要注意外来生物に指定されている
国立環境研究所侵入生物データベースによると、このワルナスビは要注意外来生物(外来生物法)と指定されています。最初は1943年(明治時代)に牧草に混じって非意図的に導入されました。家畜の糞に混じって資料畑で拡散したようです。
法律で輸入禁止となった韓国
同データベースによると、ワルナスビは韓国では輸入禁止です。また滋賀県では家畜の飼用も禁止(植物防疫法)されています。ナス科植物は一部を除いて、タバコべなどと同様、病菌蔓延地域からの輸入を禁止されています。ワルナスビの繁殖力がいかにすごいかわかりますね。
ワルナスビの毒性について
ワルナスビの実は熟すと黄色で、食べると美味しそうですね。しかし、食べると危険な毒なすびですから、食べてはいけません。なぜ食べてはいけないのでしょうか。それについてお伝えします。
葉や実に毒性がある
ワルナスビは食べることはできません。まだ青いうちは、スイカの模様に似た縦線が入っています。熟すと黄色のミニトマトにそっくりで食べるとおいしそうですが、見た目が可愛いからとちぎって食べてはいけません。実を食べるのは危険ですし、毒は全草に含まれています。
毒性の成分
毒の成分はソラニン
ワルナスビは葉や茎や実に毒性があり、ソラニンというジャガイモの新芽に含まれている毒と一緒の成分が含まれています。毒性が高く、食べると中毒死のおそれがあるので、家畜に与えるのを禁止している所もあります。人の場合はよほど大量に食べないかぎりは死ぬ怖れはありませんが、少量でも食べてはいけません。
ワルナスビの天敵
ニジュウヤホシテントウムシ
ニジュウヤホシテントウムシはワルナスビなどのナス科の葉を好んで食べる害虫で、ワルナスビにとっては天敵といえます。しかし、ワルナスビが生えていると、ニジュウヤホシテントウムシが繁殖して他の作物にも被害が及びます。そのため、やはりこの天敵も役に立たないということですね。
ワルナスビの駆除方法
駆除の方法①
「花シリーズ」
— amarin(れいこ) (@amarin113932251) April 21, 2019
本日は残念な花のご紹介です。写真の花はワルナスビです。ナスの花に似ていますが、雑草です。なおかつ、鋭いトゲと毒性があり、他の植物を枯らすほどの生命力を持っています。残念ながら、強駆除対象植物です。花が可憐に見えても、決して持ち帰りませんように! pic.twitter.com/6YuJA0na3X
ワルナスビは何もしないで自生させておくと、どんどん横向きに増えて広がっていくので、気がつくと辺り一面がワルナスビだらけになってしまったという事もあります。それではと地上部を刈り取っても、根っこは生きていて翌年にはまた広がっているということになってしまいます。重要な事は根こそぎ引き抜く事です。
駆除の方法②
もし、広範囲に増えてしまったワルナスビを駆除するなら、根気強くやっていきましょう。まず、夏場は地上部に見えているワルナスビを刈り取り除草します。秋になったら根っこを掘り起こします。この時根っこは決して土中に混ざらないようにして、全てを取り除きましょう。
ワルナスビの駆除のポイント
長期的に取り組む
ワルナスビを駆除するのをあきらめてはいけません。根っこや種が繁殖の原因となりますから、見つけたらともかく抜き取り、増やさないことを徹底して続けていきましょう。根っこが横に伸びているので、切れ端を残さないように気をつけてとりのぞきましょう。
農薬が効果的
ワルナスビが広範囲に生えているなら、農薬も併用するとよいです。今は草に直接農薬をかけると根っこまで届いて全草を枯らすことのできる物も市場に出ています。適宜効果的な薬剤を購入して使いましょう。
まとめ
ワルナスビの悪さの全貌をお伝えしました。悪さに惑わされずにこつこつとひたすら退治していきましょう。ワルナスビは手強い相手ですがひるまずにやっつけていきましょう。放りっぱなしはいけません。
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ここからはワルナスビの駆除方法についてお伝えします。