マツバウンランに似た品種と見分け方
マツバウンランには近種のよく似た植物があるため、遠目から見ると、その種類を間違えてしまいがちです。「ホソバウンラン」「オオマツバウンラン」「リナリア」の3種類の植物を例にあげ、マツバウンランとの違いや見分け方を解説します。
似た植物①ホソバウンラン
ホソバウンランは、和名では「細葉海蘭」と表記される、ゴマノハグサ科に分類されるマツバウンランによく似た植物です。ユーラシア大陸原産で、薬草や観賞用として広まったものが、たくましい繁殖力で日本全国に根付きました。マツバウンランとの違いは花の色で、ホソバウンランは淡い黄色をしているので、花の色で簡単に見分けられます。
似た植物②オオマツバウンラン
マツバウンランに非常によく似た色をしていて、間違う人が多いです。オオマツバウンランは、マツバウンランに比べて花が大きく、中央の白斑がないという特徴があります。 一番の大きな違いは「花の大きさ」で、10〜12mmとオオマツバウンランの方が大きいです。花の基部に白い部分がなく、紫色の筋が入っているのも、2種を見分けるポイントです。種子には、こぶのような突起があります。
似た植物③リナリア
リナリアは、和名では「姫金魚草(ヒメキンギョソウ)」と呼ばれ、マツバウンランと同じオオバコ科の植物です。花の色はピンクや濃い赤紫色をしていて、マツバウンランとは逆に、華やかな印象を持たれます。花の付き方や生態がマツバウンランとよく似ていて、間違いやすいので注意しましょう。レストランなどで使われる食用花や、園芸用としても人気です。
マツバウンランは食べられる!?
近種のリナリアは食用花として市場に出回っていますが、マツバウンランが「食べられる」という情報はありませんでした。食用に育てられるリナリアは、「甘み」と「ほろ苦さ」の合わさった味わいなようです。結婚式場やレストランなどでよく使われるので、外食の際に見かけることがあるかもしれません。
まとめ
温かい春に薄紫色の花が咲くマツバウンランは、「喜び、輝き」という花言葉がぴったりの、かわいらしい植物でした。原産は北アメリカで日本では外来種とされますが、現在は「マツバウンランが増え過ぎて、影響が出た」という報告はないので安心してください。道端でマツバウンランを見かけたら、じっくりと観察し、特徴的な花や葉を見てみましょう。