フウロソウの育て方
山や森に自生していますが、木の下などの半日陰に生えているのが特徴です。直射日光や乾燥が苦手なため、育てるときには注意しましょう。開花は初夏に最盛期を迎え、可憐な花を長く楽しめるのが魅力です。そんなフウロソウの育て方や上手な管理のコツなどをご紹介します。
育て方①置き場所
日当たりと風通しのよい場所が適しています。しかし耐暑性がやや弱く、直射日光や西日が苦手です。鉢植えの場合は夏場の暑さが続くような日や、日照りの強いときには半日陰に移動させましょう。地植えの場合は「寒冷紗」などを使い、太陽の光を半分ほど遮断するのがおすすめです。
霜が当たらないように冬越しさせましょう
耐寒性は強いですが、霜が当たると葉が痛んで枯れてしまう恐れがあります。冬越しさせるには霜が当たらない軒下に移動させたり、室内で管理したりしましょう。地植えの場合はビニールをかぶせて簡易的な霜よけを作るなど霜に当たらないように対策が必要です。
育て方②用土
水はけのよい用土を使用してください。市販の山野草用培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合には、赤玉土の小粒に腐葉土を少量混ぜ込んだ用土を使用します。地植えにする場所が粘土質だと上手に育たないので、川砂を加えて水はけのよい用土にするのがポイントです。
育て方③植え付け・植え替え
植え付けや植え替えをする時期は地域によって異なります。寒冷地では3月〜4月に、温暖地では2月〜3月にかけて植え付けや植え替えを行います。横へと広がっていく性質があるので、地植えで育てる場合は広い場所に株間を30cmほどあけて植え付けましょう。2年〜3年に1度は土を掘り起こして株分けしたり、ひと回り大きな植木鉢に植え替えたりしてください。
育て方④水やり
地植えにしたフウロソウは雨水だけで十分育つので、水やりの必要はありません。しかしあまりにも晴れの日が続き、土の表面が乾いているようなら様子を見ながら水を与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら植木鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
育て方⑤肥料
地植えの場合は肥料は必要ありません。鉢植えで育てている場合には3月〜9月の間、月に1回〜2回の割合で草花用の液体肥料を薄めて株元に与えます。また、植え付けをするときの用土に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。肥料の与えすぎは根腐れの原因になるので注意してください。
育て方⑥剪定
茎が長く伸びるので、放っておくと60cmほどの草丈になります。高さが気になったときに、その都度剪定しても構いません。また、花後には切り戻し剪定を行ってください。あまり葉が生い茂ったり混み合ったりすると病気や害虫被害を受けやすくなるので、様子を見ながら適度な剪定を行うのがポイントです。
上手な管理のコツ
- 日当たりと風通しのよい場所で育てる
- 直射日光と西日に当たらないように管理する
- 水はけのよい用土を使う
- 地域によって適した時期に植え付ける
- 花後に切り戻し剪定を行う
フウロソウの増やし方
増やし方は「株分け」と「種まき」の2つの方法があります。それぞれの増やし方に適した時期や方法をご紹介します。
株分け
株分けは植え付けと同じ時期に行います。土を優しく掘り、自然に根茎が分かれている場合はそのまま株分けして新しい用土に植え付けてください。大きな株の場合はナイフなどを使用して根茎を切り分けます。切り口から細菌が入るのを防ぐために癒合剤を塗っておくと安心です。
種まき
こぼれ種でも自然に増えていきますが、好きな場所に植えたい場合は花後に種を採取して、涼しい場所に保管しておきます。種まきは植え付けとほぼ同じ時期に行います。寒冷地では3月上旬〜4月上旬、温暖地では2月上旬〜3月中旬にかけて種まきをしてください。暑さに弱いので温暖地では早めに種をまき、暑さが厳しくなる前に開花するように調節します。
ボタニ子
次のページでは、病気と害虫や種類についてご紹介します。