アシタバの食べ方
ここからは、アシタバの美味しい食べ方について紹介します。「不老長寿の妙薬」と呼ばれるほどの栄養成分と効能を持つアシタバを、食卓に取り入れてみたいという方もいるでしょう。しかしアシタバは独特の苦い味や香りをもつ、少々クセが強い野菜です。そこで料理にする場合は、苦い味や香りを抑え、美味しく食べられるようにする工夫が必要になります。
美味しく料理するコツは?
もっとも簡単な方法は、油を使った料理にすることです。苦い味も香りも油がコーティングしてくれるので、独特のクセが抑えられます。下処理として塩茹でにするのもおすすめです。沸騰した湯に塩を入れ、アシタバの茎なら1分ほど茹で、葉っぱならさっとくぐらせる程度にして、冷水で冷まします。この下処理で苦い味も香りも和らぎ、調味料も馴染みやすくなりますよ。
美味しい食べ方①天ぷら
天ぷらはアシタバ料理の定番です。油をたっぷりと使うので、アシタバ独特の苦い味が抑えられますよ。また、βカロテンは油と一緒に摂取すると吸収率が上がり、栄養を効率よく摂れます。アシタバの天ぷらは栄養学的にも理に適っている料理と言えるでしょう。
材料(2人分)
アシタバ:約30g(葉っぱがついた茎3本程度)
薄力粉(下衣用):300g
天ぷら粉(市販品でOK):300g
大根おろし:少々
すりおろし生姜:少々
カツオ昆布出汁(天つゆ用):200mL
みりん(天つゆ用):50mL
濃口醤油(天つゆ用):50mL
作り方
- アシタバを茎と葉っぱに切り分ける。
- 天ぷら粉をボウルに入れて水で溶いていく。このとき、半分は薄衣用として、水分多めのサラサラにする。もう半分は厚衣用に、水分少なめのドロリとした感じに溶く。
- アシタバの茎と葉っぱに、下衣用の薄力粉をまんべんなくまぶす。
- アシタバに衣をつけて揚げる。このとき、葉っぱは薄衣用に溶いたサラサラの天ぷら粉に、茎は厚衣用に溶いたドロリとした天ぷら粉にくぐらせて揚げていく。
- 葉っぱは片面1分、ひっくり返して1分揚げる。茎は2分ほど揚げる。
- 天つゆ用の材料を鍋に入れ、5分ほど中火にかける。これで天つゆのできあがり。
- 揚がったアシタバを大根おろしや生姜と共に盛り付け、天つゆを添えて完成。
美味しい食べ方②炒め物
炒め物もアシタバにおすすめの料理です。油を使うだけでなく、他の食材と合わせることも、アシタバのクセを抑えるのに役立ちます。特に肉、卵、ツナ、ちりめんじゃこなどのたんぱく質と組み合わせると、苦い味が和らぎますよ。栄養バランスもよくなるので、まさに一石二鳥です。
材料(2人分)
アシタバ:1わ
ツナ缶:1缶
醤油:大さじ1
味の素:3かけ
マヨネーズ(お好みで):1周半くらい
作り方
- アシタバは茎と葉っぱに分けて、1.5cmくらいの大きさに切っていく。
- フライパンに油を引かずにアシタバの茎とツナ缶を油ごと入れ、味の素を加え、弱火で炒めていく。
- 2、3分ほど炒めたら葉っぱを入れる。しんなりしたら皿に移す。
- 醤油と好みでマヨネーズをかけて、アシタバとツナをムラなく絡めたら完成。
美味しい食べ方③おひたし
おひたしは天ぷらと並ぶ定番料理です。下茹ですることで独特のクセを和らげます。上手に茹でるコツは硬い茎を眺めに茹でることと、茹でた後はきちんと冷水にとって冷ますことです。きちんと冷ますことで、アクも抜けて食べやすくなりますよ。おひたしは作り方も簡単で時間もかからないので、一品追加したいときにも重宝します。
小鉢1杯のアシタバのおひたしで、1日に必要な量のβカロテンが、ほぼ摂取できるといわれてるよ。積極的に取り入れていこうね。
材料(2~3人分)
アシタバ:200g
塩:約大さじ1
濃いだし本つゆ4倍:大さじ2
花かつお:少々
作り方
- アシタバは茎と葉っぱに切り分け、塩を入れた湯を沸かす。
- 熱湯に茎だけを入れ、1~2分茹でる。それから葉っぱを入れて、さらに1~2分茹でる。その後は流水で冷まし、しばらく水に浸けておく。
- 水気をしぼり取り、茎は1~2cm、葉っぱは4cmくらいに切る。
- もう一度水気をしぼってから本つゆを加える。もみ込むようにしてなじませた後、しぼった際に出てきたアクと一緒に水気を捨てる。
- 器に盛り付け、お好みで花かつおやごまをトッピングする。
美味しい食べ方④ごま和え
和え物もアシタバにおすすめの料理です。下処理で行う下茹でがアクやクセを軽減し、和え衣がアシタバの苦い味やクセをコーティングしてくれるので、食べやすくなります。このレシピでは和える調味料にごまを使っています。ごまの香ばしさはアシタバとの相性がよいので、美味しく食べられますよ。栄養バランスもバッチリです。
マヨネーズ和えもおすすめだよ。マヨネーズのまろやかさが、アシタバの苦い味やクセを抑えてくれるんだ。
材料(4人分)
アシタバ:100g(2/5束)
もやし:100g(1/2袋)
白みそ:小さじ1
みりん:大さじ2/3
白すりごま:大さじ2/3
三温糖:小さじ2
薄口醤油:大さじ1/2
作り方
- アシタバは水洗いした後、熱湯で1分間ほど茹でる。その後は水にさらして水気を切り、3cm幅に切ってから冷ましておく。
- もやしは水洗いして茹でる。茹でた後は水にさらす。その後は水気を切って冷ましておく。
- 白みそ・みりん・白すりごま・三温糖・薄口醤油を合わせて火にかけ、和え衣を作る。加熱後は冷ましておく。
- 野菜と和え衣が冷めたら、ボウルに入れて和える。器に盛り付けて完成。
美味しい食べ方⑤青汁スムージー
アシタバといえば、青汁の原料としても有名ですね。市販品の青汁はほとんどが飲みやすく改良されていますが、それでも「味にクセがあって飲みにくい」という方もいるでしょう。そのため、青汁を飲みやすくしたレシピも人気です。栄養価が高い食材と合わせれば、栄養バランスもさらにアップしますよ。
材料(1~2人分)
アシタバ青汁(粉末):1包(2.5g~3g)
バナナ(柔らかめがおすすめ):1本
豆乳:200mL
きび砂糖:小さじ1
作り方
- すべての材料をミキサーにかける。
- 完全に混ざったところでグラスに注いで完成。できあがったらすぐに飲む。
まとめ
アシタバは「不老長寿の妙薬」「野菜の王様」と呼ばれるほど、栄養豊富で優れた効能もあるとされる稀有の野菜です。ぜひ食卓に取り入れて、美容と健康の維持と向上にお役立てくださいね。
伊豆大島では、椿油で揚げたアシタバの天ぷらが名物料理になっているんですよ。