ハナズオウの植え替え方法
庭植えの場合、一度植え付けると移植以外で植え替えることはあまりありません。移植や鉢植えでは、3月に以下の手順で作業を行います。
庭植えの場合
株が小さい場合は、根を傷つけないよう大きめに掘り上げ、植え付けと同様の手順で新しい植穴に植え付けます。大株で根が広く張っている場合は、春に「根回し」で細かい根を出してから、その年の秋か翌春に植え替えを行います。
鉢植えの場合
2~3年に一度を目安に行います。根が張りすぎている場合は、根鉢を1/3程度落とし、同じサイズか一回り大きな鉢に植え替えます。基本的な手順や用土は植え付けのときと同様です。
ハナズオウの剪定方法
剪定には適期があり、切る時期によって花数が大きく左右されます。ハナズオウの正しい剪定方法を説明します。
①剪定時期
剪定は花後すぐ
7~8月には翌春の花芽が作られるため、夏以降の時期に切ると花芽を落としてしまいます。花をしっかり見たい場合は、花後すぐに1/2~1/3程度残して剪定をします。
強剪定は落葉期
樹高を低くしたいなど、やむを得ず強い剪定が必要な場合は、落葉期に行います。ただし、剪定によって次の春の花数は減ってしまいます。
②剪定のやり方
葉芽を残して切る
花が着いた節からは新芽が伸びにくいため、基本的には葉芽があるところで剪定するようにします。ただし、花が着いた節でも、結実させないうちに切ると芽吹かせることができます。
透かし剪定で枝数を減らす
ハナズオウは株元からも多くの枝を出します。枝が混みすぎると病気や害虫の発生の原因にもなりますので、根元から枝を剪定・整理し、風通しをよくしましょう。強い徒長枝が伸びてきた場合は、花つきが悪いので短く切り詰めます。
強剪定は花芽をみながら切る
ハナズオウは側芽に花がつくため、根元から切らなければ全く花がなくなるということにはなりません。ある程度残したい花数を見ながら切るとよいでしょう。
ハナズオウの病害虫対策
ハナズオウは病気や害虫が少ない樹木ですが、まれに以下の害虫被害にあうことがあります。対策方法とともに説明します。
害虫①アメリカシロヒトリ
ガの一種で、主に幼虫(ケムシ)が葉を食べて加害します。年に2回ほど発生し、食べられた葉は葉脈しか残らないほど食欲旺盛な害虫です。刺されても毒はありません。被害が少ない場合は捕殺が有効ですが、大量の場合はスミチオン乳剤を散布して駆除します。
害虫②イラガ
同じケムシでもアメリカシロヒトリと違い、イラガには毒があるので注意が必要です。年に1~2回ほど発生し、葉全体を食害していきます。アメリカシロヒトリと対策方法は同じです。
まとめ
ハナズオウは丈夫でコンパクトに育ってくれるため、初心者さんにもおすすめの花木です。季節ごとにさまざまな表情をみせるハナズオウを、ぜひ皆さんのお庭に取り入れてみませんか?