クラブアップルの木の育て方
クラブアップルは、バラ科の果樹だけあって上手く育てるには、少しコツが必要です。クラブアップルであれば、どの種類でも育て方にそこまで違いはないため、ここでは、基本的な水やりの仕方や肥料を与える時期、剪定の仕方などの育て方をご紹介します。
育て方①植えつけ
まずは苗木を選んで植えつけます。種から蒔いても芽はでますが、果実が収穫できるまで育てるのには、時間がかかるため、苗木を購入して植えつけるのが一般的です。苗木を選んだら、水はけがよく、風通しのいい場所を選んで穴をほり、肥料を入れてから苗木を植えつけます。
植える時期
苗木を植える時期は、10月~11月が適していますが、冬を越えた2月~3月になっても問題はありません。真夏や真冬に植えると、株が定着する前に弱って枯れてしまうこともあるため、やめておきましょう。
鉢植えの場合の土
鉢植えの場合には、鹿沼土や赤玉土、果樹用土などをベースに、腐葉土やピートモスなどを配合し、水はけと水持ちのよい土を用意しましょう。真ん中に穴を開け木を植えつけたあとは、支柱を立てて風通しのよい、明るい日陰におきましょう。
育て方②肥料
肥料は花の開花する5月頃と、実がつく9月頃にしましょう。遅効性の化成肥料でも大丈夫ですが、油粕などの有機肥料を与えると育ちがいいため、おすすめです。ただ、住宅街などでコバエが発生すると困るような環境や、鉢植えにして室内に置く場合は、有機肥料ではなく化成肥料にしておきましょう。
育て方③水やり
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庭に地植えで栽培する場合は、水やりの必要は特にありません。雨水で十分です。ただし、真夏などに晴天が続き、あまりに乾燥する場合は、水をあげます。鉢植えで栽培する場合は、土の表面が乾いたら、水やりをしましょう。過湿を嫌いますが、鉢植えの場合水切れも起こしやすいため、水の管理には注意が必要です。特に植え替えした直後は気をつけましょう。
育て方④日当たり
耐暑性が弱いといっても、日本の夏は庭でも問題なく過ごせます。ただし、強すぎる直射日光を長期間浴びていると枯れる危険があります。枯れなくても、葉焼けをおこすこともあります。庭植えで栽培する場合は、植える場所を半日陰か明るい日陰にしましょう。鉢植えの場合は、室内の明るい日陰に置きます。
クラブアップルの育て方⑤収穫
クラブアップルの栽培の楽しみは、果実を収穫することにもあります。果実の収穫はリンゴと同じ秋です。種類によっても違いますが、9月~11月頃になります。赤い小型のリンゴのような果実が鈴なりにつき、お菓子などに加工すると美味しく食べられます。
クラブアップルの実って小さいりんごだね!すごくかわいい。
そうだね。りんご飴も普通のりんごだと大きすぎるし食べにくいけど、これなら過ぎに完食できるよね。
植え替えが必要
庭で栽培する場合には、必要ありませんが、鉢植えや盆栽として育てる場合には、植え替えが必要になります。もしまったく植え替えをせずにいると、根が伸びすぎて根詰まりをおこし、ひどいときは枯れてしまうからです。2~3年に一度を目安に一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
室内に置く場合は、エアコンの風が直接当たらないように注意!直接風が当たると、葉が痛んでしまいます。植え替えしたときは弱っているので要注意!
ボタニ子
続いて、クラブアップルの剪定です。
クラブアップルの剪定
クラブアップルは、年に一度剪定をしましょう。風通しをよくしたり、不要な枝を取り除くことで翌年の実つきをよくしたりできます。鉢植えや盆栽であれば、姿を整える必要もあります。基本的な剪定の時期は2月~3月ですが、鉢植えや盆栽であれば、枝の伸びぐあいを見て、7月~8月に枝を落とすこともあります。ただし、植え替え後は株が弱っていることもあるため、真夏の剪定は避けたほうがいいでしょう。
剪定の仕方
基本的には枝が絡まりそうな部分や、密集している部分を中心に剪定します。特に適切な時期である冬の終わりであれば、花芽の位置がわかるため、多くつきすぎている枝も落とし、栄養がきちんと行き渡るようにします。あとは全体のバランスを見て、切る枝を決めましょう。
クラブアップルの増やし方は挿し木?
クラブアップルは、挿し木で増やすことができます。もちろん種から植えても芽は出ますが、挿し木よりも大きくなるのに時間がかかるため、増やすときは挿し木がおすすめです。ただし、わざわざ枝を切る必要はなく、挿し木にする枝は剪定で切り落としたものを使用するといいでしょう。
挿し木の仕方
葉を1枚~2枚残して、花芽は2個ほどあるといいでしょう。下の部分に発根剤をつけ、培養土を入れた鉢に植えます。挿し木の時期は4月~5月が適当です。挿し木をしたあとは、風通しのよい、明るい日陰に置いて、水切れを起こさないよう注意しながら管理します。無事に根がでて葉が増えたら、一回り大きい鉢に植え替えます。
クラブアップルの病害虫対策
クラブアップルの育て方⑥病気・害虫対策
クラブアップルは、ゴージャスやドルゴクラブといった品種に関係なく、同じ病気や害虫が発生します。特に庭で栽培する場合などは、他の植物にも危険が及ぶため、できる限り予防します。
病気
クラブアップルは、バラ科のため湿度が高過ぎるとカビがつきます。栽培するときは、湿度が高くなりすぎないように気をつけましょう。また、リンゴがかかる病気にはほぼかかります。病気は、春先の花がついた頃に消毒をすることで、予防できます。もし、病気のついた枝をみつけたらすぐに切り落とすようにしましょう。
害虫
害虫は毛虫や夜蛾がつきやすいです。品種によっては大量の毛虫がつくこともあります。事前に薬剤を散布して予防するか、害虫を予防するためであっても薬剤を使うのにためらいがあるようなら、割りばしなどで取り除きましょう。特に毛虫は、放っておくと葉を食いあらされる危険があるため、できる限り予防することをおすすめします。
病気も怖いけど、毛虫も怖いわね。でも果実を収穫するならあんまり薬は使いたくないかもしれないわ。
そうだね。いくら病気や害虫を防ぐためでも確かに薬を散布するっていうと気になるかもしれないな。でも、散布するのは開花時期だし、よほどでないかぎり人体に影響はないよ。実を収穫するにしても、庭植えで栽培するなら、病気に害虫予防は必須だよ!
まとめ
花の時期には、きれいな花がたくさん開花し、実りの時期には、真っ赤な果実が鈴なりに実るり、小さいながらたくさん収穫できるクラブアップル。育て方もそこまで難しくなく、庭植えにも鉢植えにもできます。ぜひ、一度育ててみてくださいね。
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出典:写真AC