アメリカナデシコの特徴・育て方！上手な増やし方も詳しく解説！

アメリカナデシコは品種によって草丈が異なるため、大きく育つタイプかコンパクトなタイプかを確認してから購入しましょう。基本的には苗よりも二回り大きいサイズの植木鉢を準備します。大きく育つタイプの場合は、成長とともに植木鉢のサイズアップが必要です。苗は葉の緑色が鮮やかで茎が硬くしっかりしているものが丈夫です。

植え付けたい場所の土を深さ30cmほど掘り起こします。掘り起こした土に完熟堆肥や腐葉土を1㎡当たり約5kg、化成肥料を二握り（約50g）を混ぜ込みましょう。アメリカナデシコは酸性土壌を嫌うため、苦土石灰を50～100gほど入れて混ぜて完了です。苦土石灰は馴染むのに時間がかかることから、植え付けの1～2週間前には土作りを済ませてください。

アメリカナデシコは加湿状態に弱いため、水はけのよい用土を準備します。自作する場合は、赤玉土6：腐葉土3：パーライト1に元肥として緩効性化成肥料を適量混ぜ込みましょう。自作が難しい場合は、市販の草花用培養土を使うのが簡単です。水はけが気になるようであれば、1割ほどを赤玉土や川砂に置き換えましょう。

地植えの場合は植え付けたい場所の土を掘り起こし、苗を置いて土をかぶせて土表面を軽く整えて完了です。鉢植えの場合は鉢底ネットと鉢底石を敷き半分ほど土を入れます。苗を真ん中に置いたら隙間に土を入れていきます。ウォータースペースを2～3cmほど確保できるように、土の量は調整してください。土を入れ終わったら、土表面を軽く押さえましょう。

日光を好むアメリカナデシコは、日当たりのよい場所で管理します。6時間以上日に当てるとよく成長するため、鉢植えの場合は日の動きにあわせて移動させましょう。地植えの場合は、少なくても3時間以上日の当たる場所を事前に選んで植え付けてください。夏の高温や多湿状態に弱いため、風通しのよい場所での栽培が適しています。

アメリカナデシコは乾燥に比較的強く多湿を苦手とするため、鉢植えであれば土表面が乾いたタイミングで水やりしましょう。地植えの場合は植え付け時にたっぷりと水を与えておけば、基本的に降雨のみで問題ありません。ただし、晴天が続くなど乾燥がひどい場合は、状況に応じて水を与えてください。

アメリカナデシコはそれほど肥料を必要としません。鉢植えなら植え付け時に緩効性化成肥料を与え、以降は生育が衰える夏と冬を避けて1～2週間に1回水の代わりに液肥を与えましょう。地植えの場合は植え付け時に化成肥料を与えておけば、基本的に追肥の必要はありません。「葉が緑色から黄色に変色している」ような成長がよくないと感じるときにのみ固形肥料を与えましょう。

アメリカナデシコは害虫が付きにくいですが、春先にはアブラムシに気をつけましょう。アブラムシは葉や茎を吸汁加害するだけでなく、さまざまな病原菌を媒介する厄介な害虫です。見つけ次第すぐに捕殺してください。大量に発生した場合は取り除くのが難しいため、薬剤散布がおすすめです。

アメリカナデシコは丈夫な植物で、病気被害が少ないです。強いて挙げるなら「灰色カビ病」や「根腐れ病」に気をつけましょう。いずれも土中のカビが原因で発生する病気のため、水の与え過ぎに気をつけ通気性の確保に努めてください。こまめな花柄摘みや切り戻しをすることも、病気対策につながります。