屋上庭園をつくるための条件
屋根の形が平らである
基本的なことですが、屋根の形が平らでないと屋上庭園はつくれません。近年では建築に関する法律が改正されたため、木造の住宅でもリフォームで屋上庭園がつくれるようになりました。その場合、もともとの屋根の形はたいてい勾配があるタイプで、平らな屋根につくり替える必要があります。木造住宅では鉄筋住宅の場合よりも補強面と防水面で注意が求められるでしょう。
防水・防根加工をする
最初から屋上がある家なら防水加工はすでに施されているはずですが、屋上庭園を設計する場合は防水加工が必要です。また低木など、ある程度の大きさになる植物を植える予定があるなら、根が屋根を突き破ってしまわないよう、防根加工も必要となります。従来はシートを使った防水・防根が一般的でしたが、近年は金属を利用した丈夫な防水・防根加工も始まりました。
落下防止の柵をつける
人が利用する形で設計されていなかった屋上を庭園にする場合は、落下防止の柵やフェンスも必要です。屋上はプライベート性が高いとはいえ、近隣の住宅が近い場合は人目が気になるかもしれません。その場合、高さがあって人目をさえぎるようなタイプの柵を設置するのもよいですね。開放感を楽しみつつ、プライベートガーデンを維持できますよ。
屋上庭園づくりにかかる費用
設置費用
屋上庭園を設置するのにかかる費用は、一般的に1坪あたり10万円~30万円ほどといわれています。屋上の広さとクオリティによりますが、安く済めば100万円程度、少しこだわるなら150万円もしくは300万円程度にまで費用がふくらむかもしれません。また、建物を補強する工事が必要な場合はこれに加えて費用が発生します。
設置に関係する各種費用の目安
外階段 |
1㎡あたり10万円~ |
部屋の中の階段 |
1㎡あたり90万円~ |
落下防止柵 |
15万円~20万円 |
軽量土 |
1袋20Kgあたり3000円~ |
芝生 | 1㎡あたり1万円~2万円 |
水道設備 |
10万円~30万円 |
設置計画には見積もりを
想定している庭園の広さ、建物の築年数、使用する資材など、ケースによってかかる屋上庭園づくりにかかる費用は異なり、一概にいくらと算出することはとても難しいです。もしも屋上庭園を計画したいと考えたときは、いくつかの建築業者に見積もりを依頼してみるのもよいでしょう。自治体の建物緑化の助成金制度にも詳しい建築業者がおすすめです。
自作する際の注意点
鉢植えで植物を育てたり、多少のガーデンスペースを設けたりする程度なら、自分でも屋上庭園がつくれるためコストは抑えられます。しかし、あまりにも鉢植えを増やしたり土をたくさん使ったりすると、重量オーバーになったり下の部屋に水漏れしたりするかもしれません。屋根部分をどの程度利用可能か、事前に住宅を建設した業者に問い合わせてみるのがよいでしょう。
メンテナンス費用
屋上庭園設置にかかる費用の中で、意外に見落としてしまうのがメンテナンスの費用です。屋上庭園は設置した後もずっと使用し続けるもので、メンテナンスしながら維持していく必要があります。また、メンテナンスには費用だけでなく、維持管理に積極的に取り組む気持ちも関わってくるでしょう。
防水シートメンテナンス費用
屋上の防水加工シートは、5年~10年に一度メンテナンスが必要です。防水シートのみの購入でも、1㎡あたり5000円~5万円まで、種類によって幅があります。防水シートのメンテナンスには、一度上に乗せている土や植物を取り除く必要があるため、単純にシートの値段だけでなく工事業者の人件費も発生するでしょう。
毎日の作業にかかる費用
メンテナンスは具体的な金額を出しにくいうえに、地味にかかってきます。例えばメンテナンス費用には、毎日の掃除や水やり、家庭菜園の肥料の入れ替えなども含まれます。これらのメンテナンスに人件費はかからないとはいえ、屋上庭園は一度つくってしまえば終了ではありません。その先ずっとメンテナンスしていくものだという心構えが必要といえますね。
屋上庭園で快適なおうち生活が叶うかもしれない!
社会の変化で家で過ごす時間が多くなった、という人もいるでしょう。現代社会はストレスが多く、せっかくならリラックスして快適なおうち生活を送りたいものです。屋上庭園は素敵なおうち生活を送る一つの方法になります。屋上庭園を設置することで、より快適な生活が叶うかもしれません。
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