ)の効果効能とは?工芸品や食用としての利用方法も紹介

月桃(ゲットウ)は防虫・防腐作用などがあり、古くから知られる多年草です。沖縄などに自生し栽培もされています。近年注目されている月桃に含まれるポリフェノール、そのほかの成分が持つ効果効能について、また月桃のさまざまな利用法について詳しく紹介します。

記事の目次

  1. 1.月桃の概要
  2. 2.月桃の効果・効能
  3. 3.月桃の利用法
  4. 4.日々の生活に月桃のめぐみを取り入れよう

月桃の利用法

月桃

出典:.写真AC

月桃は、偽茎からとった繊維でサトウキビなどを束ねるロープを作ったり、根茎を切って火であぶったものを虫さされ薬としてにすりこんだりするなど、沖縄では古くからいろいろな使い方で利用されてきました。近年でも、食べ物や雑貨に取り入れるなど人々の暮らしに密接に関わっています。

①ムーチー

月桃の代表的な利用法は、ムーチーです。ムーチーとは餅粉をこねて月桃の葉っぱで包み蒸した食べ物です。沖縄の多くの地域では旧暦12月8日に健康長寿を祈り、厄除けとしてムーチーを食べる伝統的な行事があります。沖縄の方言で月桃の葉っぱのことを「サンニンの葉っぱ」と呼び、この時期に最も需要が高まります。近年では、家庭では時期を選ばず作られており、店舗でも日にちに関係なくムーチーが購入可能です。

②食用としての利用法

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月桃の葉っぱなどを、食べたりお茶にしたりという利用法は、自生地でも以前はなかったといわれます。近年になって健康維持に役立てたい、郷土の香りが楽しめるなどの理由から人気となり、通販でも手に入る食品が増えてきました。

和菓子・洋菓子

月桃の葉っぱは、沖縄の揚げ菓子サーターアンダギーをはじめ、和菓子、洋菓子などを作るときに混ぜて香り付けにします。葉っぱを乾燥させてすりつぶした月桃粉末を使うことが多いでしょう。

月桃そば

月桃粉末を使った食品には「月桃そば」などの麺類もあります。日本そばや沖縄そば、うどんなどの粉に混ぜて打ち、ゆで上げます。月桃そばは、家庭で作られるほか飲食店のメニューになるなど、沖縄ではメジャーな食べ物です。

月桃茶(葉っぱ)

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月桃の葉っぱを使ったお茶は、爽やかな甘い独特の香りで、飲むと気分がすっきりするお茶です。作り方には、乾燥させた葉を刻んでティーバッグなどに入れてお湯を注いだものや刻んだ葉っぱを焙煎して茶葉に使うもの、月桃粉末を使うものなどさまざまな方法があります。

月桃茶(実)

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月桃茶には、焙煎した月桃の実にお湯を注ぐものもあります。実を使った月桃茶は煎じ薬のような味や香りがするという人も多いです。一方、葉っぱを使った月桃茶は味や香りが好き嫌いが分かれるといいます。そのため、いずれの月桃茶も、ほかのハーブティーや煎茶などとブレンドして使用されることが多いです。

香辛料

月桃の熟した実や実の皮は、乾燥させた後、細かく砕いてスパイスに使われます。ローレルや八角の要領で煮込み料理に入れたり、ドレッシングやソースに混ぜたりする使い方が多いです。塩のかわりに料理の風味づけに使うと、塩分の摂りすぎを抑えられるとされます。

ボタニ子

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乾燥させた実をペッパーミルで使う分だけ挽くと、その都度より香り高いスパイスが楽しめます。

③生薬としての利用方法

沖縄では、月桃には古くから健胃の効能があるとされており、月桃の実を乾燥させて砕き煎じて飲む、または乾燥種子の粉末を服用する利用法があります。

白手伊豆縮砂(シロテイズシュクシャ)

