ネリネの特徴
ネリネは鉢植えして室内や屋外で育てられるほか、花もちのよさから切り花や花束としてもおすすめです。種類によってそれぞれ花色や花の大きさ、花の形、草丈、耐寒性の強さなどの異なる特徴をもっています。彼岸花によく似た白色や赤系統の色の美しい花を咲かせる、ネリネの特徴についてご紹介します。
茎・葉の特徴
細長い茎が地面から垂直に伸びるように成長します。草丈は種類によって若干異なりますが、どの種類の成長も30~50cm程度とそれほど大きな差はありません。落葉性のため、休眠期にあたる5月頃に葉が落ち、5~10月頃は地上部が枯れたまま育ちます。10~11月頃に花芽と同時に出る葉は、細く長さ20cm程度と長いのが特徴です。葉の形も、種類によって若干異なります。
花の特徴
細長い茎の先端に、3~4cm程度の小さな花を10~20個程度密集して咲かせます。種類によってそれぞれ特徴があり、特に花色は白色や赤系統の色、それらの複色など種類が豊富です。1つの花びらの大きさが10cm以上と大きな花を咲かせる品種もあります。花びらは全体的に反って縁が波打っており、太陽が当たると様々な方向に光が反射して輝く姿が美しいです。
おしべとめしべの特徴
ネリネには6枚の花びらがありますが、その花びらの中心には花びらよりも長いおしべとめしべが突出しています。1つの花におしべとめしべのどちらもつけ、それぞれの長さはほぼ同じです。ネリネの花びらは全体的に反り縁は波打つ特徴があるのに対しおしべとめしべは花に垂直にまっすぐつくため、よく目立ちます。
球根の特徴
ネリネの球根は3~5cm程度で、水やりの頻度が多かったり、与える肥料が多すぎたりすると腐ってしまうほど繊細です。球根が大きくなると子球と呼ばれる小さな球根が横にでき、この子球で増やすことができます。球根が大きくなりすぎたり、子球による自然分球で勝手に増えたりすると、花つきが悪くなるため植え替えが必要です。
彼岸花との違いとは?
ネリネは彼岸花によく似た花を咲かせますが、彼岸花はヒガンバナ科ヒガンバナ属で、ヒガンバナ科ヒメヒガンバナ属(ネリネ属)のネリネとは別の植物です。彼岸花は赤色のイメージがあるかと思いますが、実は赤色以外の花も存在するため、色だけで見分けることはできません。ネリネと彼岸花のそれぞれの違いと見分け方についてご説明します。
彼岸花との見分け方
ネリネ | 彼岸花 | |
原産地 | 南アフリカ | 東アジア |
花色 | 白、ピンク、赤、紫、オレンジ、複色 | 白、赤、黄、オレンジ |
開花時期 | 10~11月 | 8~9月 |
葉をつける時期 | 10~5月 | 10~5月 |
休眠期 | 5~10月 | 6~8月 |
耐寒性 | 弱い | やや強い |
毒性 | 無毒 | 有毒 |
彼岸花は日本などの東アジアが原産地であることから、耐寒性はやや強く、地植えでも問題なく比較的簡単に育てることができます。そのため、日本の様々な場所に地植えされている花は、彼岸花である場合が多いです。彼岸花の球根部分には毒性があり、散歩中のペットが誤って食べると神経麻痺などを起こす、大変危険な植物なので注意をしてください。
見分け方のポイントは「葉」
ネリネの花か彼岸花の花かどうかを見分ける最も簡単なポイントは葉がついているかどうかです。ネリネは花が咲いている間は常に葉がついています。しかし、彼岸花は花がついている間は葉をつけず、花が終わってから葉を出す独特な咲き方が特徴です。花が咲いているときは、葉がついているかどうかで見分けてください。
まとめ
ここ最近は日本でも人気となりつつあるネリネは、太陽に反射して輝く色鮮やかな花がとても美しいです。花もちがよく切り花にすると2週間程度花を楽しむことができるため、おうちで育てたネリネを花束にしてプレゼントするのも素敵ですね。この記事がネリネを知っていただくきっかけになれば幸いです。
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出典:写真AC