シラネアオイの育て方
シラネアオイは雪が多く寒さが続く地域に分布しているため、寒さに強い性質をもっています。しかし、多湿に弱く梅雨の時期の管理には注意が必要です。また、ジメジメとした場所では育てられません。そんなシラネアオイの育て方や手入れの方法、管理のコツなどをご紹介します。
育て方①置き場所
シラネアオイは暑さに弱く、直射日光の当たる置き場所はあまり向いていません。半日陰になるような場所が適しており、庭木の下や建物の影になるような場所がおすすめです。また、多湿を嫌うため風通しのよい場所を選んでください。
育て方②用土
軽石を主体にした用土がおすすめです。鉢植えの場合は底石を敷き詰め、水はけをよくしましょう。山野草用の培養土か、赤玉土に鹿沼土を混ぜ込んだものを用意し、軽石を1割ほど加えて水はけのよい用土を作ってください。水はけが悪いと、夏場に根腐れを起こしやすくなります。
素焼きの植木鉢を使い通気性をよくする
シラネアオイを育てるなかで、湿度の管理は重要なポイントです。鉢植えで育てる場合は、通気性をよくするために、素焼きの植木鉢を使いましょう。プラスチック製の植木鉢と比べ、素焼きの植木鉢は吸水性や排水性に優れているため、根腐れしにくくなります。
育て方③植え付け
シラネアオイの植え付けは、暖かくなってきた3月下旬〜5月上旬が適しています。根を傷めてしまうと、上手に根付かなかったり、花付きが悪くなったりするため、根の取り扱いは慎重に行います。土にあらかじめ指などで穴をあけておき、優しく植え付けましょう。
育て方④植え替え
大きく育ってきたら植え替えを行い、株と土の手入れをします。3年に1度が植え替えの目安です。混み合っている株を掘り起こし、一回り大きな植木鉢に植え替えます。シラネアオイを育てている用土は傷みやすいので、植え替えのときに用土も新しくするのがおすすめです。
育て方⑤水やり
シラネアオイは湿度の高い環境が苦手ですが、乾燥しすぎると花が咲かない恐れもあります。土の表面をしっかりと観察しながら水やりを行ってください。春に芽吹いてから開花するまでの間は、土の表面が乾燥してからたっぷりと水を与えます。梅雨時期や夏場は多湿に陥りやすく、水やりはやや控えめで構いません。冬は地上部は枯れていますが、地下部は生きているため、水やりを忘れないように管理が必要です。
育て方⑥肥料
植え付けのときに、用土に有機肥料などの元肥を混ぜ込んでおきます。追肥は春の開花に合わせて緩効性の液体肥料を株元に与えてください。また、地上部が枯れたあとには肥料を与える必要はありません。
シラネアオイの管理のコツ
- 置き場所は半日陰を選ぶ
- 用土には軽石を混ぜ込む
- 冬の時期にもしっかりと水やりをする
- 開花に合わせて肥料を与える
シラネアオイの増やし方
シラネアオイがある程度大きく成長したら、株分けや種まきで増やせます。シラネアオイを株分けで増やすには注意点があり、初心者には少し難しいと感じるかもしれません。しかし、ポイントをしっかり押さえれば上手に株分けできます。シラネアオイの増やし方を詳しく見ていきましょう。
株分け
株分けの時期は4月〜5月の暖かくなってきた頃が適しています。植え替えのとき、同時に株分けの作業をするのがおすすめです。大きく成長した株を選び、ハサミなどは使わずに手で優しく株分けします。新しい用土に株を植え付け、根付くまでたっぷりと水を与えて育てましょう。
シラネアオイを株分けで増やす注意点
- 大きな株を選ぶ
- 根を傷めないようにハサミは使わない
- 暑い時期は避ける(枯れてしまう可能性が高いため)
- 新しい用土に植え付ける
種まき
夏〜秋にかけて注意深く観察していると、シラネアオイの種を採取できます。種を採取したらすぐに種まきをするのがポイントです。赤玉土と鹿沼土を混ぜ込み軽石を加えた新しい用土に種をまいていきます。発芽まではたっぷりと水を与えて育ててましょう。
ボタニ子
次のページでは、病気と害虫やシラネアオイに似た花についてご紹介します。