サンダーソニアの育て方(実践)
育て方③植え付けと植え替え
球根は丁寧に扱う
サンダーソニアの球根の形は、人間の腰から下の形に似ていて二股に分かれています。芽が出る部分は、人間の足の爪先にあたる部分からです。球根は細長い形状で折れやすく、芽の先端部分が折れてしまうと芽が出ません。そのほか傷がついてしまうと発芽しないため、球根を取り扱うときは注意が必要です。
植え付け時期
サンダーソニアの球根は、春植え球根です。夏までに開花させるには、3月下旬~5月までに植え付ければ大丈夫ですが、3月は寒い日が続いていたり、5月は夏のような暑い日が訪れたりするため、4月が最も適しています。
球根の植え方
芽が出ていれば、芽が出ている方を上に向けてV字型に立たせて植えましょう。また、球根の二股に分かれた部分は、必ず大小の差があります。大きいほうが早く発芽し、草丈が高く伸び、花数も多く付きます。一方、小さいほうは開花が2週間ほど遅く、花数も少ないです。開花時期がずれているため、長く花を楽しめます。
もし、開花時期を合わせ均等に育てたい場合は、球根の重量が等分になるように2等分にしましょう。1日か2日、切口を乾かしてから植えると、ほとんど差がなく咲かせることができます。
鉢の形は縦長
サンダーソニアは縦に伸びる植物なので、用意する鉢は浅く横に広い形よりも、縦長の方が見映えがよく安定します。鉢を準備したら、鉢底石を敷いて水はけをよくしておきましょう。用土の表面と球根の発芽点の間に5~10cmの深い穴を掘り、V字型に縦に球根を植えます。発芽の特徴から、V字型の長い方を鉢の中心にし、短い方を鉢の縁側に植えると、開花の際、バランスのよい見た目になります。
庭植えは球根を横向き
球根は寝かせるようにして植えます。5~10cmの穴を掘ったら球根を横に置き、その上に土を被せましょう。球根を複数植え付ける場合は、 15cm程の間隔を空けて植えます。
支柱を立てる
植え付けてから約1ヶ月後に、発芽が始まります。サンダーソニアの茎は3mm程と細く丈夫ではないため、蕾が出始めたら支柱を立てましょう。誘引は、蕾の位置に支柱と結びつけます。また、開花後、花穂が伸び草丈も高くなります。そのため、開花後にもう1ヶ所支柱に誘引しておきましょう。
育て方④水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら、たっぷり水やりをしましょう。土の表面が乾かない状態で水やりをすると、葉が黄ばんできます。そのときは一端、水やりを中止してください。庭植えの場合は雨水で充分なため、水やりをすることは滅多にありません。
育て方⑤肥料
肥料の注意点
サンダーソニアは、肥料に注意が必要です。なぜならば、根が少ないことにより、吸肥する力が弱いからです。そのため、塩分を含む化学肥料は施さないでください。
鉢植えの場合
植え付けの時に、肥料が根に直接触れないよう、鉢底の敷いた用土に少量の緩効性化成肥料を混ぜておきます。また、サンダーソニアは高温になると、球根の成長が一気に悪くなります。そのため、4月~6月に液体肥料を施しましょう。そうすることで、成長を促すことができます。
庭植えの場合
元肥は植え付けした後に定植してから、土の表面に緩効性肥料をばらまきます。鉢植えと同じように、庭植えでも4月~6月に液体肥料を施しましょう。そうすることで、球根を太らせることができます。
追肥の回数
4月~6月に施す液体肥料は、鉢植えの場合は月に2回、庭植えの場合は月に1回です。この時期に肥料を施すと、成長が活発し夏までには開花します。葉の色が緑色の間に肥料を与え続けることで、翌年より大きな花が咲きます。
育て方⑥病気と害虫
病気に強い
サンダーソニアは、適温の環境で栽培すると植え付けから40日前後で開花します。そのため、生育期間が短く、植物自体に水分が少ないため病気や害虫の被害が少ない植物です。日当たりのよい場所で栽培すると、病気は発生しません。害虫は、アブラムシとナメクジに注意が必要です。
アブラムシは4月~7月
4月~7月の発芽後から蕾が出るまで、特に新芽が出始めの頃にアブラムシがつくことがあります。もし、アブラムシが発生したら、エアゾール式殺虫剤をすぐに散布しましょう。
ナメクジは5月~7月
害虫のナメクジは、5月~7月、特に梅雨時に発生します。昼間は鉢底や石の下などに潜み、夜になると花芽や新芽を食べています。そのため、ナメクジは夜の方が見つけやすいです。捕殺するか、専用の薬剤で駆除しましょう。
ボタニ子
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