カノコユリの育て方【日常管理】
置き場所
カノコユリは日光が大好きです。芽が出るまでは日陰でも構いませんが、芽が出てから5月ごろまでは半日陰で、それ以降は西日が当たらず午前中のみ日の当たる場所で管理しましょう。茎は光の差すほうに曲がる性質を持っています。鉢植えの場合は定期的に向きを変え、地植えの場合は植え付け前に日当たりを忘れずに確認してください。
ボタニ子
水やり
鉢植えの場合は、土表面が乾いたタイミングで水やりしましょう。地植えの場合は、基本的には水やりの必要はありませんが、晴天続きで乾燥がひどいときは水を与えてください。冬は乾燥気味に育てますが、球根が乾かない程度の水やりは必要です。
追肥
地植えの場合は、春になって芽が出たタイミングで1回目の追肥を与えます。1株に緩効性化成肥料を約10g、株周りにばらまきましょう。花が咲く前の6~7月に1回、花が咲き終わる8~10月ごろに1回、同様に緩効性化成肥料を施してください。鉢植えの場合は元肥を与えておけば、8月下旬から液体肥料を2週間に1回与えるだけで十分です。
花後
カノコユリの花が咲いたあとは、その都度花がらを摘んでください。こまめに花がらを摘むことで、次々に花を咲かせてくれます。種を採りたい人は花をつけたままにしてもよいですが、あまりたくさんの花を残しておくと栄養分が種に集まり成長が悪くなります。球根や木子を育てたい場合は、種を作る前に花を摘むように心がけましょう。
カノコユリの育て方【特別な管理】
植え替え
カノコユリの球根は子株が増えやすく、植えたままで長年放置すると地中で球根が絡み合い生育が悪くなります。そのため、地植えの場合は3年に1回植え替えが必要です。適期は10月です。球根を掘り上げたら茎を取り除き、古い用土を洗い流します。新しく用意した用土に植え付けて完了です。鉢植えの場合は、毎年新しい土に植え替えましょう。
ボタニ子
ユリの球根は乾燥に弱いから、掘り上げ後は素早く植え替えを済ませてね!
夏越しと冬越し
カノコユリは耐寒性にも耐暑性にも優れており、夏越しも冬越しも特別な対策は必要ありません。ただし、夏場の直射日光や梅雨時期の雨は苦手のため、その都度移動させることをおすすめします。ほかのユリに比べても耐寒性は特に強いですが、冬の霜が気になる場合は、根元をワラなどでマルチングしましょう。
害虫対策
カノコユリにはアブラムシがつきやすいです。繁殖しやすく、モザイク病などの病気を媒介する恐れがあるため、見つけ次第すぐに取り除きましょう。薬剤を使うのも効果的です。
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適用害虫 | アブラムシ、ヨトウムシ、アザミウマなど |
有効成分 | アセフェート |
病気対策
カノコユリは比較的病気に強いです。アブラムシがつきやすいためウイルス病などを媒介される可能性もありますが、ウイル性の病気には強いこともあり、特に気にする必要はありません。気になるようであれば、殺菌剤を使って予防に努めましょう。
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ダコニール1000は、作物の表面を覆って病気から守る保護剤です。成分が非常に細かく、効率よく植物の表面を包み込みます。病気の発生前~発生初期に効き目があり、胞子の発芽や形成阻止を促します。
内容量 | 30mL |
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対象の病気 | 立枯病、疫病、うどん粉病など |
有効成分 | テトラクロロイソフタロニトリル |
増やし方
カノコユリの増やし方は「種まき」「分球」「木子で増やす」の3パターンがあります。ただし、種から育てると花が咲くまでに4~5年必要であり、手間がかかるためおすすめしません。球根か木子を使って増やしましょう。
分球での増やし方
カノコユリを分球で増やす適期は10~11月です。掘り起こした球根の茎を取り除き、根はつけたままていねいに土を洗い流します。手で割り、分けた球根を植え付けてください。掘り上げた球根には菌がついている可能性もあるため、余裕があれば植え付け前に殺菌剤で対応しましょう。
ボタ爺
球根を掘り上げた後や消毒した後は、乾燥させないようにすぐに植え付けるんじゃよ!
木子での増やし方
木子とは、地下の茎の節にある芽が肥大して塊になったものです。カノコユリは木子ができやすいため、分球よりも手軽に増やせておすすめです。球根を掘り起こしてていねいに茎から木子を取り外したら、植木鉢に土を用意して5cmの深さに植え付けましょう。2~3年で立派な球根に成長します。
カノコユリを育ててみよう!
カノコユリはエレガントな姿と美しい色合いが魅力であり、観賞用にぴったりです。管理方法さえ知っておけば、庭や鉢植えで長く楽しめます。花数が多いこともあり、植えるだけでなく切り花としても重宝します。優雅で愛らしいカノコユリを、ぜひ一度育ててみてくださいね。
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根腐れ防止のためにも、風通しのよい場所に置くといいよ!