「キンポウゲ」とは?花の名前?花の種類?意味をわかりやすく解説!

「キンポウゲ」とは?花の名前?花の種類?意味をわかりやすく解説!

「キンポウゲ」と聞いたときにどのような植物を思い浮かべますか?キンポウゲは花の名前でもあり、キンポウゲ科という植物の種類でもあるのです。どのような花がキンポウゲにあたるのか、特徴と花言葉からキンポウゲ科の代表植物まで詳しく解説します。

記事の目次

  1. 1.キンポウゲとは?
  2. 2.キンポウゲ(金鳳花)の特徴
  3. 3.ウマノアシガタ(一重のキンポウゲ)の特徴
  4. 4.キンポウゲ科の植物の代表は?
  5. 5.まとめ

キンポウゲとは?

Photo by ueda_yoshitaka

写真:ウマノアシガタ(一重のキンポウゲ)

キンポウゲ(金鳳花)は黄色く小さな花を初夏の時期に咲かせる花の名前です。しかしキンポウゲ科という植物の一種類でもあります。キンポウゲ科は切り花や園芸植物としてよく知られた、多くの植物が分類されている大きなグループです。キンポウゲという言葉が、花の名前なのか種類なのかわかりにくいのは二つの意味をもっているからなのです。

赤毛のアンとキンポウゲ

キンポウゲという名前の花を、赤毛のアンを読んで初めて知った人もいるのではないでしょうか。赤毛のアンに登場する「buttercups」という花はキンポウゲと翻訳されています。春の日差しに輝くような花を咲かせてアンを魅了したキンポウゲ。鮮やかな黄色が印象的に描かれています。

キンポウゲ科には毒がある?

Photo byHOerwin56

写真:ウマノアシガタ

キンポウゲ科の中には毒があることで有名な「トリカブト」が分類されます。また、クサノオウやフクジュソウなど、毒のある植物がいくつも入っているためキンポウゲ科には毒があるというイメージがついています。キンポウゲの名を冠するウマノアシガタにも微量ながら毒性があります。毒性の強弱はあれども、キンポウゲ科の植物は口にしないように注意してくださいね。

キンポウゲ(金鳳花)の特徴

Photo by steve p2008

写真:金鳳花

黄色い八重の花びらをつける金鳳花。キンポウゲ科キンポウゲ属の代表的な植物です。後述するウマノアシガタの別名として紹介されることもある金鳳花ですが、正確には八重を金鳳花、一重をウマノアシガタと呼びます。すっと伸びた茎の先に5cmほどの花とつぼみをつけるのが特徴です。野生で金鳳花を見かけることは、近年では少なくなってきました。

キンポウゲ(金鳳花)の開花時期

出典:写真AC
 ​​​​​​​

金鳳花の開花時期は5月から6月の春から初夏にかけてです。日本全土からアジアにかけて分布している金鳳花は群生して開花することが多く、日当たりのいい山や畑で見ることができます。金鳳花は多年草なので、地上部の葉をわずかに残して越冬します。ヨーロッパやアメリカにもその分布を増やしつつあります。

キンポウゲ(金鳳花)の名前の由来

出典:写真AC
 

金鳳花の花は透き通るような黄色をしていて、花びらもつやつやして輝いています。そんな花の特徴が、伝説上の生き物である鳳凰を連想させることから、その一文字をとって金鳳花という名前がつけられました。ちなみに中国では金鳳花と書く植物は、日本でのホウセンカを意味しています。

ウマノアシガタ(一重のキンポウゲ)の特徴

Photo bymanfredrichter

写真:ウマノアシガタ

細くゆらゆらと伸びた茎の先に3~5cmほどの大きさの花をつけるウマノアシガタ。花弁は5枚ついていて独特の光沢でつやつやした見た目をしています。丸いシルエットが特徴的なウマノアシガタは、日当たりの良い林や山に群生して生育しています。草丈は50cmほどで多年草なので、冬は葉を残して越冬します。有毒なので口にしないようにしましょう。

ウマノアシガタの開花時期

Photo by papatomom

写真:ウマノアシガタ

ウマノアシガタの開花時期は5月から6月の春から初夏にかけてです。多年草で、種子でも増えるウマノアシガタは群生することが多い植物でもあります。日当たりのいい場所でたくさんのウマノアシガタが咲く様子は圧巻です。日本原産の植物で、古来から薬草としても使われてきました。

ウマノアシガタの名前の由来

出典:写真AC
 

ウマノアシガタはその葉の形が馬の足跡に似ていたことからついた名前です。茎の下側の地面に近い場所から生える根生葉は、3枚にわかれた平べったい形をしています。ウマノアシガタが金鳳花の別名として記載されている図鑑もあります。

ウマノアシガタの花言葉

出典:写真AC
 

ウマノアシガタの花言葉は「栄光」「栄誉」「子供らしさ」「中傷」です。「栄光」や「栄誉」は春の日差しに輝くような花びらをもつウマノアシガタの特徴からつきました。「子供らしさ」は小さな丸いシルエットのかわいい花の形から連想されました。「中傷」という花言葉は有毒であることが由来です。

金鳳花の花言葉はウマノアシガタと同じ

同じキンポウゲ科キンポウゲ属に分類される金鳳花とウマノアシガタ。それぞれが別名として記載されている図鑑もあり、その違いは八重か一重かという花びらの特徴だけです。そのため、金鳳花の花言葉もウマノアシガタと同じものが当てられています。

ボタニ子

ボタニ子

金鳳花とウマノアシガタの違いは花びらの枚数だけなのね!

