セントーレアとは?その代表的な品種と特徴をご紹介!上手な育て方は?

セントーレアとは?その代表的な品種と特徴をご紹介!上手な育て方は?

ピンクや黄色などいろいろな色があるセントーレアは、可憐な姿が印象的な花です。寒さに強く冬越ししやすいので育て方が簡単で、こぼれ種で増えていくので、ガーデニング初心者にもおすすめです。そんなセントーレアがどんな花か、どんな品種があるのか、育て方などを紹介します。

記事の目次

  1. 1.セントーレアってどんな花?特徴は?
  2. 2.宿根と多年草、一年草の違い
  3. 3.セントーレアの代表的な品種は?
  4. 4.セントーレアの育て方は?
  5. 5.まとめ

セントーレアってどんな花?特徴は?

Photo bydjohlen

「セントーレア」は、初夏から夏にかけて咲く花です。細い花びらを徐々に広げながら咲くのですが、その姿が繊細かつ可憐で、とても印象的です。育て方が簡単なうえに、庭に植えるとこぼれ種で増えていくので、よい環境で育てると成長や変化を楽しむことができます。また、セントーレアは、「宿根矢車菊」という名前で販売されていることもあるので、「矢車菊」の名前で親しんでいる方もいます。

セントーレアの特徴

花の見ごろは5月~8月と暑い時期で、花の色は種類によって、青やピンク、黄色など、いろいろな色があります。背丈は人の膝から腰ぐらいと、そんなに高くないので、高い木や草花、バラなどのツル性植物の下に植えて、楽しむ人も多いです。また、ちょっとしたアクセントになるので、玄関ポーチの表札の下などに植えている方もいます。

最適な環境

出典:写真AC

成長するのに最適な気温は、5℃~25℃です。日当たりがよい場所か少し日陰になるぐらいの場所で、風通しのよい場所だと元気に育ちます。寒さに強く、マイナス10℃でも耐えられるので、冬越しの心配はあまり必要ありません。逆に、暑さと湿度に弱いので、環境や地域によっては夏越ししづらく育て方が難しい植物です。

セントーレアの原産地・分布

セントーレアの原産地は、ヨーロッパやアジアの西あたりで、そこから徐々に広まっていき、今ではアフリカなど世界中の広い地域に分布しています。ただ、暑さと湿度に弱いので、暑い地域では育てるのが難しくなります。

セントーレアの品種

品種は、数百種類もありますが、日本に流通しよく販売されているのは、モンタナやギムノカルパ、マジックシルバーなどといった品種です。販売店によって、モンタナは「宿根矢車菊」、ギムノカルパは「ピンクダスティミラー」、マジックシルバーは「キャンディッシマ」という名前で販売されています。

セントーレアって、矢車菊とは違うの?

セントーレアは、キク科の中のヤグルマギク属の仲間で、「宿根矢車菊」とも呼ばれています。よく矢車菊として販売されているものの多くは「一年草矢車菊」で、セントーレアとは少し違う種類です。少し、わかりづらいかも知れないので、簡単に説明します。

宿根と多年草、一年草の違い

出典:写真AC

宿根草とは

宿根草は、多年草のうちの一つの種類で、何年も生育と開花を繰り返します。冬になると土から上の部分は枯れていますが、土の中の部分は休眠しています。冬越したら、春に再び生育し開花するというサイクルを繰り返します。ちなみに、「宿根草」を「やどねぐさ」と読む方もいますが、本来は「しゅっこんそう」と読みます。

多年草とは

多年草とは、宿根草を含む総称で、数年繰り返して成長し、開花をする植物です。多年草には、宿根草のように上部が枯れた状態で冬越しする種類と、「常緑」といって土から上の部分が一年中枯れずに、葉が緑のままの種類があります。

一年草とは

一年草とは名前のとおり、発芽から生育、開花、結実、枯死までが、一年間のサイクルの植物のことで、園芸店などで矢車菊としてよく販売されているのは、この一年間だけ楽しめる一年草矢車菊のことです。一方、セントーレアは、冬は上部が枯れた状態で冬越しし、春になると生育、開花し、これを繰り返すことから、宿根矢車菊とも呼ばれています。

セントーレアの代表的な品種は?

