アメリカフウロの薬効
アメリカフウロはフウロソウ属の仲間として5弁のきれいな花をつける植物です。そのため元々は観賞用として栽培されていた記録は残っています。その見た目がゲンノショウコとよく見間違われてしまう植物で、同じ属でもあることから、その薬効などを期待する声もあります。実際にアメリカフウロにはどのような薬効があるのでしょうか?あるいは人に対して毒性があるものなのでしょうか?
実は大した薬効は持っていない
アメリカフウロは、最近ではさほど珍しい植物ではなくなり、野生化しているほうが多い印象です。またフウロソウ属系植物はゲンノショウコに代表されて、薬効を有する種類が多いのですが、アメリカフウロにはそのような薬効成分は見当たりません。同じフウロソウの種類の中にいながら、薬効的なものも毒性もほとんどない植物なのです。
アメリカフウロが毒性があるのか?
アメリカフウロは、同じフウロソウの仲間であるゲンノショウコの事例があることから、薬効にも期待をしてしまいます。残念ながら人に効き目がある栄養素として乏しい草花です。しかし毒などは特に持っていないことが分かっています。一部の草花愛好家の中には、アメリカフウロを乾燥させてお茶にして飲んだという話もあります。アメリカフウロは、毒性がないけれども有効なものもないという無機質な植物です。
毒もないが大きな効能もない
アメリカフウロは昭和初期の頃に日本へやってきた外来種です。なので比較的に新しい帰化植物です。しかしそれ以降では、食用としての記録などあまり事例がありません。また薬効もゲンノショウコほどに期待されていない雑草として扱われてきました。アメリカフウロはあまり大きな注目もされないまま、今日に至っている植物なのです。
環境に優しい防除植物
しかし近年では、アメリカフウロにある特定の効果が見られるという発見がありました。ジャガイモやトマトが罹ってしまう「青枯病」の防除に、とても有効な役割を果たすことがわかってきました。ジャガイモ畑などでは、あえてアメリカフウロも自生させている農家もあり、環境に配慮した生物防除資材として注目を浴びています。
アメリカフウロの駆除方法
アメリカフウロは不特定多数でさまざまな個所に生息することで、時折その存在が他の植物の邪魔になる場合があります。そのため定期的に駆除をすることがあります。ただし除草剤に対抗できる強さがあるので、効き目が期待できない場合もありえます。ではどのように駆除すればいいのでしょうか?アメリカフウロの駆除についてご紹介します。
自力で駆除するのが最適
アメリカフウロ自体は毒性も何もないので無害なのですが、とにかく繁殖して場所を取ってしまいます。自生する力が強いので必要に応じて駆除する場合、最も効果的な駆除方法は、開花前に小型クワなどで抜き取るといった自力作業です。やや根気が要りますが、他の草花への影響を考えながら、できる範囲で行うことがポイントです。
まとめ
日本に帰化植物として定着したアメリカフウロは、いつもさり気なく自生している雑草というイメージです。毒性はなく、むしろゲンノショウコの仲間とされているのですが、ジャガイモなどの一部の野菜への薬効はありつつ、至って人畜無害な植物といえます。あまり積極的に栽培するという方は少ないため、明確な飼育方法や生態も明らかにされていません。ぜひ機会があれば栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?