エリカの種類
種類①ジャノメエリカ
学名 | Erica canaliculata |
別名 | エリカ・カナリクラータ、クロシベエリカ |
樹高 | 50~200cm |
開花時期 | 冬~春 |
特徴・用途 | 比較的高温多湿に強い、地植えで冬越し可能 |
名前の「ジャノメ」どおり、花の中から飛び出た雄しべの葯(やく)が、黒いため、蛇の目のように見えることが特徴の品種です。エリカの品種のなかでも最も多く流通しており、花壇で大きく育てて冬越しや夏越しもさせられます。原産地は南アフリカで、よく流通しているのは濃いピンク色の「レッドクイーン」です。
種類②アワユキエリカ
学名 | Erica sparsa |
別名 | エリカ・スパルサ、エリカ・プリティーレッド |
樹高 | 30~100cm |
開花時期 | 冬~春 |
特徴・用途 | 不定期咲き性あり |
アワユキエリカは、学名のエリカ・スパルサよりも一般的な流通名になっています。ジャノメエリカよりも繊細なふんわりとした花が淡雪を思わせるところから名づけられました。ジャノメエリカと同様に、アワユキエリカからも小さい蛇の目のような葯が見えます。
種類③スズランエリカ
学名 | Erica Formosa |
別名 | エリカ・フォルモーサ |
樹高 | 60~80cm |
開花時期 | 冬~春 |
特徴・用途 | クリスマス用に促成栽培されている、ギフト |
スズランエリカの学名は「エリカ・フォルモーサ」ですが、一般的には別名の「スズランエリカ」で流通しています。名前のとおり、白いスズランのような小さなつぼ型の花をたくさん咲かせることが名前の由来です。学名の「フォルモーサ」は「きれい」を意味しています。
⓸エリカ・カナリーヒース
学名 | Erica blandfordia |
別名 | エリカ・ブランドフォーリア |
樹高 | 50~100cm |
開花時期 | 冬~春 |
特徴・用途 | 直立性、耐寒性強い |
カナリーヒースは、緑を帯びたイエローの花が鮮やかなエリカです。水切れに弱く多湿も苦手というやや扱いにくい品種ですが、うまく開花させられれば嬉しさもひとしおでしょう。株は通信販売などで手に入れられます。夏場は涼しい場所で鉢植えで管理してください。
種類⑤エリカ・ファイヤーヒース
学名 | Erica cerinthoidesa |
別名 | エリカ・ケリントイデス |
樹高 | 30~100cm |
開花時期 | 冬~春 |
特徴・用途 | 不定期咲き性あり |
名前の「ファイヤー」から赤~オレンジ色の花の印象を持たれやすいですが、白やピンクの花色もあります。山火事にあうと開花しやすいことから「ファイヤー」の名をつけられたという説があります。暖地での冬越しが可能です。
種類⑥エリカ・カルネア
学名 | Erica carnea |
別名 | ー |
樹高 | 15~30cm |
開花時期 | 春~夏 |
特徴・用途 | 低めに育ちよく分岐する、鉢植え |
成長がゆっくりであまり大きくならないエリカ・カルネアは、ヨーロッパ産のエリカの品種です。高温多湿には弱いため、鉢植えなどで風通しよく過ごしやすい環境を整えることが大切です。「カルネア」の名前はギリシャ語の「軟毛」が語源になっています。
種類⑦エリカ・セッシリフローラ
学名 | Erica sessiliflora |
別名 | ー |
樹高 | 50~100cm |
開花時期 | 冬 |
特徴・用途 | 直立性、おしゃれな花姿、冬場は室内管理 |
セッシリフローラは、スギの木のような枝の先端に、ライムがかった白い花を咲かせる個性的な花姿のエリカです。南アフリカ原産の植物で寒さには強くないため、鉢植えで室内の日当たりのよい場所で管理するとよいでしょう。
種類⑧エリカ・パターソニー
学名 | Erica patersonii |
別名 | パターソニア |
樹高 | 30~100cm |
開花時期 | 秋~冬 |
特徴・用途 | 野生種、冬場は室内管理 |
エリカ・パターソニアは黄色い筒状の花が目を引く品種です。花後にそのままにしておくと下のほうから葉が枯れあがってくるため、花後に株全体を半分に切り戻すよいでしょう。英名は「mealie heath」で、「mealie」はトウモロコシを意味しています。まさに見た目どおりといえます。
種類⑨エリカ・クリスマスパレード
学名 | Erica hiemalis 'Christmas Parade' |
別名 | ー |
樹高 | 50~100cm |
開花時期 | 冬~春 |
特徴・用途 | ギフト、寄せ植え向き、室内管理 |
エリカ・クリスマスパレードの、スギを思わせる枝に赤いリボンがついたような花姿は、まさにクリスマスツリーのようです。プレゼントにも喜ばれるでしょう。花期が長いため長期間楽しめるのが嬉しいポイントですね。花色には若干個体差があります。
種類⑩エリカ・アルボレア
学名 | Erica arborea |
別名 | エイジュ、ブライヤ、ジャイアントヒース、 |
樹高 | 1~4m |
開花時期 | 春~初夏 |
特徴・用途 | 樹高が高い、採蜜・招蜂樹 |
エリカ・アルボレアは、エリカの仲間たちのなかでも大型の品種です。白く密に咲く花がみごとで、招蜂や採蜜としての利用や、壁材として、また根で喫煙用パイプを作るなど用途も多岐にわたります。エイジュの日本語表記は「栄樹」です。大きく成長することや活用方法がたくさんあることが「栄」という言葉の由来かもしれませんね。
エリカの花言葉
エリカの花言葉全般には「幸せな愛」「よい言葉」「博愛」「幸運」「ここちよい言葉」といった明るく温かいイメージのものと、「孤独」「寂寞」「裏切り」「寂しさ」といった暗く寂しいイメージのものがあります。明るいイメージは小花そのものの愛らしさからきており、暗いイメージのものは別名ヒースの「荒野」をイメージしたものが多く見受けられます。
「ジャノメエリカ」の「裏切り」は聖書に登場するヘビに繋がっているのかもしれません。「アワユキエリカ」の「協力」は、小さな花が集まって咲くイメージですね。「スズランエリカ」の「愛らしい妖精」は真っ白な花姿を表現しているようです。紫のエリカの「寂寞」は、落ち着いた色合いから寂しいようすに展開されたのかもしれません。おなじエリカでも、品種や色の違いによって花言葉が少しずつ違うところが興味深いといえるでしょう。
品種別のエリカの花言葉
ジャノメエリカの花言葉
- 希望、幸運、博愛、孤独、裏切り
アワユキエリカの花言葉
- 協力、無力
スズランエリカの花言葉
- 愛らしい妖精、幸せな愛を
色別のエリカの花言葉
白いエリカの花言葉
- 幸せな愛、よい言葉、孤独、寂寞
紫のエリカの花言葉
- 閑静
エリカをガーデニングに取り入れよう!
高温多湿な日本で育てるには少し難しいエリカですが、とてもユニークで魅力的な植物のため、環境を整えてガーデニングに取り入れてみましょう。明るい色の小花を咲かせるエリカが一株あるだけで、花壇に華やかな雰囲気が生まれますよ。
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出典:写真AC