ブルーガーデンを作ろう!
ブルーガーデンを作るには、まず四季ごとにどんな青い花が咲いているのかを知ることが必要になります。また、青い花でボーダーガーデンを作るにあたっては、花の草丈やボリューム、縁取りや背景といった位置取りも考えなくてはなりません。ブルーガーデンを構成するポイントとともに、おすすめの青い花たちをご紹介しますので、ぜひ庭づくりの参考にしてください。
花のレイアウト
花のレイアウトはガーデーナーのセンスと腕の見せどころです。季節をまたいで庭を構成する場合、一年草の入れ替えは簡単ですが、宿根草や球根花となると事前に計画を立てる必要があります。いつごろの時期にどの花が開花するのかを計算しながら、レイアウトを決めていきましょう。
色の配置とバランス
レイアウトの際に同時に考えておきたいのが、草丈のバランスです。公園や学校の花壇のように同じぐらいの高さで作るのか、ボーダーガーデンとして草丈に高低差をつけるのかで、庭の作り方が違ってきます。前者の場合は同じ株をいくつか用意し、青系統の色の花やカラーリーフなどを組みあわせながら、絵を描く感覚でシンメトリーに配置すると美しく仕上がります。

ボタニ子
ここからは、高低差のあるボーダータイプのブルーガーデンを前提に草花を紹介していきます。
春のブルーガーデンのおすすめ10選
春から初夏にかけては、花数がとても多い季節です。どの花を選ぼうか迷ってしまうところですが、短期間で割り切るものと、次の季節へとつないでいくメインの植物を決めて構成を考えましょう。特に一年草は成長が早いので、余裕のあるスペースを考えておきましょう。
春のブルーガーデン①小型タイプ
ムスカリ
球根花であるムスカリを春のブルーガーデンに間に合わせるには、前年度の10月ごろに植え付けておく必要があります。ムスカリは種類も色幅も豊富で、赤みがかった紫や、上の画像のようなスカイブルーもあります。周囲の植物との色のバランスを考えながら球根を選ぶとよいですね。
- 開花時期:4~6月
- 草丈:低
- 分類:球根植物
- 特徴:青系の色幅豊富、年々増える、ボーダーガーデン縁取り向き
シラー・シビリカブルー
3月から咲き始めるシラーは、春のブルーガーデンのトップバッターです。落ち着いた青は大人のイメージですが、にぎやかに群生させると雰囲気が変わります。球根の植え付け時期は、ムスカリと同様に10月前後までに済ませておきましょう。複数株まとめて植えることをおすすめします。
- 開花時期:3~4月
- 草丈:低
- 分類:球根植物
- 特徴:ボーダーガーデン縁取り向き、群生させるとよい
ツルニチニチソウ
ツルニチニチソウは、花壇の縁取りとして垂れ下がるように使ってもすてきでしょう。グランドカバーとして使われることが多い植物です。明るい斑入りの葉は、カラーリーフとしても花壇のアクセントになります。
- 開花時期:4~7月
- 草丈:低
- 分類:宿根草
- 特徴:常緑性、斑入り品種あり、グランドカバー
ネモフィラ・インシグニスブルー
群生する姿がすっかりおなじみになったネモフィラ・インシグニスブルー。ネモフィラの代表品種ですね。さわやかなスカイブルーが庭を明るく彩ってくれます。雨が続くと徒長してくる場合がありますので、水やりは控えめにしましょう。
- 開花時期:4~6月
- 草丈:低
- 分類:一年草
- 特徴:こぼれ種で増える、水分が多すぎると徒長する
ロベリア
ロベリアは紫に近い濃いブルーが印象的です。暑くなってると元気がなくなるのですが、一度全体を切り戻して涼しい場所に置くと、また元気を取り戻してくれます。花色はいくつかありますが、涼し気な水色や白い花との混植がおすすめです。
- 開花時期:4~6月
- 草丈:低
- 分類:一年草
- 特徴:多花性、水切れに注意、切り戻すと再び咲く、花色は白・水色・青紫・ピンク
春のブルーガーデン②中型タイプ
ニゲラ
ボーダーガーデンの中央で活躍してくれそうなニゲラは、花後の種の鞘がストライプ柄のバルーン状になり、まるでちいさなスイカのように見えます。レース状の苞はそのまま種の下に残り、観賞価値のある姿を残してくれますので、花柄を摘み取らずにそのまま楽しむことをおすすめします。
- 開花時期:5~7月
- 草丈:低~中
- 分類:一年草
- 特徴:ハーブ、こぼれ種で増える、花後の種の鞘がストライプ状で美しい、ピンクや白い花もある
ヤグルマギク(コーンフラワー)
繊細な青い花弁が美しいヤグルマギクは、矢車草(ヤグルマソウ)と間違われやすいのですが、まったく違う植物なので、購入の際には気をつけてくださいね。ほっそりとした花姿は優雅ですが、ワイルドフラワーの混合種の常連ですので性質は強健です。
- 開花時期:4~6月
- 草丈:中
- 分類:一年草
- 特徴:ハーブ、多肥は徒長するので厳禁、移植を嫌う
ワスレナグサ
かわいらしい水色の花が印象的なワスレナグサ。大きめの白い花や、カラーリーフとの相性もよい多花性の植物です。耐寒性が強く、地域によっては半野生化している強健種なのですが、暑さに弱いため、日本では一年草扱いになっています。
- 開花時期:4~6月
- 草丈:低
- 分類:多年草(一年草扱い)
- 特徴:多花性、日陰で育てると徒長する、園芸種に白やピンクの花色がある
春のブルーガーデン③大型タイプ
ラークスパー(千鳥草)
ラークスパーはヒバリの蹴爪が名前の由来です。蜜の入った距(きょ)の部分が独特の形をしています。はっきりとした青の色が目立つ、ブルーガーデンにふさわしい花ですね。近縁種のデルフィニュームと一緒に群生させるのもよいでしょう。
- 開花時期:5~6月
- 草丈:高
- 分類:一年草
- 特徴:デルフィニュームの近縁種、嫌光性種子、切り花に向く
ルピナス
ボーダーガーデンの後方におすすめしたいルピナスは、強めの青い色がアクセントとなって、ブルーガーデンを引き立てます。カラミンサのような細かく白い花を近くにあわせて、幻想的な風景を演出してみてはいかがでしょうか。
- 開花時期:5~6月
- 草丈:高
- 分類:一年草
- 特徴:矮性種あり、移植を嫌う、大型のラッセル・ルピナスが主流、色数豊富
出典:写真AC