ジャスミンの概要
ジャスミンとは、モクセイ科ソケイ属に分類されるつる性植物の総称です。世界中に約300種類の仲間を持つといわれ、ほとんどの花は白や黄色の花を咲かせます。強い香りを持つ品種が多いのも特徴で、香水やアロマオイルなどの香料、ジャスミンティーの原料になっている品種もありますよ。観賞用植物としての歴史は非常に古く、5000年前の古代エジプトで既に栽培されていたといわれるほどです。
基本情報
花の名前 | ジャスミン |
英語名 | Jasmine |
園芸分類 | つる性植物 |
原産国 | インド、中国など ※品種によって異なる |
開花の時期 | 主に7月~11月 ※品種によって異なる |
花の色 | 白、黄色、ピンク、紫など |
特徴 | 香りがある |
名前の由来
ジャスミンという名前は、ペルシャ語を由来としています。「神からの贈り物」という意味を持つ「ヤースミーン(Yasmin)」から転じて、ジャスミンという名前がつけられました。エキゾチックで上品な雰囲気は、まさに神様からの贈り物と表現するのにふさわしい美しさですね。英語でも同じく「Jasmine」です。中近東~欧米では、女性の名前としても人気があります。
クレオパトラも愛した香り
ジャスミンの花といえば甘美な香りが特徴ですが、その香りは絶世の美女として知られる古代エジプトのファラオ(君主)・クレオパトラが愛したことでも有名です。権力者を虜にするために、彼女は常にジャスミンの香油を手首にまとったといわれていますよ。大量の花からほんの少ししか採油できない希少なオイルは、世界三大美女の大事な武器のひとつでした。
ジャスミンの花言葉【全体】
全体に共通する花言葉
ジャスミン全体に共通する花言葉は、「優美」「愛らしさ」「あなたについていく」「幸福」です。華やかで上品なジャスミンの花姿にぴったりの、とても素敵なフレーズですね。一方でジャスミンには、「裏の花言葉」と呼ばれるものもあります。「好色」「肉欲」という花言葉は、少し怖い意味にも感じるかもしれません。こうした正反対のメッセージがつけられているのは、ジャスミンの性質や使われ方が由来です。
花言葉の由来
ジャスミンの花は、結婚式で花嫁の花輪によく使われます。そのことから「あなたについていく」「幸福」といったハレの日にふさわしいフレーズがつけられました。また、ジャスミンの甘く上品な香りは、「優美」「愛らしさ」という表現がぴったりですね。一方でエキゾチックな花姿や香りは、官能的な女性もイメージさせます。裏の花言葉が「好色」「肉欲」なのは、このイメージが由来となっていますよ。
ジャスミンの花言葉【色別】
白色のジャスミンの花言葉
ジャスミンの花色の中でも、特にポピュラーな白色の花言葉は「温和」「従順」です。純白の花の清楚な印象から、優しさやおだやかさを意味するフレーズがつけられました。花色の主張が控えで、ピンクやイエロー、ブルーなど、ほかの色の花とあわせても調和します。グリーンの葉とのコントラストや、上品な香りとあわせて、うっとりと見惚れてしまうような美しさです。
黄色いジャスミンの花言葉
周囲をパッと明るくする黄色のジャスミンの花言葉は、「優美」「優雅」です。黄色は一般的に明るく元気なイメージですが、ジャスミンの黄花種はやわらかな色合いのものが多いため、このような花言葉がつきました。また、黄色い花を咲かせるジャスミンには、香りを持たない品種もあります。香りから連想されるような官能的な意味のフレーズがないのはそのためです。
ピンクのジャスミンの花言葉
ピンク色のジャスミンは、「優しさを集めて」「あなたは私のもの」「誘惑」「官能的な愛」といった恋愛系の花言葉を持ちます。ふんわりとした花色と甘い香りから連想された、ドキッとするようなフレーズですね。ただし相手との関係性や贈り方によっては怖い意味で受け取られる可能性があるため、メッセージカードや口頭でフォローをするとよいでしょう。
紫色のジャスミンの花言葉
青みがかった紫色のジャスミンには、「乙女の香り」「熱心」「浮気な人」という花言葉がつきました。可憐な雰囲気の花姿は、一途で純粋な少女をイメージさせますね。紫色の花を咲かせるのは「アメリカジャスミン」という品種です。はじめは紫だった花が咲き進むと白色に変わっていくのが特徴で、これが「浮気な人」という花言葉の由来となっています。ギフトとして贈るときには、いい意味の花言葉を強調すると安心ですよ。
出典:写真AC