夏に咲く水色の花4選
空や海を連想させる水色の花は、夏によく映えます。次第に暑さが増す季節、さわやかな水色の花は見る人に心地よい清涼感を与えるでしょう。
夏の水色の花①アジサイ
基本情報
学名 | Hydrangea |
科名 | アジサイ科 |
属名 | アジサイ属 |
原産地 | 日本、中国、台湾、北アメリカ |
草丈・樹高 | 1m~2m |
開花時期 | 6月~9月上旬 |
花色 | 青、紫、ピンク、白、赤、緑 |
アジサイの特徴
日本を原産地とするアジサイ(紫陽花)は、日本の夏、特に梅雨の季節を代表する花木として親しまれています。土壌の酸性度によって花色が変化する性質から「七変化(シチヘンゲ)」とも呼ばれていました。名前の由来は、小さな藍色の花が集まっている様子を意味する「集真藍(あづさい)」という言葉が変化したものといわれています。
アジサイの花言葉
アジサイ全般の花言葉は「移り気」「冷淡」「冷酷」「無情」「辛抱強さ」「一家団らん」です。「移り気」は、アジサイが土壌の酸性度で花色を変える性質に由来します。「冷淡」「冷酷」は、青系の花が持つ冷たいイメージからつけられました。「辛抱強さ」は開花時期の長さ、「一家団らん」は小さな花が集まって咲く花姿に由来します。
アジサイの種類別・色別花言葉
種類別の花言葉として、ガクアジサイの「謙虚」があります。色別の花言葉は多く、白には「寛容」、青~紫には「辛抱強い愛情」「あなたは美しいが冷淡だ」「冷酷」「無情」「高慢」、赤~ピンクには「元気な女性」という花言葉がつけられています。
アジサイの花言葉まとめ
- 紫陽花全般の花言葉:「移り気」「冷淡」「冷酷」「無情」「辛抱強さ」「一家団らん」
- ガクアジサイの花言葉:「謙虚」
- 白いアジサイの花言葉:「寛容」
- 青~紫のアジサイの花言葉:「辛抱強い愛情」「あなたは美しいが冷淡だ」「冷酷」「無情」「高慢」
- 赤~ピンクのアジサイの花言葉:「元気な女性」
夏の水色の花②アサガオ
基本情報
学名 | Ipomoea nil |
科名 | ヒルガオ科 |
属名 | サツマイモ属 |
原産地 | 熱帯~亜熱帯地域 |
草丈・樹高 | 20cm~6m(品種によって異なる) |
開花時期 | 6月~10月 |
花色 | 白、赤、ピンク、青、紫、複色 |
アサガオの特徴
アサガオ(朝顔)はアジサイやひまわりと並ぶ夏の花の代表格です。古くから親しまれてきた花ですが、日本原産種ではなく、奈良時代に中国から薬用種として渡来してきました。観賞用として広まったのは江戸時代からです。早朝に咲き昼にしぼんでしまう性質を、朝の美人の顔にたとえて「朝の容花(かおばな)」と呼んだことが名前の由来といわれています。花自体の寿命は短いですが、開花時期が長いのも大きな特徴です。
アサガオの花言葉
アサガオ全般の花言葉は「はかない恋」「固い絆」「愛情」です。「はかない恋」は、花が一日でしぼんでしまうことに由来します。「固い絆」「愛情」は、アサガオがつる性植物であることが由来です。支柱に絡みつき、自らを支えるつる性植物の特性からつけられました。色別の花言葉は、白が「あふれる喜び」「固い絆」、青が「短い愛」「はかない恋」、紫が「冷静」です。
アサガオの花言葉まとめ
- アサガオ全般の花言葉:「はかない恋」「固い絆」「愛情」
- 白いアサガオの花言葉:「あふれる喜び」「固い絆」
- 青いアサガオの花言葉:「短い愛」「はかない恋」
- 紫のアサガオの花言葉:「冷静」
夏の水色の花③オキシペタラム
基本情報
学名 | Tweedia caerulea |
科名 | キョウチクトウ科(ガガイモ科) |
属名 | トゥイーディア属(オキシペタラム属) |
原産地 | ブラジル、ウルグアイ |
草丈・樹高 | 40cm~1m |
開花時期 | 5月~10月上旬 |
花色 | 淡い青、ピンク、白 |
オキシペタラムの特徴
初夏から秋にかけて咲くオキシペタラムは、澄んだ明るい水色と星のような花形から「ブルースター」という別名を持っています。以前は属名でもあったオキシペタラムという名前は、ギリシャ語で「鋭い花弁」という意味を持つ言葉です。切り花としても広く流通しており、水色や青色が一般的ですがピンクや白い花を咲かせる品種もあります。
オキシペタラムの花言葉
