プレクトランサスの育て方
ここからは、プレクトランサスの育て方について紹介します。プレクトランサスは寒さにさえ気をつければ、比較的育てやすい植物です。しかし、育て方のポイントをしっかり押さえることで、より美しく健やかに育てられるでしょう。鉢の置き場所や水やり、肥料や増やし方など、さまざまな育て方のポイントをしっかり把握して、お庭の演出に役立てくださいね。
プレクトランサスの育て方・一年間の管理スケジュール
行う主な作業 | 作業の適期 |
---|---|
開花時期 | 5月~11月 |
植え付け・植え替え | 5月~9月 |
肥料 | 5月~9月 |
上記の表は、プレクトランサスの一年間の管理スケジュールを大まかにまとめたものです。ただし作業の適期は栽培環境や、その年の気候条件によってズレることがあります。参考程度にとどめましょう。また、行う作業はこれだけではありません。水やりや冬越しの管理方法、病気・害虫対策など、健やかに育てるために必要な作業は、たくさんあります。詳細は下記をご覧ください。
育て方のポイント①栽培環境・置き場所
日照条件
プレクトランスが好むのは柔らかい日差しです。強い直射日光は葉焼けの原因になります。しかし光がなければ花つきや葉色が悪くなってしまいます。よって明るい半日陰が栽培する場所として理想的です。また、寒さに弱いので、最低でも5℃以上に保つことが必要となります。暖地以外は場所を移動できる鉢植えで育てるのがおすすめです。
土・用土
プレクトランサスが好むのは、水はけがよくて肥沃な用土です。条件が合っていれば、どんな用土でもかまいません。市販の鉢花用培養土で十分です。土を作る場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で作りましょう。地植えの場合は掘り上げた土に腐葉土を2割~3割混ぜ込んでおきます。
育て方のポイント②植え付け・植え替え
植え付けの適期
植え付けの適期は5月~9月です。プレクトランサスの生育適温は20℃~30℃なので、十分に気温が高くなってから行いましょう。種は市販されていないため、苗植えが基本です。根がよく張る植物なので、鉢植えの場合は、苗よりも1~2回り大きな鉢に植え付けましょう。地植えで複数植える場合は、株同士の間隔を15cm~20cmと、やや大きめに空けて植え付けていきます。
植え替えの適期と周期
植え替えの適期は、植え付けと同じく5月~9月です。特に5月~6月上旬がもっとも適しています。プレクトランサスは根がよく張るので、1年~2年のペースで植え替えるとよいでしょう。元のサイズよりも1~2回り大きな新しい鉢に、新しい用土で植え付けます。
植え付けも植え替えも、根についた古い土を1/3ほど落としてから植え付けると、その後の根の張りがよくなるよ。
育て方のポイント③水やり
鉢植えの場合は土の表面が乾いたら、たっぷりと与えるのが基本です。成長が鈍る冬は土が乾いて数日経ってから与えるようにします。ただし、冬でも15℃前後の気温が保てる環境の場合は、生育期と同じくらいの頻度で水やりしましょう。地植えの場合は、基本的に水やりする必要はありません。
プレクトランサスは乾燥に強い植物なので、水のやり過ぎに注意しましょう。
プレクトランサスは花や葉に水がかかると、株が傷んでしまうんだ。水やりするときは、花や葉に水がかからないように注意してね。
育て方のポイント④肥料
肥料はまず、元肥として植え付け時に緩効性化成肥料を用土に混ぜておきます。それから追肥として、5月~9月の生育期に肥料を定期的に与えるのが基本です。固形の緩効性肥料を月1回のペースで置き肥する、あるいは10日~15日に1回のペースで液体肥料を施す方法があります。好きな方法を選びましょう。
育て方のポイント⑤冬越し
プレクトランサスは耐寒性が低く、霜に当たると枯れてしまいます。冬は室内栽培が基本です。地植えの場合は秋に鉢に植え替えて、暖かい場所へ移動させましょう。四国よりも南の暖地なら、戸外での冬越しは可能です。その場合も霜に当たらないように、防寒・防霜対策を施しておきましょう。
プレクトランサスは短日植物なので、夜もずっと明るい場所に置いていると、開花時期になっても花をつけなくなります。
室内栽培するときは、昼は明るく夜は暗くなる場所に置くようにしようね。
育て方のポイント⑥病気・害虫対策
注意すべき病気
プレクトランサスは比較的病気に強い植物なので、特に注意すべき病気はありません。強いてあげるなら根腐れに注意しましょう。乾燥に強い分、湿気に弱く水のやりすぎなどで根腐れを起こしやすいです。また、花や葉に水がかかると傷んでしまいます。水やりの際は水のやり過ぎに注意し、株に水がかからないように、株元の土に静かに与えるようにしましょう。
水やりだけでなく、花が終わったら切り戻すなどの日常の手入れに注意することも、病気や害虫を防ぐために必要ですよ。
注意すべき害虫
害虫は、カイガラムシやハダニに注意が必要です。カイガラムシは幼虫なら薬剤で駆除できますが、硬い殻を持つ成虫には薬剤が効きづらいので、発見次第ブラシなどでこすり落としましょう。ハダニは気温の高い時期に発生し、葉の裏に寄生します。水に弱いので、水やりとは別に、霧吹きを使って葉に水を吹きかけましょう。薬剤散布も効果的です。
注意すべき害虫は、このほかにもヨトウムシがいるよ。プレクトランサスは比較的害虫に強い植物だけど、油断は禁物だよ。次は増やし方を解説するね。
多肉質の葉を持つ品種の場合は、多肉植物用の用土を用意しましょう。