テイカカズラとは
基本情報
名前 | テイカカズラ(定家葛) |
学名 | Trachelospermum asiaticum |
分類 | キョウチクトウ科 :テイカカズラ属 つる性常緑低木 |
高さ | 1m~10m |
花の季節 | 5月~6月 |
用途 | グリーンカーテン:生け垣:盆栽:カラーリーフ:寄せ植え:ハンギング:薬効(解熱剤) |
テイカカズラはつる性の低木
爽やかな初夏の季節、風車のようなかわいい形の花を咲かせるテイカカズラはつる性の樹木です。テイカカズラのつるはよく伸び、長いもので約10mほどに成長します。伸びのよいつるの特性を生かし、グリーンカーテンや生け垣に利用されています。
一年通して葉が観賞できる
テイカカズラは通年葉をつける常緑の植物でカラーリーフとしても知られています。季節問わず葉をつけた状態が観賞できるため、寄せ植えや長いつるを生かして枝垂れるように飾るハンギングにも人気です。
テイカカズラの特徴
特徴①つる
テイカカズラの新しいつるは、柔らかくしなやかで色は黄緑や緑色です。古くなるにつれ硬く木質化し色も茶褐色に変わります。つるには「付着根(ふちゃくこん)」と呼ばれる細い根っこが生え、フェンスや壁に付着根が食い込んでつるを上へと伸ばします。
特徴②葉
テイカカズラの葉の大きさは約2cm~10cmほどで、細長い楕円形で葉先が伸び、先端は尖らず丸みを帯びます。葉色は深緑色や白い班入りがあり、表面には光沢、触ると革のような質感です。葉表の葉脈はわずかに見える程度ですが、葉の裏側にはくっきりと細かな葉脈まで見えます。葉は秋になると赤や赤茶色に色づき紅葉します。
ボタ爺
ボタニ子
触れたり誤って食べてしまうとかぶれや嘔吐といった症状を引き起こす危険があるので、幹の手入れや観察する際は注意してくださいね!
特徴③花
テイカカズラは5月~6月頃に開花時期を迎え、花付きがよく切れ間なく次々に開花します。花の大きさは約2cm~3cm、しずく型の花びらは湾曲して先端は反り返り、花全体の形は風車や船のスクリューを思わせる独特な形です。咲き始めたばかりの花は白く、時間がたつとクリーム色に変わります。
特徴④実
テイカカズラは、長さ約15cmほどの大きなさや状の実をつけます。さやの色は茶褐色です。さやの中に含まれる種も同じく茶褐色、種は細長い楕円形で先端から「冠毛(かんもう)」と呼ばれる毛が生えます。この冠毛は風を受けて種を遠くへ運びます。
テイカカズラの利用法
利用法①グリーンカーテン・生け垣
テイカカズラのよく伸びる枝と密集して生える葉を生かし、グリーンカーテンや生け垣に利用できます。フェンスや支柱を使ってグリーンカーテンを作れますが、手軽に作るならグリーンカーテン専用のネットを使うのがおすすめです。開花時期は可憐な花が散らばって咲き、庭や窓辺が華やぎます。
利用法②盆栽
テイカカズラは、盆栽やミニ盆栽に仕立てられます。小さな鉢のなかでダイナミックな樹形が楽しめるのもテイカカズラの魅力です。盆栽初心者は扱いやすいミニ盆栽から始めるのがよいでしょう。コンパクトで室内にも置きやすく、インテリアのアクセントにぴったりです。
利用法③寄せ植え・ハンギング
テイカカズラは、ほかの花や植物と合わせて植える寄せ植えやハンギングにも向きます。テイカカズラを加えると鮮やかな葉色が鉢内のポイントになるだけではありません。ほかの植物を引き立て全体のボリュームもアップできます。また秋から冬の時期は紅葉したテイカカズラが主役となり、色の少ない季節に活躍してくれます。
テイカカズラと合わせやすい植物
- ビオラ
- ナデシコ
- シクラメン
- サントリナ
- シルバーレース
- アイビー
- 多肉植物
利用法④薬効
テイカカズラの葉・枝・果実には薬効があり、生薬の「絡石(らくせき)」と呼ばれています。生の状態では毒があり薬にはなりませんが、夏の時期に採取した葉や枝などを細かく刻み、天日で乾燥させたものを煮詰めて飲むと解熱や滋養強壮効果が期待できます。
テイカカズラの生の葉や枝にはアルカロイド毒が含まれているよ。