オキシペタラムの花言葉は「信じあう心」「幸福な愛」「星の精」「早過ぎた恋」「身を切る想い」です。「幸福な愛」は、欧米の結婚式の風習「サムシングブルー」に由来します。結婚式の際、花嫁が青いものを何かひとつ身に着けると幸福になれるというものです。「信じあう心」は、青色が聖母マリアのシンボルカラーであることに由来します。「星の精」は、オキシペタラムの星のような花姿が由来です。
オキシペタラムの花言葉まとめ
- オキシペタラム全般の花言葉:「信じあう心」「幸福な愛」「星の精」「早過ぎた恋」「身を切る想い」
- 種類別・色別の花言葉はなし
夏の水色の花④ニゲラ
基本情報
学名 | Nigella |
科名 | キンポウゲ科 |
属名 | クロタネソウ属 |
原産地 | 地中海沿岸~西アジア |
草丈・樹高 | 40cm~1m |
開花時期 | 4月下旬~7月上旬 |
花色 | 青、白、紫、ピンク、複色 |
ニゲラの特徴
ふんわりとした花と糸のように細い葉が個性的なニゲラは、晩春~夏に開花期を迎える草花です。名前はラテン語で「黒」を意味する「Niger」に由来しており、黒い種にちなんだものです。「クロタネソウ(黒種草)」という別名もあります。また「ニゲラ・サティバ(ニオイクロタネソウ)」という品種は、古代エジプト時代から食用・薬用ハーブとして使用されてきました。
ただし、ニゲラ・サティバ以外の品種の種には有毒成分が含まれているんだ。摂取しないように注意してね。
ニゲラの花言葉
ニゲラの花言葉は「当惑」「ひそかな喜び」「夢の中の恋」「夢の中で会いましょう」です。これらの花言葉の由来は、ニゲラの英語名「Love in a mist(霧の中の恋)」にあるといわれています。ニゲラの細い葉のなかで花が咲いているように見える花姿を、霧のようにおぼろげに浮かび上がる恋心にたとえてこの名前がつけられました。
ニゲラの花言葉まとめ
- ニゲラの全般の花言葉:「当惑」「ひそかな喜び」「夢の中の恋」「夢の中で会いましょう」
- 種類別・色別の明確な花言葉はなし
秋に咲く水色の花4選
秋というと紅葉のイメージが強いかもしれません。冬に向かいだんだんと冷え込んでくる時期で、花の数自体が少なくなっています。そのため、秋に咲く水色の花と聞いてもすぐには思い浮かばないという方もいるでしょう。しかし、秋にも水色や淡いきれいな青色の花を咲かせる植物はありますよ。
秋の水色の花①リンドウ
基本情報
学名 | Gentiana scabra |
科名 | リンドウ科 |
属名 | リンドウ属 |
原産地 | 日本、中国 |
草丈・樹高 | 30cm~50cm |
開花時期 | 9月下旬~10月中旬 |
花色 | 青紫、青、水色、紫、白、ピンク |
リンドウの特徴
リンドウ(竜胆)は秋の山野草の代表格です。ただし近年は品種改良によって、春に咲く品種も誕生しました。また濃い青紫色のイメージが強い花ですが意外に花色の種類が多く、水色や青、白やピンクといったものもあります。従来のイメージとは異なる種類や品種が多い植物といえるでしょう。
リンドウの名前の由来
リンドウは古くから薬草として扱われてきました。中国でも漢方薬として扱われていましたが、非常に苦いため一般にはなかなか受け入れられなかったと伝わっています。その苦さを「竜の胆(きも)のように苦い」と表現したことが「リンドウ(竜胆)」の名前につながりました。
リンドウの花言葉
全般の花言葉は「悲しんでいるあなたを愛する」「正義」「誠実」です。「悲しんでいるあなたを愛する」は、リンドウの特徴に由来しています。山野に自生しているリンドウは群生せず、濃い青紫色の花を1本ずつ咲かせます。悲しみを抱えながらも凛としている人を連想させることから、この花言葉が生まれました。「正義」は、リンドウの根が薬になることから「病気に勝つ」という意味でつけられた花言葉です。
リンドウの種類別・色別花言葉
白いリンドウの花言葉は「貞淑」です。これはリンドウが晴れの日にだけ花を咲かせる特性を持つことに由来します。リンドウは太陽に向かって花を開く性質を持つため、くもりや雨の日、夜には花を閉じてしまいます。この性質を貞淑な人妻にたとえたものです。紫色のリンドウは「満ちた自信」という花言葉がつけられています。これは昔、紫が高貴な人だけが使用することを許された特別な色だったことが由来です。
リンドウの花言葉まとめ
- リンドウ全般の花言葉:「悲しんでいるあなたを愛する」「正義」「誠実」
- 白いリンドウの花言葉:「貞淑」
- 紫のリンドウの花言葉:「満ちた自信」
