アシタバの概要
日本原産の野菜
アシタバ(明日葉)は日本原産の植物です。おもに房総半島、三浦半島、八丈島や大島などの伊豆諸島、紀伊半島など、温暖な太平洋沿岸部に自生しています。古くから食用種として用いられており、特に産地の1つでもある八丈島では、野菜として常食されてきました。このことから「八丈草」という別名もあります。
名前の由来
「アシタバ(明日葉)」という名前の由来は、高い生命力と旺盛な繁殖力にあります。アシタバで食用にするのは、葉っぱと茎の部分です。そのため収穫の際には葉っぱを摘んでいくのですが、アシタバの成長力は凄まじく、翌日にはもう若葉が出てくるほどの勢いを見せます。このように「今日摘んでも明日には若葉が生えてくる」ほどの繁殖力から、「明日葉」という名前で呼ばれるようになりました。
アシタバの風味・味
産地では古くから野菜として食べられてきたアシタバですが、好き嫌いがわかれる野菜といわれています。アシタバの味や香りには、独特の苦い味とクセがあるからです。このため苦い味が苦手な方、香りの強い野菜が苦手という方には敬遠される傾向があります。しかし油との相性がよいため、天ぷらや炒め物にすると苦い味がよいアクセントになります。このように、食べ方次第で美味しく食べられますよ。
山菜料理が名物になっている地域もあるよね。同じようにアシタバも、原産地にはたくさんの美味しい食べ方があるんだよ。
アシタバの基本データ
学名 | Angelica keiskei |
科名 | セリ科 |
属名 | シシウド属 |
別名 | 八丈草(ハチジョウソウ)、明日草(アシタグサ)、明日穂(アシタボ) |
英語名 | Angelica |
原産地 | 日本 |
開花時期 | 8月~10月 |
花色 | 黄緑、白 |
英語の名前「Angelica」の由来は、ラテン語で「天使」を意味する「angelus」です。アシタバが優れた薬草であることが関係しています。
Angelica属の植物には、強心剤のような効能を持つ種があるんだ。「死者をも蘇らせるかもしれない効果がある」と信じられていたことが由来なんだよ。
英語の名前でも薬効が由来となるということは、それだけアシタバの効能が高く評価されている証ともいえますね。
アシタバと同じく、栄養豊富だけどクセやアクが強い物が多いといわれる山菜類も、食べ方次第で美味しいおかずになりますよ。