シャンツァイとはどんな香草?パクチー・コリアンダーとの違いは?

シャンツァイとはどんな香草?パクチー・コリアンダーとの違いは?

シャンツァイはエスニック料理や中華料理、中南米料理などにも欠かせない食材です。独特な香りは好き嫌いが分かれるようですが、シャンツァイには体にうれしい効能が多くあります。パクチーやコリアンダーとの違いについてや、気になる栄養素や効能などを見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.シャンツァイとは
  2. 2.パクチー・コリアンダーとの違い
  3. 3.シャンツァイの特徴
  4. 4.シャンツァイの栄養素と効能
  5. 5.シャンツァイの選び方と保存方法
  6. 6.シャンツァイの効果的な食べ方
  7. 7.シャンツァイで食事にアクセントを!

シャンツァイの栄養素と効能

シャンツァイの主な栄養素

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100gあたりの成分量を比べてみると、シャンツァイには人参の3倍ものβカロテンや、みかんと同じくらいのビタミンC、栄養価の高いほうれん草より多くのビタミンEなどが含まれています。料理に添えるイメージがあるシャンツァイですが、豊富な栄養があり効能も期待される香草です。

栄養成分 100gあたりの成分量
エネルギー 23Kcal
タンパク質 2.13g
炭水化物 3.67g
食物繊維 2.8g
βカロテン 3930μg
ビタミンE 2.5mg
ビタミンK 310μg
ビタミンC 27mg
カリウム 521mg
カルシウム 67mg
マグネシウム 26mg
1.77mg

βカロテン

出典:写真AC

シャンツァイには、ビタミンAに変わるβカロテンが100g中に3930μgも含まれています。ビタミンAには発育の促進や視神経の機能を向上する働きがあり、βカロテンはこの働きを補っているのです。さらに、抗酸化作用や免疫力を高める働きがあることがわかっています。また、活性酸素によって引き起こされる動脈硬化の防止やガン発生の防止にも効果が期待されています。

ビタミンC

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シャンツァイに含まれているビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンの生成に不可欠です。皮膚や粘膜を良好な状態に保つほか、ストレスや風邪などの病気への抵抗力を強くしたり、鉄分の吸収を高めたりします。さらに抗酸化作用もあることから、有害な活性酸素から体を守り、動脈硬化などの予防が期待されています。

ビタミンE

出典:illustAC

シャンツァイ100gには、1日に必要なビタミンEの1/3ほどの量が含まれています。ビタミンEの抗酸化作用には、体の脂質の酸化を防ぐ働きがあり、生活習慣病や老化によるさまざまな疾患の予防が期待されています。また血管の酸化も防ぎ、血行を促進する働きもある栄養素です。

カリウム

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カリウムは細胞の浸透圧を維持したり、体内の水分を保持したりする働きがあります。ナトリウム(塩分)をとりすぎると高血圧になりますが、カリウムを摂取することで血圧を下げ、体の恒常性を保つことに役立っています。

シャンツァイに期待される効用

加齢臭や口臭を抑える

出典:写真AC

シャンツァイは「ゲラニオール」や「リナロール」などの精油成分を含んでいます。これらの成分は、胃腸の消化機能を高めたり抗酸化成分の吸収を促進したりしますが、加齢臭の原因となる過酸化物質を抑える効果も期待されています。胃腸が整うことで口臭予防にも有効です。

免疫力を高める

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シャンツァイにはストレスや病気などの抵抗力を高めるビタミンCと、風邪の治癒に効果的なビタミンA(βカロテン)が含まれているため、免疫力が高まります。またビタミンCはコラーゲンの生成を促し、ビタミンAは活性酸素を攻撃することから、老化防止にも効果が期待されています。

抗酸化作用

出典:写真AC

抗酸化作用とは、ストレスや紫外線、運動不足により発生してしまう活性酸素を抑える働きのこと。シャンツァイはビタミンCやビタミンEを豊富に含んでいるため抗酸化作用が働き、血行促進や疲労予防、肌の老化を防ぐ効果が期待されています。シャンツァイに含まれる抗酸化作用を引き出すためには、油と一緒に摂取することが大切です。

ボタニ子

ボタニ子

シャンツァイをサラダで食べるときは、ドレッシングとしてオイルをかければ抗酸化の効果が高まりますね!

