アテモヤの育て方
アテモヤを栽培するなら本来は地植えで育てるのが理想です。しかし、とても大きな果樹(放任すると5~10m)になるため、鉢に植えるのが理想的でしょう。また、10℃以下になると成長が止まります。冬は室内に入れて育てます。
アテモヤの育て方①栽培環境
アテモヤは地植えで育てるのが理想的ですが、大きな果樹(放任すると5~10m)になるため、鉢に植えて樹高を管理するのがベターです。また、10℃以下になると成長が止まります。冬は室内に入れて育てましょう。また、暑すぎるのも苦手です。夏場、30℃以上のときも室内に入れましょう。ちなみに、アテモヤは結実まで約4年もかかる樹木です。
育て方②植え付け
種や苗について
生産量が少なく市場に多く出ていない品種のため、ネット通販で種や苗をお取り寄せするのがおすすめです。また、果実も通販を利用して注文し、一足先に味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
種の準備
購入した種やアテモヤの実から採った種を準備します。実から採った種は、周りについた果肉をよく洗って取り除きましょう。種は水に1晩浸けて、沈んだ種を使います。このとき、種の皮の部分を尖った刃物などで傷つけておくと発芽を助けられます。
種のまき方
種はなるべく4月~5月ぐらいに、鉢底網を敷いた直径18cmくらいのポットに、用土を入れて浅く植えつけてください。植えつけ後は水をたっぷりあげます。芽が出るまでは半日蔭で管理するのがよいでしょう。発芽までおおよそ1カ月~3カ月かかります。発芽に適した温度の15~20℃を確保しましょう。
苗の植え方
苗を購入したら、十分な根が張れるように、ひと回り大きな鉢に植え替えます。鉢底に網を敷き、用土を鉢に入れてから苗を移します。苗は浅く植えて下さい。植えたら水をたっぷりあげましょう。
育て方③用土
用土は水はけがよいものが望ましいです。赤玉小粒や川砂や腐葉土などを配合された土がよいでしょう。割合にこだわるよりも、水はけの具合を注意深く見て、状態によっては配合を変えてください。
育て方④肥料
果実にはカルシウムとカリウムが必要ですから、冬期に苦土石灰を施します。肥料は木がどんどん成長する時期、果実が大きくなる時期、収穫終了後に有機質肥料を規定量より若干多めに与えましょう。肥料の量は生育状況に応じて調整します。
育て方⑤水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。夏場は乾燥しやすく水切れを起こしやすいため注意しましょう。しかし、多湿には弱く、やりすぎてもいけません。冬は控えめな感じでよいですが、からからに乾かないようにして管理してください。
育て方⑥授粉作業
人工授粉に適した時期
順調に生育したら、植えつけてから4年目に花芽ができてきます。この花芽に人工授粉することで、実がなる確率を上げられます。授粉させる時期は7月半ば~8月半ばごろまでが理想でしょう。実施時間はよく晴れた日の夕方がおすすめです。
人工授粉のタイミング
【アテモヤ栽培記】アテモヤの受粉作業を始めてます!
— 沖縄アテモヤの専門店【中村果樹園】 (@OkinawaAtemoya) August 2, 2018
アテモヤは独特な花を咲かせ、自然では殆ど受粉しないため、手作業で受粉させる必要があります!
1枚目 アテモヤの花
2枚目 人工受粉の後 pic.twitter.com/qYGk196pa1
花がつきはじめてすぐに授粉させてはいけません。早期に咲いた花は、授粉に適していないからです。開花が始まって1カ月を過ぎたころに開花した花を使いましょう。花が少し開き始めたら授粉作業を行います。
人工授粉の手順
3枚の花びらのうち、太い真ん中の花びらを残し、ほかの2枚を取り除きます。絵筆の先で雄しべの花粉を集めて、雌しべの上に花粉を乗せたら完了です。花は毎日少しずつ咲くため、授粉作業は毎日しましょう。湿度が高いほうが成功率も上がります。
育て方⑦病害虫
ハダニは葉や果皮を変色させます。カイガラムシは葉や果梗部などに付着し、すす病という病気を引き起こしてしまいます。対策としては日当たりがまんべんなくいきわたるようにしたり、風通しをよくしたりするように、葉や側枝などの剪定作業をしましょう。
次のページでは、栽培のコツを見ていくよ!