バラ科に分類される果物の特徴は?
バラは色鮮やかな花びらと芳醇な香りが魅力的ですね。そんなバラの仲間には、梨やリンゴなどのフルーツがあります。甘くておいしいイチゴにいたっては、バラ科の野菜です。バラの花と共通点が多いところも、バラ科のフルーツの特徴です。ぜひ、果実がなる前の姿も愛でてみましょう。
ボタニ子
特徴①葉
バラ科に分類されるフルーツは、葉が対になるように生える双葉性植物です。葉の形はやや平べったく、葉脈がはっきりしています。また、ふちがギザギザして葉柄のつけ根に小さな葉がついているのも特徴です。葉の形だけを見ると、バラと似ているといえますね。
特徴②花
バラ科のフルーツの花はピンクや白色が多く、カラフルなバラと比較するとシンプルです。花びらの数も5枚程度と共通していて、バラのようにたくさんはつけません。花の中心部にあるめしべが多いのもバラ科のフルーツの花の特徴です。
ボタニ子
バラは花びらが重なっていてめしべが見えにくいですが、写真のようにふさふさしていますよ。ぜひ、花を広げて確認してみてください!
特徴③種
バラ科のフルーツの種子は、色や形に違いはありますが、硬い殻に包まれているのが特徴です。殻に包まれていることで鳥に食べられても消化されず、フンと一緒に排出されるため種が生き残れるメリットがあります。
バラ科の果物一覧①~④
バラ科の果物①イチゴ
冬~春先に旬を迎えるイチゴは、バラ科の多年草です。イチゴは糖度が高いためフルーツと思われがちですが、植物学上は野菜に分類されています。また、食用部分は果実ではなく花が発達したものです。表面の粒々が本当の果実であり、イチゴの種子でもあります。
ボタニ子
メロンもフルーツに分類されている野菜として有名ですね。
バラ科の果物②リンゴ
リンゴは、秋~冬にかけて旬を迎える落葉高木です。ビタミンCや食物繊維が多く、健康や美容の味方としても人気があります。生食やジャムが定番の食べ方ですが、野菜との相性もよく、野菜ジュースやサラダにプラスして食べるのもおすすめです。
バラ科の果物③サクランボ
サクランボは、初夏に旬を迎える桜の果実です。桜といえばソメイヨシノなどが有名ですが、食用を目的とした桜は桜桃(おうとう)とも呼ばれ、開花時期や果実の色などに違いがあります。食べられる桜の葉は、桜餅の材料としても用いられていますよ。
バラ科の果物④ビワ
ビワは中国が原産の常緑性の高木です。果実の形が楽器の「琵琶」に似ていることから名づけられました。冬に小さな花を咲かせて結実後、初夏に旬を迎えます。よく熟したビワはジューシーでおいしく食べられますが、未熟なものは有毒成分が含まれているため注意が必要です。
バラ科の果物一覧⑤~⑧
バラ科の果物⑤桃
桃は中国が原産のフルーツです。果肉が白くて柔らかいのは日本独特で、海外の桃はやや硬いといわれています。夏~秋にかけてが旬の桃は、水分やカリウムが多いことから、夏バテ防止にも効果が期待できます。ひな祭りのシーズンには花、夏には果実を楽しめるのが魅力です。
バラ科の果物⑥花梨
花梨は中国が原産のバラ科のフルーツです。春にボケに似た花を咲かせ、秋に収穫と旬の時期を迎えます。花梨に含まれる成分は咳止めに効果があるといわれていますが、果肉は硬くて渋みがあるため生食には向きません。シロップ漬けや果実酒にして味わいましょう。
バラ科の果物⑦梅
梅には花の鑑賞を目的とする「花梅」と、果実の収穫を目的とする「実梅」があります。実梅は初夏に収穫と旬を迎え、梅酒やジャムなどに加工されます。しかし、青い梅を生で食べてはいけません。青い梅は未熟であり、有毒成分を含んでいるためです。
梅の毒とはどんなもの?
青い梅には「青酸配糖体」と呼ばれる有毒成分が含まれています。おもな症状は頭痛や呼吸困難などですが、大量に食べなければ心配ありません。梅は完熟すると弱毒化します。また、アルコールにも弱いため、梅酒作りは理にかなった毒を抑える利用法といえます。
バラ科の果物⑧プルーン
濃い紫色の皮が特徴的なプルーンは、スモモの近縁種といわれています。西アジアが原産で、古くから栽培されてきました。旬の時期は夏~秋で、この間に出回るものは生食可能です。プルーンは「ミラクルフルーツ」とも呼ばれるほど、栄養が多い健康食材として注目されていますよ。ぜひ、旬の時期に生のプルーンを味わってみましょう。
続いても、バラ科の果物一覧をチェックしていきましょう。
桜や梅もバラ科の植物です。バラ科のフルーツと共通しているところがあるので、見比べてみてくださいね。