デトックス効果

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シャンツァイには解毒作用のある硫黄化合物が含まれています。これによって体内に蓄積されている水銀やアルミニウムなどの重金属を体外に排出できるとされています。腸内環境を整えてくれることから、排便によるデトックス効果も期待でき、体の中からきれいにしてくれるうれしい香草です。

シャンツァイの選び方と保存方法

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香り高く新鮮なシャンツァイを食べるためには、よい状態のシャンツァイを選ぶことが大切です。また、家庭で正しく保存すれば、鮮度を保ちながら長期間保存することも可能になります。

シャンツァイの選び方

葉にハリがあるものを選ぼう

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シャンツァイは、葉の先まで張りがあり、緑色が鮮やかなものを選びましょう。葉先が萎れてきていたり葉が黄ばんできたりしているものは鮮度が落ちている証拠です。茎は細めのほうがおいしく食べられます。根付きのものを選べば、より長持ちします。

シャンツァイの保存方法

水分を保持して冷蔵庫で保存

シャンツァイは乾燥しないように茎の根元から水を吸い上げてから、茎全体を濡れたキッチンペーパーなどでくるんでポリ袋に入れます。冷蔵庫の野菜室に入れるときはなるべく立てて収納しましょう。日にちがたつと香りが薄れてくるため、早めに食べきるのがおすすめです。根付きのものは、水を入れた器に差しておけば観賞しながら保存することもできます。

食べきれない場合は冷凍保存

自宅で栽培して1回にたくさん収穫した場合などは、冷凍保存がおすすめです。根を落として葉と茎を細かく刻み、ジップ付き保存袋などの密閉できる袋に入れて冷凍庫で保存しましょう。できるだけ細かく刻むことが、おいしく食べるポイントです。使うときは凍ったまま料理に加えればよいため簡単です。

シャンツァイの効果的な食べ方

出典:写真AC

食べ合わせや調理方法に気を付けて、シャンツァイに含まれている栄養素の効果や期待される効能を高めましょう。

シャンツァイを効果的に食べるポイント

  • βカロテンの吸収を高めるために油と一緒に食べる
  • ビタミン類の吸収を高めるためにタンパク質と一緒に食べる
  • 食欲を増進させるために薬味として香りを効かせて食べる

シャンツァイの食べすぎは危険

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さまざまな効果が期待されるシャンツァイですが、食べ過ぎには注意が必要です。シャンツァイ には腸の動きを活発にする働きがあるため、適量を超えて食べ過ぎると下痢を起こすことがあります。適量は人によって違うため、最初は少量から試すことをおすすめします。

シャンツァイで食事にアクセントを!

出典:写真AC

コリアンダーやパクチーという別名もあるシャンツァイは世界中で食べられており、食べ方も国によって違いがあります。いつもの食事にマンネリを感じるときには、シャンツァイを使った料理に挑戦してみましょう。エスニック料理や中国料理、中南米料理などレパートリーも広がり、独特の香りのとりこになるかもしれません。体にうれしい効能もありますが食べすぎには注意して、シャンツァイの香りを楽しんでください。

シャンツァイの育て方!根を傷つけない植え付けのコツは?のイメージ
シャンツァイの育て方!根を傷つけない植え付けのコツは?
シャンツァイはエスニック料理に欠かせないハーブです。特徴的な香りにはファンも多く、自宅で栽培したいと思う人も多いでしょう。シャンツァイはプランターでも簡単に栽培できるので、育て方で重要となる植え付けや水やりの方法などをぜひ参考にしてください。
ぽんた 
ライター

ぽんた 

植物からたくさんのパワーをもらっています。 特に、日陰でひっそりと咲く花々に心奪われます。 みなさまにも、さまざまな植物の魅力をお伝えします。

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