生薬としてのセリバオウレン
現在では生薬としてのオウレンはセリバオウレンの種類であり丹波で育成されたタンバオウレン(丹波黄連)が主に使用されます。キクバオウレンも薬用として使われることがあります。日本では鳥取県、福井県、広島県などの地域でオウレンの栽培や増やし方を研究されています。
生薬の特徴
生薬としてのオウレンは、秋にセリバオウレンの根を掘り上げ、細根を焼き切って取り除いた後の根茎を天日干しにしたものです。主成分であるベルベリンの他、パルマチン、オーレニン、コプチシなどの成分が含まれ、古くから消化不良、食欲不振などの薬に使用されてきました。
含有成分ベルベリンの働き
苦味成分ベルベリンは唾液、胃液の分泌を促進し、胃粘膜に直接働きかけるといわれています。消化を促進し、食欲を増進させ、下痢を止める作用のため、整腸薬、健胃薬として効果を発揮するとされます。民間療法的には体の熱を冷ます性質と伝えられ、結膜炎、口内炎などに利用されてきました。
根茎には殺菌作用や抗炎症作用のあるベルベリン berberine をはじめpalmatine, coptisine などのベンジルテトラヒドロイソキノリンアルロイドが含まれていて,それらの成分がとても苦く,下痢,腹痛,消化不良などに良く効くそうです。
セリバオウレンの育て方
セリバオウレンは薬用植物として栽培されていますが、種をまいてから、収穫まで約5~10年と、長い時間と高い栽培技術が求められます。それでも育て方、増やし方を知りたいという方のために、生薬として使用する丹波黄連の育て方をご紹介しましょう。
必要な環境と種まき
通気性、水はけのよい用土、風通しがよく冷涼な半日陰を好みます。3月ごろに花が咲いたあと、5月中旬以降に完熟した種を採取します。花径ごと摘んでから質のよい種をより分けましょう。種まき時期は10月下旬~12月下旬で、肥料を施した用土に種をばらまき、薄く土で覆います。
発芽から移植までの管理
発芽したら年に2~3回程度除草を行い、年2回は有機肥料を中心に肥料を施しましょう。半日陰で管理を続け、種をまいてから約2~3年で移植できる大きさにまで成長します。水やりは用土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
植え付け
オウレンの植え付けは、真夏、真冬を除いて季節を問わず簡単にできるのですが、作業効率や苗の育成状態などを考えると、おすすめの時期は10月です。株間を約20cmとり、大きな苗なら3本、小さければ10本くらいを1株として植え付けましょう。
収穫
植え付けから収穫まで最低10年が必要といわれるオウレンの栽培ですが、肥料の与え方や管理方法によって短縮できるともいわれます。収穫の目安や時期が明確に定められていないので、株の生育状況を見ながら収穫します。全草を掘り上げて、葉やひげ根を除き、根茎だけ残した状態で乾燥させた後、残ったひげ根を焼いて金網の上で磨きます。
まとめ
特徴のある葉や花、そして薬効のある根の生薬としての使い方、栽培方法や増やし方などセリバオウレンについてご紹介しました。薬の箱にオウレンの名前を見つけたらぜひ試してみてください。
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