かりんと間違われやすい果実
かりんは他の似た果実に間違われやすいのが難点です。それではかりんとよく似た果実の違いをみていきましょう。
マルメロ
地域によってかりんをマルメロと呼び黄色い果実は両者そっくりです。近縁ではありますが、かりんンとマルメロはまったく異なるものです。マルメロは洋ナシに似た形、かりんは楕円形です。またマルメロの若い果実には産毛がありますが、かりんにはありません。またマルメロの葉には細鋸歯がありません。
パパイヤ
かりんの果実は生薬名を和木瓜(ワモッカ)といい、木瓜という漢名をもつパパイヤと混同されることがありますが、全く別の種類のものです。日本薬局方外生薬規格ではカリンの果実を木瓜と定めているので、日本で木瓜として流通するものはかりんです。
マンゴー
かりんの別名は安蘭樹(あんらんじゅ)あるいは菴羅樹(あんらじゅ)です。一方、「菴羅(あんら)」はマンゴーの別名です。このマンゴーとカリンはかつて誤訳されたことがあるため「菴羅」というとかりんを表すことがあるので要注意です。
かりんの育て方
金を借りん(かりん)という意味を込めてかりんは庭木としても人気です。結実するまでに10年もかかりますが、種から育てることも可能なので、かりんを料理したら種をとっておいて育ててみてはいかがでしょうか。
種まきから植え付け
キッチンペーパーを湿らせて種を包み、さらに新聞紙で包みポリ袋にいれ、冷蔵庫で春まで保存します。こうすることで種が冬を越えたと思わせるのです。3~4月ごろに種をまきましょう。植え付けの適期は11~3月ごろです。
育て方
植え付けをしたら生長に合わせて、春秋の追肥、植え替え、剪定を繰り返し育てます。日当たりがよく保湿性の高い場所を選び、乾燥を避けて育てます。病気には比較的強いのですが、アブラムシなどの害虫には注意が必要です。
まとめ
そのままでは食べることはありませんが、かりんの実は香りや味、効能を含め魅力的な果物です。かりんの実を手に入れたら料理に活用してみてください。