カシワバアジサイ（柏葉紫陽花）とは？基本情報など花の特徴を紹介！

北アメリカ東部原産のカシワバアジサイは、名が示すとおりアジサイの仲間です。アジサイ属は野生種を含めると約30種が分布しているといわれ、低木や亜高木、つる性などの種類があります。カシワバアジサイもそのひとつです。一見栽培が難しそうな外見ですが、初心者の方でも比較的育てやすい品種ですよ。

カシワバアジサイの開花時期は5～7月の間です。咲き始めのころは緑がかった花ですが、次第に白色の花に変化していきます。さわやかな緑色から、清らかな白色に変化していく様子は見ごたえ十分ですよ。また、カシワバアジサイは開花時に芳香がすることでも知られています。

カシワバアジサイの花言葉には「慈愛」「清純」「汚れなき心」「元気な女性」などがあります。ポジティブな花言葉から、ギフトシーンにもぴったりです。しかし、アジサイ全般の花言葉に「浮気」や「移り気」などのネガティブな花言葉があります。ギフトシーンで活用するときは、カシワバアジサイの素敵な花言葉をメッセージカードに添えるなどの工夫をするのがおすすめです。

まるでピラミッドのような形状で花を咲かせるのが、カシワバアジサイの大きな特徴です。アジサイ属のなかでも、カシワバアジサイだけがこの独特な形で開花します。白い花びらのように見える部分は、ほかのアジサイ属と同様に萼（がく）で、装飾花といわれています。また、カシワバアジサイの花色の多くが白色です。

カシワバアジサイの名前は、カシワに似た葉を茂らせることが由来です。葉色は明るい緑色から暗めの緑色までさまざまあり、葉裏は白い毛でおおわれています。また、秋には葉が紅葉するのも特徴です。赤銅色や紫がかった赤色は、秋の庭を美しく彩ります。花だけでなく、葉の観賞価値も高いことで知られています。

特徴的な花姿から、一見カシワバアジサイの栽培難易度は高く思われがちです。しかし、ポイントを押さえればアジサイ初心者の方でも上手に育てられますよ。ポイントを知って、純白のカシワバアジサイを咲かせましょう。

カシワバアジサイは、地植えに向いている品種です。あまり日当たりがよすぎない半日陰で、風通しのよい場所に植えて育てましょう。また、プランターや鉢での栽培も可能です。地植え同様に、湿度が少なく日光が当たりすぎない場所で管理してください。

カシワバアジサイは、地植え・鉢植えともに水持ちのよい用土を好みます。用土を自作する場は、赤玉土7：腐葉土3割合で配合しましょう。初心者の方であれば、すでに配合済みの市販の用土を使用するのもおすすめです。

カシワバアジサイの植え付け適期は3～4月下旬、または夏の気温が和らいでくる10～11月下旬です。また、鉢植えで育てている場合も、このころを目安に植え替えましょう。一回り大きな鉢を用意し、用土も新しいものに変えて植え替えます。

地植え・鉢植えともに、過剰に水やりをしてしまうと根腐れの原因になるため、適度な量を与えましょう。地植えでの栽培ならば、水やりは降雨だけで問題ありません。雨が降らない日が続いて乾燥しているときに、水やりしましょう。鉢植えで育てている場合は、用土の表面が乾いていたら水を与えます。また、鉢植えは夏場の開花時期に水切れを起こしやすいため注意してください。

肥料を与える適期は、1～2月下旬の寒い時期です。また来年もきれいな花を咲かせるため、お礼肥として開花時期が終わる7～8月中旬、生育期の9月～10月ごろに油かすや緩効性化成肥料を株元に与えましょう。

カシワバアジサイがかかりやすい病気は「うどんこ病」です。葉にうどん粉のような白い粉状のカビが生えてきます。病気がひどくなると枯れてしまう場合があるため、発生を予防しましょう。うどん粉病の原因は加湿です。枝が茂りすぎると蒸れてしまうため、剪定をして風通しをよくしましょう。

カシワバアジサイには「ハダニ」が発生しやすいです。ハダニが大量に発生してしまうと食害されて葉が茶色に変色して枯れていきます。見つけたら早めに薬剤で駆除しましょう。

白く清らかさを感じさせるカシワバアジサイは、近年、ガーデナーに人気です。梅雨時期でも魅力的な咲き姿には、目を奪われるでしょう。一味違ったアジサイを育てたい方は、ぜひカシワバアジサイの栽培にチャレンジしてくださいね。