記事の目次
- 1.外来種とは?
- 2.外来種の植物①アメリカフウロ
- 3.外来種の植物②アメリカセンダングサ
- 4.外来種の植物③アメリカオニアザミ
- 5.外来種の植物④アレチウリ
- 6.外来種の植物⑤イヌムギ
- 7.外来種の植物⑥オオイヌノフグリ
- 8.外来種の植物⑦オオカナダモ
- 9.外来種の植物⑧オオアレチノギク
- 10.外来種の植物⑨オシロイバナ
- 11.外来種の植物⑩オニノゲシ
- 12.外来種の植物⑪オランダミミナグサ
- 13.外来種の植物⑫オランダガラシ(クレソン)
- 14.外来種の植物⑬シロツメクサ
- 15.外来種の植物⑭ショカッサイ
- 16.外来種の植物⑮セイタカアワダチソウ
- 17.外来種の植物⑯セイヨウタンポポ
- 18.外来種の植物⑰ハキダメギク
- 19.外来種の植物⑱ハナニラ
- 20.外来種の植物⑲ハルジオン
- 21.外来種の植物⑳ヒメオドリコソウ
- 22.外来種の植物㉑ヒメジョオン
- 23.外来種の植物㉒ホテイアオイ
- 24.外来種の植物㉓ムラサキカタバミ
- 25.外来種の植物㉔ヤナギハナガサ
- 26.外来種の植物㉕ワルナスビ
- 27.まとめ
外来種とは?
外来種とは、もともとはその地域に生息していなかったのに、後から入り込んできた生きもののことを指します。外来種が入ってくると、在来種との競争や交雑してしまうなどざまざまな問題が起こるので注意が必要です。
外来種が入ってくる経緯
意図的に
緑化目的、観賞目的など意図して入ってくる場合があります。観賞用などで入ってくる植物は定着しないこともありますが、中にはその地域に定着してしまい、野生化してしまうものがあるので注意が必要です。
非意図的に
資材に紛れ込んでいた、緩衝材代わりに使われていたといった理由で入れようと思って入れたわけではないパターンです。
外来種の植物①アメリカフウロ
全国の道端に分布している身近な雑草、アメリカフウロも名前の通り外来種です。初夏に白い花をつけます。
アメリカフウロの特徴
学名 | Geranium carolinianum |
分類 | フウロソウ科フウロソウ属 |
原産地 | 北アメリカ原産 |
分布 | 全国の道端 |
花期 | 5月~6月 |
日本へ入ってきた経緯は、持ち込まれた牧草などに種が混じっていたという説が一般的です。葉は、深く5裂に裂けますが裂けたところもさらに裂けるという特徴があります。道端、空き地、荒地や放棄された畑などいたる所に生えているのです。特に放棄された畑などでは、大型に育つものが多い傾向にあります。
外来種の植物②アメリカセンダングサ
果実が衣服などにひっくつことで知られるアメリカセンダングサも身近に分布している雑草の外来種の1つです。現在は全国に分布していますが、北海道ではあまり見かけることはありません。
アメリカセンダングサの特徴
学名 | Bidens frondosa |
分類 | キク科センダングサ属 |
原産地 | 北アメリカ |
分布 | 全国の道端、空き地など |
花期 | 8月~10月 |
日本へ入ってきた経緯はアメリカからの輸入品に紛れ込んでいたとされています。大正時代に琵琶湖周辺で確認されたのが最初です。現在は要注意外来生物に指定されています。黄色い花を咲かせ、葉は下部のものが2回3出複葉、上部の葉は3出複葉という特徴がある植物です。
外来種の植物③アメリカオニアザミ
在来のアザミより、トゲトゲしているアザミがアメリカオニアザミです。北海道、四国、本州に雑草として分布しており、身近で見られます。
アメリカオニアザミの特徴
学名 | Cirsium vulgare |
分類 | キク科アザミ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
分布 | 北海道、四国、本州などの道端 |
花期 | 7月~10月 |
日本へ入ってきた経緯は、牧草などに紛れていたという説が一般的です。最初に確認されたのが北海道のため、本州や四国よりは北海道で身近な雑草として定着し、現在は、要注意外来生物の指定を受けています。葉などにトゲがあるのが特徴で、このトゲは鋭く手袋をしていても貫通することがあるので注意が必要です。
外来種の植物④アレチウリ
つる性の雑草であるアレチウリも身近に分布している雑草の外来種の1つです。全国的にも見られる雑草で、特定外来生物の指定を受けています。
アレチウリの特徴
学名 | Sicyos angulatus |
分類 | ウリ科アレチウリ属 |
原産地 | 北アメリカ |
分布 | 全国の道端、空き地など |
