はじめに
ジムカデをインターネットで検索すると昆虫と植物、両方の画像が出てきます。名前だけを聞くと驚く人もいると思いますが、今回は植物のジムカデを紹介します。はじめに、なぜジムカデと呼ぶようになったのか、どんな植物なのかなど特徴をみていきましょう。
ジムカデとは
科目 | ツツジ科ジムカデ属 |
分布地 | アラスカ、北アメリカ、千島、北海道など |
花期 | 7~8月 |
学名 | Harrimanella stelleriana(ハリマネラ シュテラー) |
ジムカデの特徴
エゾノツガザクラとジムカデ。
— suu (@sumiyuu2) June 30, 2017
花が増えてきたよ(^^ pic.twitter.com/4eSw6Wx6ZA
ジムカデは北アメリカやサハリンなど、比較的寒い地域に分布しているツツジ科の高山植物です。日本では本州の北部の山間部や、北海道の大雪山の山間部に多く群生しています。ムカデというと昆虫を連想させますが、鈴のような形の小さな花がなんとも愛らしい植物です。
ボタニ子
名前の由来
ジムカデの学名はHarrimanella stellerianaです。ハリマネラはジムカデ属を指し、シュテラーは発見した学者の名前です。地を這うように成長していく姿がムカデに似ていることから、日本ではジムカデと呼んでいます。
ジムカデの花
ジムカデ
— ざっそう屋 (@Silenenocturna) July 26, 2018
とてもかわいいツツジ科の高山植物。これで木本というのがまたなんともかわいい。
画像検索すると脚がいっぱいある方のジムカデばっかり出てくる。 pic.twitter.com/A2ZXgSEjgb
ジムカデは7~8月に、白または赤色の小さな花を咲かせます。下を向いて、おじぎをしているような姿は健気にも見えてきます。花には人間が感じ取れるような強いにおいはないですが、実をつぶすと悪臭がするといわれています。
ジムカデの仲間
ジムカデによく似た植物に、イワヒゲやツガザクラがあります。どちらもツツジ科の高山植物で、地面を這うように横方向に成長していく特徴があります。園芸品種がいくつか流通していて、ジムカデより栽培がしやすいといわれています。
イワヒゲ
小雨の庭に咲いた山野草、「イワヒゲ(岩髭)」 花言葉:揺れる想い
— 季楽遊人 (@sp386q991) May 13, 2017
2017.5.13 6:45頃~ (岩手・盛岡市) ③ pic.twitter.com/1orl5jVFUL
ヒノキのような葉とスズランのような花が特徴的で、岩場に細い葉を伸ばして成長します。暑さに弱いので街中での栽培は難しいですが、リレイという品種は育てやすいといわれています。
ツガザクラ
雪解けが進み山荘前に咲く花の種類も増えてきました。ツガザクラ、アオノツガザクラ、コバイケイソウ、ヒメクワガタ pic.twitter.com/5RO8A81UQP
— 立山室堂山荘 (@MurodouSansou) July 3, 2018
針葉樹のツガに似た葉とサクラのような淡いピンク色が特徴的で、イワヒゲ同様スズランのような花を咲かせます。ツガザクラには、白い花色のアオノツガザクラや濃いピンク色のエゾノツガザクラなどいくつかの種類があります。
ボタニ子
ジムカデの栽培に挑戦してみましょう!コツをつかめば、都心部でも高山植物の園芸を楽しめますよ。
森林よりも高い場所に生息している植物を高山植物といいます。氷河期を生き抜いた種類がいくつかあり、保護活動が行われています。