ボタ爺

ボタ爺

金鳳花を見かけることが少なくなってきたから、ウマノアシガタをキンポウゲと呼ぶ人も増えてきているようじゃな。

キンポウゲ科の植物の代表は?

Photo byOpenClipart-Vectors

写真:ウマノアシガタ

キンポウゲ科にはたくさんの植物が分類されています。花屋さんや園芸店でみかけることも多い、ラナンキュラスやアネモネなどの色鮮やかな植物から、クリスマスローズやクレマチスなどファンが多い植物まで含まれるキンポウゲ科。50属以上が分類され、種においては2000種以上が存在しています。代表的な植物の特徴を簡単にご紹介します。

代表植物①ラナンキュラス

出典:写真AC
 

キンポウゲ科キンポウゲ属に分類されるラナンキュラス。キンポウゲ属の中でもメジャーな植物です。花金鳳花(ハナキンポウゲ)という別名をもつラナンキュラスは、ピンクや赤、クリーム色などの艶やかな花びらを何枚もつけます。一輪だけでも圧倒的な存在感をもつラナンキュラスは、苗としてだけではなく切り花としても人気の植物です。

名前 ラナンキュラス
分類 キンポウゲ科キンポウゲ属
花期 4月から5月
花色 白、ピンク、クリーム色、白、赤、他
形態 多年草

ラナンキュラスの育て方!上手な植え方から増やし方まで詳しく解説!のイメージ
ラナンキュラスの育て方!上手な植え方から増やし方まで詳しく解説!
華麗な美しさが目を惹くラナンキュラスは、結婚式のブーケや贈り物の花束としても人気が高いです。ガーデニングでも育て方が比較的簡単であることから人気を集めています。今回はラナンキュラスの基礎知識や育て方のポイント、増やし方などをまとめました。

代表植物②トリカブト

Photo by maijou2501

キンポウゲ科トリカブト属に分類されるトリカブトは、毒のある植物の代表としてよく知られています。林や山などに生育するトリカブトは、明るい紫色の花をいくつもつける可憐な見た目をしています。葉や茎など全草に毒を含みますが、特に根の毒は強く死亡例もあるほどです。また薬用にも使われていますが、素人は取り扱いに注意しましょう。

名前 トリカブト
分類 キンポウゲ科トリカブト属
花期 8月から9月
花色 青紫
形態 多年草

危険な毒草・有毒植物14選!触る・食べるのがNGな猛毒植物とは?のイメージ
危険な毒草・有毒植物14選!触る・食べるのがNGな猛毒植物とは?
身近な植物や美しい植物の中にも非常に有毒なものがあります。触ったり食べると恐ろしい苦痛を憶えたり死亡するような例もあり、毒の種類も食中毒から麻痺毒や神経毒、火傷のような被害にあうものもあります。ここではそのなかでも特に怖い有毒植物を紹介していきます。

代表植物③クリスマスローズ

Photo byMabelAmber

キンポウゲ科クリスマスローズ属に分類されるクリスマスローズは、その名の通り12月に花を咲かせる多年草の植物です。品種改良によって、多種多様な色と形の花が園芸品種として販売されているクリスマスローズ。花の色も緑や黒などバリエーションに富んでいます。鉢植えでも庭植えでも育つクリスマスローズは、多くのファンを魅了しています。

名前 クリスマスローズ
分類 キンポウゲ科クリスマスローズ属
花期 12月
花色 白、ピンク、緑、黒、他
形態 多年草

クリスマスローズの人気10品種を画像でご紹介!おすすめはどれ?のイメージ
クリスマスローズの人気10品種を画像でご紹介!おすすめはどれ?
神秘的な美しさで多くの人を魅了するクリスマスローズ。その花色や花形はじつに豊富です。育ててみたいけど、あまりの種類の多さに一体どれにすればいいの?と迷ってしまいますよね。今回は初心者でも分かりやすいように、人気のクリスマスローズ10種類を写真でご紹介します。

まとめ

Photo by vic15

その色鮮やかさや幅広い園芸品種をもつことから、多くのファンに愛されるキンポウゲ科の植物たち。キンポウゲという名を冠する植物が、可憐で小さい花だったのは意外でしたね。しかし八重の金鳳花も、一重のウマノアシガタも独特の光沢をもつ美しい花びらをつけます。有毒ですが、口にすることさえなければ安全なキンポウゲの花を春の野原へ探しに出かけてみてはいかがでしょうか。

あき
ライター

あき

4歳1歳を育児しています。中古住宅の庭へ何を植えようか日々模索中です。今年の春はイチゴに挑戦!

関連記事

Article Ranking