花期 | 8月~10月 |
日本へ入ってきた経緯は、輸入品に紛れ込んでいたとされています。始めは静岡県で発見され、その後全国へと広がりました。繁殖力が強く、花が終わったあとにつける果実には鋭い棘があります。この棘は衣服を貫通することがあるので注意が必要です。
外来種の植物⑤イヌムギ
道端などでよく見かけるイネ科の植物、イヌムギも身近な外来種の1つです。日本全国に帰化しています。
イヌムギの特徴
学名 | Bromus catharticus |
分類 | イネ科スズメノチャヒキ属 |
原産地 | 南アメリカ |
分布 | 日本全国の道端 |
花期 | 5月~8月 |
日本に入ってきた経緯は、牧草として入ってきたのが最初です。その後、1882年に初めて東京都で野生化しているのが確認されました。イヌムギは、両性花で風や動物、人間なども種を運ぶ対象になってしまいます。そのため、道端以外でもさまざまな場所で見られます。
外来種の植物⑥オオイヌノフグリ
早春に青い花を咲かせる小さな花、オオイヌノフグリも身近で見られる雑草ですが、実は外来種なのです。現在は全国的にもよく見られます。
オオイヌノフグリの特徴
学名 | Veronica persica |
分類 | オオバコ科クワガタソウ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
分布 | 全国の道端、野原 |
花期 | 3月~5月 |
日本へ入ってきた経緯ははっきりしていませんが、明治時代に東京で確認されたのが最初です。葉は、下部の葉のみ対生で、他は互生という特徴があります。一般的には青い花を咲かせますが、まれに白色の花を咲かせるオオイヌノフグリも確認されていて、両種とも外来種です。
外来種の植物⑦オオカナダモ
アカナリスとも呼ばれる水草の仲間です。市販で購入することができ、アクアリウムで容易に栽培できる水草でもあります。
オオカナダモの特徴
学名 | Egeria densa |
分類 | トチカガミ科オオカナダモ属 |
原産地 | アルゼンチン |
分布 | 本州の水の中 |
花期 | 5月~10月 |
日本へ入ってきた経緯は観賞用、実験用です。1910年代には日本での野生化が確認されており、1970年代には琵琶湖で大繁殖していると問題になりました。しかし、日本で繁殖しているのは雄株のみであり、雌株はまだ確認されていません。
外来種の植物⑧オオアレチノギク
道端や荒地で生えている身近な雑草、オオアレチノギクも外来種です。秋に開花し、冬はロゼット状になり越冬する特徴があります。
オオアレチノギクの特徴
学名 | Conyza sumatrensis |
分類 | キク科イズハハコ属 |
原産地 | 南アメリカ |
分布 | 本州、九州、四国の道端 |
花期 | 8月~10月 |
日本へ入ってきた経緯ははっきりしていませんが、東京で確認されたのが最初です。現在が要注意外来生物の指定を受けています。全体的に、葉に毛が多く生えているのが特徴で、キク科の花である舌状花はオオアレチノギクの舌状花は小さいのであまり目立たないです。
外来種の植物⑨オシロイバナ
花壇などに植えられていることを見る機会もあるオシロイバナも身近で見られる外来種の1つです。野生化し雑草として、道端に生えているものもあります。
オシロイバナの特徴
学名 | Mirabilis jalapa |
分類 | オシロイバナ科オシロイバナ属 |
原産地 | 南アメリカ |
分布 | 花壇、道花 |
花期 | 6月~10月 |
オシロイバナは、江戸時代に渡来してきたのが最初だと言われています。花が美しいため、栽培用として育てていたものが現在は野生化し、いたるところの道端で見られます。葉も茎も全体的に明るい緑色で、花弁がないのが特徴の花です。
外来種の植物⑩オニノゲシ
黄色い花で、タンポポに似た花をつけるのがオニノゲシです。日本全国の道端なの身近なところに生えている雑草でもあります。そんなオニノゲシも外来種の1つです。
オニノゲシの特徴
学名 | Sonchus asper |
分類 | キク科ノゲシ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
分布 | 全国の道端など |
花期 | 4月~7月 |
日本へ入ってきた経緯は輸入品に紛れてきたという説が一般的です。1800年代に東京で発見されたのが最初だといわれています。葉には、鋸歯があり鋸歯の先は棘になるのが特徴です。同じキク科の仲間であるノゲシとは交雑することで知られています。
まだまだあります!次は外来種の植物⑪から紹介します。