オンファロデスとは?
オンファロデスは、忘れな草に似た小さな花をたくさん咲かせる花です。ヨーロッパ・北アフリカ・アジアに約30種類が分布し、日本ではルリソウなどが自生しています。園芸種では、一年草の白花を咲かせる「オンファロデス・リニフォリア」と、多年草の水色・青色の花を咲かせる「オンファロデス・カッパドキア」の2種類があります。
オンファロデスの基本データ
学 名 | Omphalodes |
和 名 | ヤマルリソウ(山瑠璃草) |
分 類 | ムラサキ科 ルリソウ属(ヤマルリソウ属) |
形 態 | 多年草、一年草 |
分 布 | ヨーロッパ、北アフリカ、アジア |
草 丈 | 10~40cm |
オンファロデスの特徴
一年草のリニフォリア系と多年草のカッパドキア系に分けてご紹介します。
オンファロデス・リニフォリアの特徴(一年草)
オンファロデス・リニフォリアは、ヨーロッパ原産で一年草です。オンファロデスの仲間では珍しく白色をしています。7~8mmの小さな花をたくさん咲かせます。草丈は20~40cmになります。種を採りたい場合は、花柄を取らず種ができるまでそのままにしておきます。秋に種をまくと、翌年の春3月~5月頃に開花します。春まきの場合は、6~7月に頃開花します。こぼれ種からもよく発芽します。葉はシルバーで、どんな植物とも調和するので、花壇や寄せ植えに使いたい植物です。
オンファロデス・カッパドキア
トルコ原産で多年草のオンファロデス・カッパドキアは、鮮やかな青色の「チェリーイングラム」や青色に白い縁取りが入る「スターリーアイズ」などの種類があります。小さな花をたくさんつけます。耐暑性が弱いので、夏は涼しい木陰になるような場所が向いています。温かい地域では夏越しが難しい場合もあり、冷涼な地域の方が適しています。耐寒性は強いので、北海道でも冬越しができます。カッパドキア系の開花時期は3月~5月頃です。
チェリーイングラム
多年草のオンファロデス・カッパドキアで最もポピュラーな品種が「チェリーイングラム」です。鮮やかなブルーで、小さな花をたくさん咲かせます。草丈は20cmほどで、リニフォリアより小さめです。葉は黄緑色~緑色。種まきや株分けで増やすことができます。庭植えや鉢植えで育てます。
スターリーアイズ
「スターリーアイズ」は青の花弁に白く縁取りが入っているのが大きな特徴です。オンファロデスの中では珍しくポップな姿で目立ちます。種ができますが、種まきをした場合淡い紫色の花が咲きます。花色を維持したまま増やしたい場合は、株分けをします。
オンファロデスの果実
オンファロデスは花後に1つの花から4つの果実ができます。愕の上に丸い果実が4つ向かい合って並ぶ姿がとても珍しく、また可愛らしいです。この薄黄緑色の円形の果実が次第に熟して種となります。リニフォリア系もカッパドキア系も同じような種になります。
オンファロデスの種
オンファロデスの種は、2〜3mmの大きさで、平たい円形です。中央が凹んでいる形がへそのような形をしていて、「ビーナスのへそ」と言われています。「オンファロデス」という言葉は、「へそに似た」という意味です。種の形が名前の由来になっています。
オンファロデスの花言葉
オンファロデスの花言葉は、「私は考える」です。「私は脇役になりがちな小さな花。でも、小さな花なりに考えていることはあります。」もしかすると花言葉は、そんな意味なのかもしれませんね。
まとめ
「オンファロデス」は、種がへそのような形で珍しい植物ですが、花の形はかわいらしく小さな花がたくさん咲いた様子は、とても惹かれるものがあります。一年草のリニフォリア系、多年草のカッパドキア系、どちらの種類もかわいらしい花です。花壇や寄せ植えの仲間にそっと入れてあげたくなる植物ですね。
オンファロデスの種の拡大画像