アザレアの病気
病気1.うどんこ病
4月~11月がうどんこ病の発生時期といわれ、夏の高温期よりも春や秋の低温期に多く発生します。うどんの粉がついたように葉や花芽が白く変色し光合成ができなくなります。生育不良・開花不良・枯死の危険につながる病気です。
病気2.褐斑病(かっぱんびょう)
褐斑病(かっぱんびょう)も4月~11月が発生時期といわれ、高温・多湿期がもっともかかりやすくなります。発病すると葉に茶褐色の点がつき、病気が進むにつれ模様が広がって最後は葉が枯れます。病気の被害は葉から新芽へ移ることもあり、植物全体の生育に悪影響を及ぼす恐れがあります。
うどんこ病・褐斑病の対処方法
- 病気に侵された部分を切って取り除く
- 薬剤で治療する
- 剪定で枝の混み合いを防ぎ、風通しをよくする
アザレアの害虫
害虫1.アブラムシ
アブラムシは4月~10月にかけて活発な活動をみせ、新芽や葉、枝について養分を吸い取り成長を阻害します。発生数が多いと植物の見た目を悪くし、ウイルスの媒体になる恐れ、排泄物に発生するすす病などの危険があります。
害虫2.カイガラムシ
カイガラムシは条件(暖かい場所で育てる場合)により、一年中発生する恐れがあります。その名のとおり見た目は白い貝殻のようです。枝や葉について吸汁(きゅうじゅう)し、枝枯れ・芽吹きの妨害・すす病・こうやく病(カビの一種)などの害をひきおこします。
害虫3.アザミウマ
アザミウマは5月~9月に発生する吸汁性害虫です。体長は約1mm~2mmと小さく、色は黄色や黒褐色、枝や葉、つぼみに口針を差して汁を吸います。花の害虫とも呼ばれ、花びらの変色や花が咲かない、開花が短くなるなどの被害を与えます。
害虫4.ケムシ類
ケムシ類(蛾や蝶の幼虫)は3月~11月にかけて発生します。葉の食害が多く、ひどい場合は葉がすべて食べられて枯れる恐れもあります。また見た目の悪さもひきおこします。
害虫5.ハダニ類
ハダニ類は4月~11月に発生し、とくに梅雨明け後の夏に活動を増す性質です。葉の裏側について養分を奪い、被害を受けた個所は色素が抜けて白く変色します。見た目の悪さだけでなく、枝枯れの心配もあります。
害虫の対処方法
- ピンセットや割りばしなどで取る
- 殺虫剤で駆除する
- 枯れた枝や葉と一緒に取り除く
- 歯ブラシでこすり落とす(カイガラムシに有効)
- 水で洗い流す(ハダニ類に有効)
花が咲かない理由は?
花が咲かない理由①「日光の不足・低温」
長期間日当たりの悪い場所に置くと、日照不足による生育不良で花が咲かないことがあります。また気温や室温が低い場合も、幹が弱って花数が少なくなります。
ボタ爺
できるだけ日光をあて、低温を避けることが花を咲かせるコツだよ。
翌年の元気な開花のために、暖かい部屋の中で冬越しさせるのも忘れずにね。
花が咲かない理由②「水分の不足」
花が咲くときに土中の水分をぐんぐん吸うため、用土がからからに乾いていつのまにか水切れということがあります。乾いたままにしておくと花がしおれ、つぼみが開かないこともあります。
適度に土のしめった状態を保つことで、長期の開花が期待できるよ。
ボタ爺
鉢底からでた水が受け皿にたまっていると通気性が悪くなり、成長を阻害する心配があるんだ。受け皿の水は捨てるようにしようね。
水やりで花に水がかかると病気の原因になるといわれています!水をかけないよう気をつけて!
花が咲かない理由③「肥料不足」
土のなかの栄養が不足していると株が丈夫に育たず、開花不良につながります。また、花後に土の栄養が少ないと翌年の花芽に悪い影響を与える心配があります。
ボタニ子
お礼肥や追肥が重要ね。
ボタ爺
肥料は与えすぎてもいけないよ!花芽がつきにくくなるから、ほどほどに。
花が咲かない理由④「根詰まり」
アザレアは根の伸びがよいため、根詰まりしやすい樹木です。鉢いっぱいに根が詰まっていると通気性や水通りが悪くなり、開花に必要なエネルギーが不足して花が咲きません。
根の詰まりに気づいたら、できるだけ早く植え替えることをおすすめします。
花が咲かない理由⑤「病害虫の被害」
病気による葉の減少、枝の枯死、害虫による新芽・葉・つぼみの食害などにより花が咲かないことがあります。
ボタニ子
大切に育てても、病気や虫の害で花が咲かなくなったら悲しいわ!
ボタ爺
病害虫の早期発見、早期対策を心がけようね。
まとめ
アザレアは鉢植えや庭木として広く親しまれ、比較的育てやすいといわれています。地植えよりも鉢植えが管理しやすく初心者におすすめです。栽培は日当たりや温度管理などがポイント、増やし方にはいくつかの方法がありますが、根の定着率が高い挿し木の増やし方が一般的と知られています。株を増やしてたくさんの花を楽しんでください。
アザレア栽培のコツ
- 置き場所…日当たりや風通しのよい場所
- 室内外の温度…5℃以下にならないよう管理
- 肥料…開花後にお礼肥、9月の追肥が大切
- 水やり…通年、水切れには注意
- 冬越し…室内に取り込んで管理
出典:写真AC