生薬「白手伊豆縮砂」は月桃の種子を使ったものです。漢方の健胃薬「縮砂」の代用品として日本産の生薬「伊豆縮砂」「黒手伊豆縮砂」「白手伊豆縮砂」がありました。

ボタニ子

ボタニ子

縮砂(シュクシャ)の別名は砂仁(シャニン)で「サンニン」という月桃の呼び名のもとになったといわれています。

④繊維の利用法

月桃の偽茎からは繊維がとれ、さまざまな製品の材料に使われています。月桃は刈り取ってもまたすぐに伸び、毎年ほぼ同量を収穫できること、月桃自体に抗菌性や防虫効果があり無農薬でも育てられることから環境に優しい植物資源として栽培されるようになりました。

月桃紙

月桃紙は、月桃の偽茎だけを原料に用い、伝統的な和紙の技術で作られたものです。住宅の壁紙や障子紙などに、シックハウス症候群の原因とならない自然素材として利用されています。沖縄県内では月桃紙を卒業証書や表彰状など公的なものや、お土産品のラベルなどに用いています。

月桃細工

月桃細工は、月桃の葉っぱを乾燥させて細く割いたものを編んで作られる沖縄の伝統的な民具です。代表的なものは円座・カゴなどで、現在でも作られ販売されているほか、ワークショップなども開かれています。素材に月桃を使っているため抗菌作用と独特の芳香があり、本来の使い方のほか部屋に置いてインテリアとして楽しむ人も多くなりました。

ボタニ子

ボタニ子

特に八重山諸島などでは、昔、竹が手に入りにくかったため月桃などが民具の素材に利用されていました。

⑤香りの利用法

月桃の葉っぱをちぎったり乾燥させて刻んだりすると香りが強くなります。その香りには、リラックス効果や虫よけ効果などが期待できるため、さまざまな利用法があります。

匂い袋

月桃の葉っぱを乾燥させて細かく切ったものを布袋に入れると匂い袋(サシェ)が作れます。匂い袋は、持ち歩いて香りを楽しむほかタンスや靴箱に入れて天然の防虫・消臭剤としても使われます。

ボタニ子

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衣服や靴の状態をこまめにチェックし、香りが弱まってきたら交換するなどの注意が必要です。

精油

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月桃精油は、花や葉っぱなどから抽出される芳香のある揮発成分です。月桃精油の香りには、鎮静作用や集中力・認識力を高める作用があるとされています。落ち着いて集中して作業を進めたいときなどにおすすめです。使い方は、ディフューザーやアロマランプを使った芳香浴が一般的です。ハンカチやタオルに1滴たらすだけでも手軽に香りを楽しめます。

お香・線香

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月桃精油・粉砕した葉っぱを原料に用いたお香は、焚くと月桃の香りの煙が立ちのぼります。独特の爽やかさがあり、癒しの効果が期待できるため、来客の前に焚くのもよいでしょう。蚊とり線香、仏壇用の線香にも月桃を原料に使ったやさしい香りのものがあります。

香水

月桃精油は香水の原料としても使われています。その揮発性から香水が香る時間の中でも、つけ始めに香るトップノートやその後に香る香水の中心的な香りとなるミドルノートにあたるといわれています。月桃精油は国産で無農薬栽培であることも人気の理由です。

⑥染料としての利用法

月桃の葉や根茎を煮出した汁は、草木染めの染料として利用されています。月桃を使って染めたものは、葉や根茎そのものの色ではなく淡いピンク色でやさしい風合いです。月桃染めの布製品はお土産品としても売られており、ワークショップで月桃染めを体験することもできます。

日々の生活に月桃のめぐみを取り入れよう

月桃には、オリジナルのパワーがあることが明らかになりつつあり、自生地以外の人々にも商品化されたものが手に入りやすくなってきました。月桃の恵みを意識して生活の中に取り入れれば、健康維持に期待ができ、月桃の穏やかな香りや風合いが気持ちを豊かにしてくれるでしょう。ぜひ、月桃を生活に取り入れてみてくださいね。

木村 紀瑛
ライター

木村 紀瑛

花言葉とその由来・ハーブや和漢生薬の持つ効能・エッセンシャルオイルを使ったアロマテラピーなどに興味を持っています

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