出典:写真AC

セントーレアの品種は、世界中に300~500種類ぐらいあります。その中でも、日本に流通し、よく親しまれている種類は、ピンクの花がかわいいモンタナや、葉が形が特徴的なピンクダスティミラー、黄色い花と白い葉のコントラストが印象的なマジックシルバーなどがあります。これらがどんな花か説明します。

モンタナ

出典:写真AC

モンタナは、他の品種と比べて花の数が少ないので、繊細で可憐な印象があるのが特徴的です。また、蕾が網目のような変わった柄の球状になっていて、そこから細長い花が出て広がるので、花火のように見えるのも特徴です。

名前の由来

モンタナの名前は、ラテン語から来ていて、「高い山、高い所」を意味し、高いところに自生していることから、この名前がつきました。モンタナという名前ではなく、セントーレア・モンタナと呼ばれたり宿根矢車菊という名前で呼ばれたりします。

花と葉の色

花は最初、きれいな青色をしていて、徐々に紫色に変化していきます。代表的なのはこの青紫色の品種ですが、中にはピンクのものもあります。葉は銀色をしていて細くやわらかい綿のような毛で覆われています。背丈は、他の品種に比べて少し低く、人の膝ぐらいです。

最適な生育環境

寒さにはとても強いので冬越しは簡単ですが、暑さと湿度に弱いので、環境や地域よっては夏越ししづらい品種です。暑い地域の場合、乾燥したところに植えたり、水はけのよい土を使ったりすると、夏越しできるようになります。

ピンクダスティミラー

ピンクダスティミラーは、銀色の葉とその形が特徴的な品種です。背丈は膝ぐらいで、初夏の時期にピンク色のかわいい花が咲きます。原産はイタリアで、販売店ではセントーレア・ギムノカルパという名前や、宿根矢車菊として販売されていることもあります。

花と葉の色

花の色は、ピンクや淡い赤紫をしています。葉は細かい綿毛に覆われ、灰色がかった緑色をしており、羽根のように切れ込みが深くあるのが特徴的です。ピンクダスティミラーは、葉がとても鮮やかできれいなので、花の咲かない時期でも楽しめます。

最適な生育環境

他の品種とは違い、寒さだけではなく、暑さにも比較的強いので、冬越しも夏越しも失敗しにくく育て方が簡単です。よく育つので放っておくと、茂って収集がつかなくなるので、小さいまま育てたい場合は、大きくなりかけたときに切り戻すと、30cmぐらいの高さを保つように育ちます。

マジックシルバー

マジックシルバーは、販売店によってはキャンディッシマや宿根矢車菊という名前で販売されています。高さは低く、膝丈ぐらいで小ぶりなのが特徴です。そのため、他の花の根元に植えるとバランスがよいので、寄せ植えなどでよく使用されています。

花や葉の色

花は黄色で、小花が多いのが印象的な品種です。葉は、少し丸みがあり、きれいな白になる時期があるので、葉だけでも楽しむことができます。黄色い花と真っ白な葉のコントラストが美しいのがマジックシルバーの特徴です。

セントーレアの育て方は?

出典:写真AC

セントーレアは、最適な場所に植えれば、世話が簡単で育てやすい花です。増やすことも容易なので、成長し増えていく様子を楽しむことができます。また、草花を育てると心配な、病気や害虫もほとんど発生しないので安心して育てられます。

最適な場所

セントーレアがよく育つ場所は、風通しのよい涼しいところで、日当たりのよい場所か半日陰です。寒さに強く冬越しはしやすいですが、暑さに弱いので、暑い時期や地域では夏越しのとき気をつける必要があります。少し日陰になる場所に置くか、日陰を作ってあげるよう工夫をしてあげるとよいでしょう。湿度にも弱いので、水はけのよい場所で育てましょう。

水やりや肥料は?

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。ただし、湿度に弱いので、湿気が多い場所では、水はけに充分注意する必要があります。肥料はほとんど必要なく、緩効性肥料を秋と春に少し与えるぐらいです。

世話の仕方や増やし方

よい環境で育てれば、花がらを摘むだけで、放っておいても、よく成長します。花がらは、花の先端のものを摘みます。こうすると長く花を楽しむことができます。増やし方も簡単で、庭で育てるとこぼれ種で増えていきます。宿根草なので、冬は土から上の部分は枯れていますが、下の部分は眠っていて、春になるとまた成長し、初夏の頃に花が咲きはじめます。そして、夏越しし、冬にはまたふたたび休眠します。

まとめ

出典:写真AC

セントーレアは、一度植えたら成長を繰り返し、こぼれ種で増えていくので、ずっと変化を楽しめます。暑さに弱いので夏越しが難しい花ですが、日差しの強さが気になるときは、すだれなどで少し日陰を作ってあげると、元気に夏越しできるでしょう。可憐で繊細な姿が印象的なセントーレアは、育て方が簡単なので、ガーデニング初心者や手入れが苦手な方にもおすすめです。

soranomi
ライター

soranomi

よろしくお願いいたします。

関連記事

Article Ranking