秋の水色の花②ルリマツリ
基本情報
学名 | Plumbago auriculata |
科名 | イソマツ科 |
属名 | ルリマツリ属(プルンバゴ属) |
原産地 | 南アフリカ |
草丈・樹高 | 30mm~3m |
開花時期 | 5月~11月 |
花色 | 水色、白、青、紫 |
ルリマツリの特徴
ルリマツリ(瑠璃茉莉)は開花時期が長く、初夏~晩秋まで繰り返し咲く常緑低木です。「プルンバゴ」とも呼ばれています。淡い青、または白い花を手まり状に咲かせます。ルリマツリという名前は、瑠璃色の花を茉莉花(ジャスミン)のように咲かせることが由来です。別名のプルンバゴは学名からつけられました。
ルリマツリの花言葉
ルリマツリの花言葉は「いつも明るい」「ひそかな情熱」「同情」です。「いつも明るい」は、ルリマツリの涼しげでかわいい花姿に由来します。「ひそかな情熱」はルリマツリの特性が由来です。ルリマツリは花がしおれるとガクから粘液が出て、服や髪に花びらをくっつけるという変わった特性があります。この特性から、ひそかな情熱という花言葉がつけられました。
この特性は、種子を別の場所へ運んでもらうためのものです。いわば生存戦略の一環ですね。
秋の水色の花③ツリガネニンジン
基本情報
学名 | Adenophora triphylla var. japonica |
科名 | キキョウ科 |
属名 | ツリガネニンジン属 |
原産地 | 日本、シベリア、サハリン |
草丈・樹高 | 40cm~1m |
開花時期 | 8月~10月(地域によって差がある) |
花色 | 青、紫、青紫、白 |
ツリガネニンジンの特徴
ツリガネニンジン(釣鐘人参)は夏から秋にかけて、淡い青、または青紫色のかわいい花を咲かせる草花です。名前の由来は釣鐘のような花形と、根が朝鮮人参のように太いことからきています。また大きな特徴として、食用にも薬用にもなることがあげられます。若芽が山菜として天ぷらや和え物に、根を天日干しにしたものが鎮咳作用があるといわれる漢方薬の原材料として使用されてきました。
ツリガネニンジンの若芽は「トトキ」と呼ばれているよ。春に収穫するんだ。
ツリガネニンジンの花言葉
ツリガネニンジンの花言葉は「詩的な愛」「誠実」「優しい愛情」です。いずれの花言葉も、釣鐘状の淡い色をした花が風に揺れる様子が、美しい音色を響かせる鐘をイメージさせることに由来します。種類別・色別の明確な花言葉はありません。
ツリガネニンジンの花言葉まとめ
- ツリガネニンジンの全般の花言葉:「詩的な愛」「誠実」「優しい愛情」
- 種類別・色別の明確な花言葉はなし
秋の水色の花④ブルーデイジー
基本情報
学名 | Felicia amelloides |
科名 | キク科 |
属名 | フェリシア属 |
原産地 | 南アフリカ |
草丈・樹高 | 20cm~50cm |
開花時期 | 3月~5月、10月~12月 |
花色 | 青、白、ピンク |
ブルーデイジーの特徴
愛らしい花形と爽やかな花色で人気のブルーデイジーは、南アフリカ原産の草花です。本来は多年草ですが、寒さに弱く冬越しが困難なため日本では一年草として扱われています。ブルーデイジーという名前は、きれいな青い花色とデイジー(ヒナギク)に似た花形が由来です。開花時期が春と秋の年2回あることも、この花の大きな特徴でしょう。
ブルーデイジーとデイジーは見た目は似ていますが、植物学上は違う植物に分類されています。
ブルーデイジーはフェリシア属、デイジーはヒナギク属の植物なんだ。
ブルーデイジーの花言葉
ブルーデイジーの花言葉は「幸福」「幸運」「恵まれている」「純粋」「無邪気」「かわいいあなた」「協力」です。「恵まれている」「幸福」「幸運」は、学名や属名に使われている「Felicia(フェリシア)」に由来しています。Feliciaの語源は、ラテン語で「幸福」や「縁起のよい」などの意味を持つ「felix」という言葉です。「純粋」「無邪気」「かわいいあなた」は、愛らしい花姿からつけられました。
「協力」という花言葉は、たくさんの花びらが集まって、1つの花を構成している様子から生まれました。
ブルーデイジーの花言葉まとめ
- ブルーデイジー全般の花言葉:「幸福」「幸運」「恵まれている」「純粋」「無邪気」「かわいいあなた」「協力」
- 種類別・色別の明確な花言葉はなし
アサガオの花はすぐにしぼんでしまいますが、開花時期は夏~秋と長いです。